観光や作業の合間を縫いながら、ロシア名物をいろいろ食べさせていただいたので、少しご紹介します。当初、食レポどころかブログもやる予定がなかったので、運良く撮ってた写真をかき集めたような感じになりますが…（お店の外観とか撮っとけばよかった）。ロシアごはん、おやつを食べ過ぎなければ健康によさそうなものが多かった印象。

まず、これがプィーシュキ（пышки）。テイクアウトしたので紙袋の中です。

お家でつくったドーナッツみたいなかんじで、まぶしてあるのは粉砂糖。ふわっとしていて見た目ほど重くない、素朴な味。『皇女アナスタシア』を読んで以来、いちど食べてみたい、と思っていたお菓子です。ただいくらそれほど重くないとはいえ、ひとり分ではないとはいえ、22個注文て多くないか？　とはいまだに思う（現地のかたはひとり5、6個くらいふつうに食べるそうです）。このくだりはぜひ小説を読んでみてください。最後のロシア皇帝ニコライ2世の第4皇女、アナスタシアの物語です。

そしてこれが、ロシア行ったなら絶対食べたいと思う、ピロシキ（пирожки）。写真だとわかりづらいですが、斜めに切れ目が入っているはずなので、この1/2が一切れとして販売されていました。一辺が15センチはあったはず。一切れでわりとお腹いっぱいになります。見た目はパイのようで、お店のウィンドウにも、観光客にわかりやすいようにか、「Traditional Russian Pies」と英語で書いてあります。食べてみると、パン生地でパイのような外観に仕上げたもの、という感じでした。具は惣菜系のきのこ、キャベツ、肉などのほか、甘い系のりんごなどがあり、どれもおいしいです。ガイドさんによると、迷ったら「きのこ」がおすすめだそう。

ほかの地域はわからないですが、ペテルブルグで
「ピロシキ食べたい」
というと、高確率でこれが出てきます。
ところが、日本人の頭の中にはカレーパンみたいなイメージがあることが多いので、
「ちがう、これじゃない」
ってなって、現地のガイドさんが困ってしまうことがあるそうです…。

（見た目がカレーパンみたいなピロシキもあるんですが、おもに屋台で売っているタイプなので、高級レストランではメニューにないこともあります。観光客向けのレストランでは、カレーパンタイプがでてくることもあるそう）

ひとくちにピロシキといっても、ロシアにはいろんなタイプがあって、日本で食べることができるのは、ほとんどがカレーパンタイプなんですよね。写真みたいなタイプのピロシキを出す店が、日本にも増えるといいのに。

のんびりレストランに行ってる暇がない、でもせっかくロシアにいるから、ロシア料理が食べたい、というときに便利なのがテレモーク。ロ シ ア料理のファーストフード店です。これはボルシチとサラダ。ファーストフードだけど健康的。店内でも食べられるし、テイクアウトもできます。

こんな感じで、気軽に注文できます。右端の「супы」＝「スープ」のとこにボルシチがあります。ブリヌイ（ロシア風クレープ）とかペリメニ（ロ シ ア風水餃子）、スィルニキ（チーズ入りパンケーキ）など、いわゆるロ シ ア名物が手軽に食べられるお店です。ブリヌイも迷ったら「きのこ」がおすすめだそうです。ブリヌイも惣菜系から甘い系まであるので、確実に注文したい場合は、テレモークのサイトを見て、何があるか事前にチェックしておくといいかもしれません（ただし、お店にないものもあるかも）。

あ、アジア人が困っていると、英語と中国語が書いてあるメニューも見せてくれることがあるので（ないかもしれないのでこう書く）、それで注文するのも手です。中国語なら「海鮮」とか書いてあるので見分けやすいかも。ペテルブルグの街、日本語は皆無ですが、中国語はたまにあって、出入り口のマットにでっかく「出口」と書いてあったりしました。

（たぶん）きのこのスープ。ボルシチの次はこれを家で再現したいと思ってる。クラッカーみたいなものをくれるので、スープに入れると腹持ちします。たぶんクルトンみたいな感じ。

テレモークでは、モルス（コケモモやクランベリーのジュース）やクワス（ライ麦と麦芽を発酵させてつくる微炭酸飲料）もオーダーできます。テイクアウトにすると、ペットボトルに詰めてくれます。写真のはクワス（квас）。コーラみたいな飲み物です。以前、クワスの素を使ってつくったことがあるんですが、本場のを飲むと、自分がつくったのは砂糖がぜんぜん足りなかった、というのがわかりました（遠慮なくぶちこんでよい）。

ロシアでパンケーキというと、何がでてくるかわからないところがあります。日本でも普通のやつ、ふわふわスフレ系、厚焼き系などの差はありますが、ロシアの場合はブリヌイのこともパンケーキというので、予想外のものがでてくることもあるかも。

おそらくこれは普通のパンケーキ、

右上の小さいパンケーキがスィルニキといって、カッテージチーズを混ぜ込んだ生地を焼いたもの。これもつくりたい。

これは帰りの2回目の機内食ですが、お粥かパンケーキか、でパンケーキを選んだらブリヌイ（右下）が出てきました。焦げています…。水分がほとんど蒸発して容器にはりついているのは、ラズベリーソース。でもおいしかったです。ちなみに、お粥を選ぶとラズベリーソースのかかったオートミールが出てきました。塩味を期待してたらびっくりしそう。