びっくりしたぁ

本当に嬉しいときは
声なんて出ないのに。
 
本当に悲しいときは
涙なんて出ないのに。
 
本当に怒っているときは
怒りなんて感情がぶっ飛ぶのに。
 
本当にびっくりしたときは
「びっくりしたぁ」って言ってしまう。
 
 
感情なんてのは自分で制御もできるけど、
基本的には何らかの刺激によって生まれるもの。
 
その刺激に対するリアクションが感情で、
基本的には脳で理解する前に
反射的に生まれてくるものであって。
 
 
だから嬉しいって理解する前に
嬉しい時には心が弾む。
 
悲しいって理解する前に
悲しい時には心が砕ける。
 
そんな感じなのに。
 
どうしてびっくりしたときだけは
「びっくりしたぁ」って言ってしまうのだろう。
 
 
誰かにびっくりを説明したいのか?
 
自分で自分にびっくりを説明をしたいのか?
 
そんな意図や魂胆が生まれる前に。
 
反射的に「びっくりしたぁ」。
 
 
わけわからんよ。
 
人体の不思議。不思議。