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韓国ドラマ『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』

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韓国ドラマのレポは、観た順番に投稿していこうと思っていたけど、この作品に思いが溢れすぎたので他の作品飛ばしての投稿。韓ドラとしては14作品目に観たものです。

「ユ・ヨルの音楽アルバム」をみて、これは他のチョン・へイン出演作品も見なければ!と思い、たどり着いた作品。
チョン・へインに焦点を絞れば、期待通りすべてを癒すあの笑顔と、見るものを包み込むような優しい魅力を十二分に堪能することができる。
ただ、ストーリーは全然優しくない。序盤の幸せムードから一転、後半は現実の辛さや、独身のアラサーが感じるであろう生きづらさを、ひしひしと痛感するリアルなお話。
私は嫌いではないけれど、幸せを求めて観るにはかなり覚悟が必要なドラマかなぁと感じた。

あらすじ(公式より)
35歳のジナ(ソン・イェジン)は親には結婚を急かされ、職場でのセクハラや浮気した彼氏との破局など、息が詰まるような毎日を送っていた。そんなある日、大親友のギョンソン(チャン・ソヨン)の弟で、自分の弟スンホ(ウィ・ハジュン)の親友でもあるジュニ(チョン・ヘイン)が海外赴任から帰ってくる。3年ぶりに再会したジナとジュニは、会社が同じビルということもあり、一緒にランチをしたり、飲みに行って他愛のない会話を重ねていった。そうして多くの時間を共有するうちに、いつしか2人は恋人関係に。しかし、互いの家族の目は厳しかった。ジナの母親はジュニの家柄や年の差を理由に交際に大反対。ギョンソンとの関係もギクシャクし…。

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見始めた時はさ、ジナとジュニの距離が縮まっていく様子とか、ジュニのストレートな愛情表現が、みてるこっちが恥ずかしくなるほど甘酸っぱくて、なんて幸せを与えてくれるドラマなんだ!と感動していたの。
でも話が進むにつれて2人を取り囲む環境がどんどんひどくなり、なんで誰も2人を祝福してくれないの!!と悲しみ、もはや苛立ちさえ覚えることになった。

今回はジナとジュニに的を絞ってこのドラマの感想を書こうと思います

まず、ジナ。
率直に「なんでそんなに嘘ばっかりつくの???」と理解に苦しんだ。ジュニを心配させないためっていう理由は分かる。でもそれが結果的に悪い方向へ繋がるし、余計ジュニを心配させることになる。1、2回ならまだしも、何度も同じような状況に陥る。ドラマを観ながら何回も「あぁ!!あかん!!嘘はやめて!!!」とリアルに叫んだ(笑)嘘が発覚するたびにジュニが悲しそうな顔になるのがほんとに辛かった…
今まで親や上司の顔色を窺い、感情を押し殺してきたから、ジュニには本当の自分を見せることができてる、ってことなんだと思う。ジナの立場からすればプラスに受け止めることではあるんだけど、、、だけどどうしてもジュニの悲しそうな顔が思い浮かんじゃうんだよなぁ、、、
ヌナ、これからはジュニを悲しい思いをさせない努力をしてな。。。

そして、ジュニ。
いい男すぎるぞ…この人に愛されて幸せにならない人はいないと思う。ジナのピンチには必ず駆け付け、誤解が生じたらうやむやにせずその日のうちに和解するため会いに行く。自分がどれだけ卑下されても、ジナを思いやる心を忘れない。いや、、、ほんとに驚いた、、、
この印象を強く表すシーンがいくつかあって。
1つ目。ジュニの家でジナとジナ母が出くわしたシーン。ジナとジナ母が言い争いになって母がジナをめっちゃ殴るとき、盾になってジナを守るところ。シリアスなシーンなのにきゅんとしてしまった(笑)
2つ目。なんだかんだあり、ジナの家にギョンソンとジュニが父を迎えに来たシーンでジナ母がジュニたちにひどい言葉を浴びせ、その場を鎮めるためにジナが「ジュニと別れる」といって部屋に閉じこもった後のジュニの言葉。ふつうはさ、「出てきて」とか「話そう」とか言うんかなって思ったらまさかの「泣くな(激優ボイス)」って!!!その状況でもジナのこと思いやれる!??マジ仏レベルすぎて爆泣きしたわ…
そして3つ目。ジナの誕生日に2人でレストランに来たシーン。ジュニがレストランのトイレで笑顔の練習してるところ…あれは泣く!!このときジナは会社でもしんどい立ち位置で、家族(ていうか母親)にもひどいこと言われて、ジュニはそんな状況からジナを逃げさせたくてアメリカ行きを決めて。でもジナは韓国に残る決断をした。これが実質「別れる」ということで…いつもはジナの決めたことにあれこれ言わないジュニが、ジナを家に送り届けた別れ際に一言、抱きしめながら「本当にダメか?」って聞く。この言葉に私の涙腺は決壊し、「ごめん」と言われてもなおジナの前では笑顔でいようとするジュニに追い打ちをかけられ、声出して泣いた(笑)

めっちゃ長くなってしまった。けどそれほどまでにジュニは魅力的な人柄で私の心はがっちり掴まれてしまったのです。

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いろいろ考える。なんでジュニはジナなんだろう。ジナはジュニを心配させないためとは言うけど何度も嘘を重ね、生きた心地がしないくらいの心配もかける。それでもジュニは、「ジナなしでは生きていけない」と断言する。ドラマを観ている途中から不思議で仕方なくなってしまって、何度も何度も悶々と考えた。でも答えは既に出ていて、ジュニははっきり「ユン・ジナだから」と伝えている。

この言葉は究極だと思った。人を好きになるとき、何かと理由をつけてしまうと思う。その人を好きになった自分を肯定するためだったり、その人への愛情に不安を覚えた時に確認するためだったり、どこか『不確定な部分』を補うために。
でもこのドラマを通して(ジュニの姿勢を通して)、「ただ、あなただから」に勝るものはないな、と考えさせられた。

ジュニに対して、ジナの母は人物を「社会的地位」や「家柄」など、肩書をもとに判断する場面が、もう嫌!というほど出てくる。
「誰かと一緒にいる」ことに関して、ジュニと正反対の考えをもつ人物が描かれたことで、ジュニの信念は強く美しく感じる効果も大きかったと思う。
……いや、本来なら娘思いの母親で、娘の幸せを思うあまりきつく当たってしまった…みたいな場面があれば良かったけど、どう考えてもわがまま放題の駄々っ子で、人を肩書で判断し、自分の思い通りにならないと拗ねる人間にしか見えなかったのが残念だったなぁ。ラスト、ジナとの和解(?)ハグだけじゃ、視聴者が今までジナやジュニ、ギョンソンとともに受けてきた精神的苦痛を解放するに至らないと思いました(笑)

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じれったい時が一番幸せだったなぁ

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