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高知

高知は中学時代からなぜか行きたい場所で、大学生になってからは住んでみたい場所になっていたところ。9月13日〜9月15日行ってきた。
今回は一人旅。一人旅はいつも夜が長くて最終日にはバテバテになるけど、自分に問い合わせる回数が多く、整体で身体のバランスを整えるように、自分で自分の調子を整える感覚があって、少しスッキリするし楽しい。
岡田喜秋さんの「旅に出る日」では、一人旅は意思決定と判断が一人で行わなければならない。と書かれていた。
確かに友人と行くと、なるべく行きたいところを擦り合わせ互いにメンタル、フィジカルの状況を確認しあっている。複数人で意思決定をするのと、一人は大きく違う。

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特にどこに行くを決めずにきたため、一旦ご飯を食べて落ち着き、たまたま商店街にあった大きな本屋で立ち読みした観光雑誌の右端に1枚載っていた洞窟、伊尾木洞に向かった。

天然のシダがたくさんの種類生えている。海食洞になっていて、常にながれている川の端を長靴で歩く。たまたま、前日が雨だったため、全体的に湿度が高く涼しい。

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生まれて初めて、電波が通じない、マムシが出るかもしれない、周りに人は誰もいないため何かあった時に助けが呼べない恐怖で一歩一歩が重く感じた。
早く帰りたい、けどこの感覚をもっと味わいたいという気持ち。

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海辺で、高波や台風の時に怯えなければならないような家に住む人々をみてしまった。
少しあいていた窓から、(本当はどう考えているのかはわからないけれど)死を待ち望んで、順番待ちの日々を過ごしているような雰囲気でテレビを見ている人がいた。
同じ国に住んでいる、同じ言葉を使っている人でこのような生活をしている人がいて、自分もそうなる可能性があることに恐怖して味わいたいなんて気持ちはなく、早く市内に戻りたくなった。

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夜には市内に戻ってひろめ市場で夕食。好きなお店で買って、そこらへんで食べていいよスタイルで、やっぱり魚が多い。たまたま隣になったお兄さん達と一緒にご飯を食べながら話を聞くと、金曜の夜はいつもこんな感じで知らん間に顔馴染みが増えていくらしい。安くて美味しいからそうだよね。近くにあったら私も毎週末行きたくなる感じ。

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2日目は、朝から商店街を抜けて喫茶店に。高知は商店街が何本もはしっていて、シャッター商店街ではなくてきちんと機能している。
地元のマダムたちが朝ごはんを食べながら、息子たちの話をしている。ミドル層はこういう生活を週末していて自分たち生活の場所はここだと言っているような感じ。
彼らは、コーヒーを頼んだ後に食後にお茶がでてくるくらい、食べる時間を大切にしている様子。
誰かとご飯を食べるを前提に仕組みがあって、一人で食べてるとすこし寂しくなった。

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昼間は植物園に行ってみた。
牧野富太先生のお言葉が良かった。
「人の一生で、自然に親しむということほど有益なことはありません。
人間はもともと自然の一員なのですから、自然にとけこんでこそ、はじめて生きているよろこびを感ずることができるのだと思います。
自然に親しむためには、まずおのれを捨てて自然のなかに飛び込んでいくことです。
そしてわたしたちの目に映じ、耳に聞こえ、はだに感ずるものをすなおに観察し、そこから多くのものを学びとることです。」

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3日目は朝一に行って、朝ごはん調達。と思っていたら売ってあるのは野菜やジャムなどで、その場で食べるものは観光向けのものしかなかった。
スーパーが街に少なかったのはここで買うからなのだろうか。どう暮らしているのかまではわからないのが旅のむずがゆいところ。
適当に腹ごしらえをしたら、少しバテてたので街中の公共施設に。図書館と、科学館がセットになっていて、朝から夜遅くまで開いていて市民が多くいた。勉強することが当たり前のようで、静かに本を読む人が多かった。

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高知は、暮らしの階層がくっきりとしていた。
台風が来たら夜も怯えて眠れないような家で下着姿でテレビを観ている、死を待ちのぞんでいるような女性や男性がたくさん住んでいて、すごく怖かった。
でも、高知市内に行ったら朝からモーニングを食べながら孫たちを話をする女性たちや、日曜市で刀を売りに出す男性や、朝の散歩がてら歩く女性、朝ごはんを食べながら市を開く人々。夜には屋台村で会社の愚痴を友だちにいう男性、アートを大切にしたホテルを経営していたり、いつもわたしが会うような人が大勢いて、同じ県で、10キロ程度しか離れていないのに、何が彼らをわけているのか。
自分と彼らの違いは何か。答えはないし、考えてもしょうがないことに気づいた。
街としても、図書館は新しく日が差していて、音楽がそこらじゅうで溢れかえるようなイベントをやれる街なのに、空き家や古い家もあり、コントラストがある場所なんだと知った。


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