トレーニングにおける理想的なフォームって一体何?

パワーリフター、ベンチプレッサーにとって、日々のトレーニングの中で、皆それぞれトレーニング方法や意識の仕方は違っていても、『理想的なフォームを追求する』という部分に関しては全員が同じ方向性を向いていると思います。今回は、その理想的なフォームということについて考えてみます。

強い選手、成功している選手のフォームが理想的なフォームか?

強い選手や、成功を収めている選手の多くは非常に綺麗なフォームをしています。競技を始めたばかりの初心者リフター達はそのような選手達の真似をすることも多いでしょう。

では真似をした結果、理想的なフォームが得られるかといえば、大部分の人たちは得られずに終わってしまうことのほうが多いかもしれません。
また、これは良くありがちな事なのですが、強い選手の真似をする場合、自分に似たフォームの選手を真似するというよりは、自分とかけ離れた人のフォームを真似したがります。それは自分に無いものを求めるからです。

もし、最初はどうしても真似をしたいというのであれば自分とよく似たフォームの選手の真似をすることです。ただし、この後にも解説しますが真似だけではどうしても乗り越えられない壁がある事を最初に申しておきます。

正しいフォーム、間違ったフォームとは?

よく、あのフォームは正しいとかあのフォームは間違いと区分けする人がいます。しかし、違うタイプの人から言わせれば、それが逆転してしまうこともあるのです。自分の感覚と違う感覚のフォームを見ると、時にそれは非常に嫌な違和感として感じることがあります。その嫌な違和感は自分の動きのタイプと違うために感じるのに、それを悪いフォームとして切り捨ててしまう人たちがいます。このフォームは正解。このフォームは間違いとは一概には言えないのです。

例えばスクワット。特にフィットネス業界では膝を内側に入れる行為をものすごく嫌います。理由は痛めるからだそうです。膝を内側に入れると痛める・・・果たしてそうでしょうか?

私は25年以上世界の舞台を見てきて多くのトップリフターのスクワットを見てきました。また、たくさんのトップリフターも指導してきました。そんな中で膝が内側に入る選手はたくさんいました。そして、それらの選手が皆膝を痛めるのかと言えばそうではないです。というかあまり痛めません。むしろ膝を内側に入れないように気を付けている人の方が痛める確率が多い気がします。

膝が内側に入る人は本能的に高い出力を出すとか身体を自然に使うという場面で勝手に入ってくるのです。それを抑制する方が不自然で実は身体に負担がかかってくるのです。ですので立ち上がってくるときに膝が内側に入ってくるのはさほど問題ではないのです。

問題があるとするとしゃがむときに膝が内側に入る事です。変な角度で内側に入った膝に対して強い負荷をかけるという行為は一人関節技になってしまいます。ですので、その場合は内側に入らないように真っ直ぐ膝を収めてしゃがみましょうと指導します。

しかし、先ほども述べたように立ち上がって来る際は自由でいいのです。

理想的という言葉に惑わされない事

多くの人は理想的という言葉に弱いです。スクワットのフォームも理想的とされている絵で描かれているフォームがありますよね?でもその理想的なフォームと同じフォームを作れる人を私は今まで見た事がありません。あれは色々な理想をごちゃ混ぜにした実は誰にも作れないフォームなのです。

そのような事があるのか?と思う人もいますが、医学の世界でもあったりします。〇〇〇〇姿勢分類のがあります。(あえて伏字にさせて頂きます。)

その中で姿勢のパターンが4パターンあるという骨格の絵があります。そして、もう一つ理想的な姿勢という絵もあります。その本の中で、著者はこう書いています。「私は今まで理想的な骨格姿勢に出会ったことが無い。」と・・・。

つまりそれは誰も存在しないということで、理想的な骨格姿勢は作られた空想的なものだという事でしょう。

※この本の事を批判しているわけではありません。ただそう書いてあるという事実なのです。

このことからもわかるように理想的という言葉に惑わされてはダメなのです。

理想的なフォームは自分自身で作り上げていく

理想的なフォームは自分自身の感覚をしっかりと研ぎ澄まし、一つ一つの感覚を繊細に感じ取り作り上げていくのが一番良いのですが、全員がそこまで繊細な感覚をを持ち合わせいるとは言えないかもしれません。ですからその感覚の穴埋めをしてもらうために指導者が必要なのです。

指導する側もされる側も固定観念に捕らわれず常に柔らかい考えで行かなければなりません。自分自身の身体はどう使ったら一番効率よく動いてくれるのか?これは上級者にとっても永遠のテーマだと思います。

理想的なフォームは完成させるものではなく、常により高みを目指して追求し続けていくものだと私は思います。
「フォームが固まった。」というのは一番危険な言葉です。その時点では一番良いフォームかもしれませんが、その先もまだまだあるという事を頭に入れておいてください。

理想的なフォーム作りのための近道は?

トップリフターや他の競技スポーツのトップアスリートに共通して言えることは身体の安定感の素晴らしさです。そこがベースにあるからこそ様々なテクニックを活かせるのです。

細かいテクニック的な部分が大切な要素と思われがちですが、一番大切なのは自分自身が安定することです。自分が安定していなければ、細かい部分を意識したり、テクニックを用いても上手に使えません。バーベルを挙げるという部分にだけ捕らわれずに、その前に自分が安定ているのか?という事を今一度見直してみてください。

過去のnoteに理想的なフォームに近づくためのヒントをちりばめた記事をいくつか書いております。是非そちらを参考にして頂ければと思います。

自分にとっての理想的なフォームを知りたいという方は是非パーソナルを!!

ウエイトトレーニングを続けていく中で、伸び悩み、スランプ、迷い、怪我、etc・・・。それらはトレーニングをしている人なら誰しもが一度は経験したはず。

スクワットやデッドリフトをすると腰が痛くなってしまう。ベンチプレスをすると肩が痛くなってしまう。いろんな人にアドバイスをもらうが今ひとつ正しいフォームが分からない、自分に合った最適なトレーニング方法やメニューはどうすれば良いのか分からない。

競技スポーツなどのためにウエイトトレーニングを行っているのにその効果が競技に直結しない。自分の正しい身体の使い方がわからない。ウエイトトレーニングをするとどんどん身体が硬くなってしまう。

そんな悩みを抱えているトレーニーと競技者の皆さん、自身も元パワーリフティング・ベンチプレス世界チャンピオンでありながら、他の日本チャンピオン、世界チャンピオンを数多く輩出、また、他の競技のトップアスリートも多数指導している三土手大介のパーソナルトレーニングを一度受けてみてはいかがですが?

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ノーリミッツ 三土手大介

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