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合気道に出会って

出会い

父がやっていた関係で、幼児の頃に見学したのが初めてのが出会いでした。そこには海外から習いに来ていた外国人が数人いました。私の記憶が正しければ、その方々と地域の大きい花火大会に行った事があります。合気道の出会い=外国人の出会いでもありました。近所ではないため、なかなか馴染みがあるとまではいきませんでした。

そこから期間があき、高校入学を期に父と二人、父が以前稽古していた遠い道場とは別の少しだけ近い道場に通うことになりました。一方高校では、異動してきた先生の中に合気道を習いたてだったか、大学でやっていた方がいて同じ道場に入られました。そして、その先生が高校で同好会を立ち上げ、具体的な流れが思い出せませんが、部員が少なすぎるため、私にも声がかかり、加わることになりました。高3男子2人と高1女子1人の合計3人でのスタートでした。体育館の2Fの狭くて薄暗いアリーナ部分に柔道部のお古の畳を数枚敷いて地味に始まりました。地味に始まったのですが「合気道部(武道)に女子がいる。」と噂が広がり、入部希望ではない見学者がよくやってくる落ち着かない環境でもありました。道場での稽古は週2回でしたが、車がないと通えず、父の仕事の関係でなかなか定期的に参加することは難しかったです。

合気道をご存知ない方に、私が合気道を習ってよかった点をご紹介。

戦いではなく順位がつかない

空手や柔道のようにオリンピック種目でないことはご存じのところだと思います。それだけでなく、地域の大会、県大会、全国大会などもない。順位をつける武道ではないことが、舞い上がることも、落ち込むこともなくよかったと思います。発表会的に演舞大会があったりはします。優劣をつけるものではなく、力を力で制すものもなく、相手の力を利用して、相手を制します。襲われそうになった時に危険を回避するものだったりするため、急所を教わることもあって、戦いはできないのです。基本的には、無駄に怪我を負わせるものではなく、関節なども本来曲がるはずがない反対側に力づくで曲げるとかではなく、曲がる方に曲げるので練習中の怪我も少ないです。

受け身により怪我を避けられる

受け身を習得することで、普段の生活での怪我を軽減させる事ができると思っています。父のエピソードは眉唾物ではあるのですが、バイクで車と衝突し、体が高く放り投げられたけど、受け身をとって着地し無傷だたそうです。これは見た話ではないので、ちょっと横に置いておいても、私自身、少々高いところから落下した時、積雪後のアイスバーンで転倒した時、無傷とは言えませんが、どちらも頭を打たずに済みました。これは体が覚えていた受け身の効果だと思っています。

護身術としてのお守り

こちらは、もちろん相手が刃物を持っていたりなどは話が別で、全てに通用する話ではないのですが、急所を知ったり、自分の身のこなしというか、そのようなことを知っていることが、ちょっとした自信になり、心のお守り代わりになったと思っています。

具体的な行動としても用心深くなり、後から人がこないか、すれ違うときには間合いが取れているかなど気を付けることができるようになったと思っています。夜道などは特に気をつけていました。腕を後ろから掴まれて引っ張られないように、手(腕)が胴体より後ろに出ないように歩く、マフラーなどは、後ろから首を絞められないように巻き終わりを後ろにしない。そもそも結ぶような巻き方はしません。このように注意深く行動しています。地方からの上京なので、東京=すりなど危険なイメージが強かったこともありますが、かなり気を張っていました。

見えない力みたいな話になるので、自身の実感でしかないのですが、気を張るということで、なにか自分の周りに見えない結界を張るというか、バリアを張って守っている感覚も大事だと思いました。何かに守られているのではなく、自発的に守っているのです。そしてそれは、張っている時より、うっかりオフの時にこそ実感しました。普段の生活で悩み事があって、気が乱れ、外で気を張るのを怠っていた時、ことごとく嫌な目に遭いました。(あ、今、気を抜いていた。)と気づくのです。
みんな体育で受け身だけでも習ってほしいと思います。

TOPの写真は、父の古希のお祝いの時に作ってもらった四方投げをしているケーキです。

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