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自治体の事業が「グッドデザイン金賞」に!新しい地域コミュニティづくりQRUWA戦略とは

QURUWA戦略は、愛知県岡崎市マチナカで実施されている都市戦略です。
中心部にある公共空間を「Q」の字で結んだエリアを「QURUWA(くるわ)」と名付け、公民連携によるまちづくりを進めています。
2023年そのQURUWA戦略が、グッドデザイン金賞を受賞いたしました!
一体どのような取組みなのかその取組をご紹介いたします。

お伺いしたご担当者・所属:
岡崎市まちづくり推進課 戦略係 ご担当者さま


岡崎市のどのエリアにある取り組みなのか

岡崎市について

岡崎市は、愛知県のほぼ中央に位置する中核都市。 徳川家康の生誕地で有名な岡崎城や、八丁味噌の産地としても知られておりいます。

QURUWA地区の様子

Qの字に見えるQURUWA地区

QURUWA戦略に見る公民連携の考え方

QURUWA戦略は、衰退していた中心市街地にある公共空間の再整備として当初行政主導で行われていた行政主導の「乙川リバーフロント地区整備計画」から発展し、
行政、民間企業・団体、自治会、個人など多様な主体が参画することで
大きなリノベーション(公共空間のリノベーション等)と小さなリノベーション(空き家・空き地リノベーション等)を組み合わせた持続可能性な都市経営の戦略に発展しています。

1.リノベーションまちづくりの視点を7つの拠点で!

今ある資産を活用して、都市・地域経営課題を解決するため、QURUWA戦略では、外部専門家、市の担当部局、民間事業者、自治会関係者等で構成されるデザイン会議を組成し、エリア全体について公民連携や各事業のクオリティアップ、相互連携を図っています。

各拠点が「個」ではなく「全方位」に波及するような仕組みに

2.様々なリノベーションを融合する ~大きなリノベーションと小さなリノベーション~

地域全体として多様な主体が参加・活用しやすいようにすることを意識し、
「道路空間」「河川空間」の規制緩和による民間事業者参入、
「公園」「駐車場」「橋上広場」の民間主体の運営などの環境を整備。
それぞれのエリアで意欲ある民間企業、個人が参入しくらしの質とエリア価値向上を目指しています。

籠田公園の様子

3.自治会も連携してまちづくりに参画

籠田公園・中央緑道周辺整備・活用事業においては、7つの自治会の連合体「QURUWA7町・広域連合会」と密に連携。自治会が地権者と民間事業者、行政もつなぎ、地域コミュニティづくりを加速させている。

庁内も庁外も、多様な主体が参画する推進体制

QURUWA戦略から考える公民連携の未来

市も市民も地域の事業者も一緒になって、誰もが「やってみたい」にトライできるようにする。そうして生まれた変化がもたらす波及効果がまちの好循環に。
このQURUWA戦略を推進するご担当者に取組での工夫についてお聞きしました。

ーQURUWA戦略では本当に多様な主体との連携が生まれています。特にどのような仕組みが民間企業や市民が参画しやすい要因なのでしょうか。

「自治体職員が動く」ことではないかと考えます。地域にとって本気で長く関わってくれる民間事業者は待っていてもなかなか来てくれません。
その事業にマッチした事業者や人には、自治体職員側から、積極的に売り込み、巻き込んでいくことを継続していくことが必要ではないかと考え、事業を進めています。

―QURUWA戦略推進には庁内でも多くの部署・担当者が関わっています。庁内での連携で気を付けている点や工夫などはございますでしょうか。

こちらも同様に「やらされ感」が出てしまうと、事業として円滑に進まなくなってしまいます。決まっている事業では明確に役割分担していくことで事業は進みますが、かかわる部署の担当者の動機づけを意識して関わっています。

―QURUWA戦略の今後の活動などをお聞かせいただけますでしょうか。

まだまだ7つの事業は始まったばかりで、これから各事業が本格的に動いていきます。これから7つの事業をそれぞれ、進めていきたいと考えております。

地区全体で取組む「QURUWA戦略」、本当にご担当者や部署の庁内外の精力的な活動の賜物だと感じました。
戦略はもちろんですが、実行のために日々継続して活動していくことの大切さを教えていただきました。
まだまだ、これからが楽しみな「QURUWA戦略」今後の活動も目が離せません。

岡崎市 QURUWA戦略の最新情報はこちら

(担当:柴田)