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ノンノチカプレラチュプ~知里幸恵という人~

子供の頃 『アンネの日記』を読んでとても衝撃を受けたのを覚えています。同じ位の年代の女の子がナチスドイツからユダヤ人であるというだけで迫害を受けて隠れ家生活の中 それでも夢や希望を持ちつつ 自分の感性で書き続けたこと…民族の違いや戦争の残虐さについて考えさせられました。

オ-ストラリアのアボリジニや日本のアイヌ民族…悲しいけれどある民族を蔑視した歴史が日本にもあったことを忘れてはいけないんだと思います。
私がアイヌ民族博物館に行きたいな…と思ったら3月いっぱいで今の博物館は閉館するとのこと…
2020年東京オリンピックに合わせて、博物館が国立になってリニュ-アルオ-プンするためだそうです。
2年、待たなくちゃ行けないんだ…ってすごく寂しかったのですが、でもアイヌ民族やアイヌ民族の文化を守っていこうという国の姿勢が見える気がして これは大切なことだと思えました。

昔、日本が行った政策によってアイヌの文化が失われつつあります。アイヌの人々が培ってきた生き方や文化は先住民族の知恵がつまった貴重な遺産だと思います。狩猟生活というのは自立した生き方だと、私は思います。現在の人間の生き方は食べ物も医療も住まいも、すべて依存した生き方だと思う。アイヌの人々は親から子へ、生き方のすべてを教わり伝えられるのだと思います。今、そのような生き方を同じようにするのは難しいかもしれないけれど、伝えて守っていかないと失われてしまう、人類の知恵の結晶なのではないかな…と思います。

知里幸恵という、アイヌ民族のかたで19歳で亡くなった女性が書いた本『アイヌ神謡集』はアイヌの文化を守りたいという思いで書いたそうです。文字を持たないので、口伝で伝えられたものをロ-マ字に起こし日本語訳したのだそうです。 有名なフレ-ズ『銀の滴降る降るまわりに 金の滴降る降るまわりに』を読んだ時 宮沢賢治の童話のフレ-ズが思い浮かびました。
カタカナはとても古い言葉だそうですが、カタカナの響きにはなぜか 宇宙的な響きを感じてしまいます。
古代人は季節や暦を予想するために、きっと星や空、太陽など天体をよく見ていたのでしょう。そんな風に天体や自然からのサインに敏感であることや自然との関わりあいの中で生きていることが なんとなくこういう言葉のフレ-ズに感じられる気がします。

アイヌの子孫の方たちの中にも今、自分達の民族の生き方や文化の素晴らしさを改めて認識して、守り継承していこうと頑張っている方たちが沢山いるようです。私は、それは本当に素晴らしいことだと思うし、それと同時に私自身祖母や母から受け継いだものや日本の季節の風習や文化を知り大切にしていこうという気持ちにもなりました。

知里幸恵さんの『アイヌ神謡集』を読んでアイヌの文化に触れることで自分の中に大切な何かを受け継いでいくひとりになれたら…そして誰かに伝えていけたら…と思います(*´ω`)

作詞したり作曲したりした曲を 初音ミクに歌ってもらっています ニコニコ動画やYouTubeに投稿しています☕