見出し画像

私が産める こどもの数

「産んだら産んだでなんとかなるものよ~」
昔はこんな言葉が本当に通用してたんだろうか。
おじいちゃんは10人きょうだいだったらしいが…。



私はというと、現在子供がふたりいる。
ひとりめは計画的だったが、ふたりめはそうではなかった。
ふたりめもそのうちとは思っていたが計画していなかった妊娠だった上、出産予定時期がマイホーム完成時期と被り、夫を焦らせた。

喉元を過ぎたからこそ「なんとかなった」と言えるが、あの時はやはり大変だった。主に夫が。
正確には「一応なんとかはした」というかんじである。夫が。
(私はボケっとしてた)

最初からうちでは子供3人は無理だと思っていた。
私がバリバリ働ける人間じゃないし、私の両親も、ちょっと子供を預かれるような状態ではない。

だから3人目は本当に夢の話だし、万が一妊娠したら諦めることは心に誓っている(それは絶対避けるべきことなので避妊ゼッタイである)。
それでも時々、予定も希望もない次の妊娠の話をしてしまうことが私にはあった。
今の状況ではありえないのはわかっているのに。
夫はそんなとき割とマジな顔と声音で私をたしなめた。
数回たしなめられて、そういう話はしないようになった。

この家庭でかかるすべての出費を夫の稼ぎでまかなっている。
夫は全身全霊で家と家族を護っている。

誰かに3人目の予定を聞かれたら「宝くじが億単位で当たったら」と答えているが、これはマジで思っている。





昨日のこと。
もし誰か欲しがる人がいればあげたいなーと取っていたベビーバスをそろそろ捨てようと引っ張り出したら、埃をうすく被ったベビーバスの中に使いかけの沐浴剤が入っていた。
(沐浴剤:石鹸の代わりになるというもの。入浴剤のようにお湯に混ぜて洗ってあげれば汚れは落ちるし仕上げに流す必要もないですよ~という、石鹸洗いに自信が無かった我等夫婦の必須アイテム)
ああそうか…これもとってたんだった…
中身を棄てようと洗面台でドボドボ流したら、沐浴剤の匂いでいろんなことを思い出して胸がぎゅうっとなった。
自分で言うのもなんだけど珍しい。ベビー服も、おもちゃも、要らないと判断したら迷うことなく捨ててきた私が、沐浴剤の匂いでたまらん気持ちになっている。
脳みそは記憶するところと匂いを感じるところが隣り合っている。だから匂いは記憶をよみがえらせる。なんかそんなことを聞いたことがある。
あれホントだぁ…(;‥;)うおぉお

たまらなくなって夫にLINEを飛ばした。

夫は思いもよらない返信をしてきた。
「3人目かー😊宝くじでも当たれば✨」
おぉん?私は3人目をせっついたことは言ってないけど…
でも嬉しかった。「3人目?無理。有り得ない」と言われてすっかり話題もださなくなったことを夫がご機嫌な絵文字を交ぜて発言している。

「そうだね!宝くじが当たったら金にモノをいわせてブイブイ生活しようー!」

夫は私がスマホをみてめちゃくちゃ嬉しくなったことなんか知らない。
叶えることは不可能とわかっていることを、少し認めてもらえて舞い上がっていることに気付くほど夫は私を知らないだろう。

ベビーバスは今日バイバイした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?