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乱筆感想「アスラズラース」

本作は、2012年2月23日に開発サイバーコネクト2(以下CC2)・販売CAPCOMより、PS3/XB360向けにリリースされたアクションゲームです。

インド神話アスラ、仏教阿修羅をモチーフにしたであろう主人公「アスラ」


前置き

開発のCC2は、「ナルティメット」シリーズ開発元であり、本作プレイ中にはナルティメットに負けず劣らずの熱い演出を感じ取ることができました。

超絶アニメ演出に定評のあるシリーズ
演出・カメラワークを見事に転用している。

発売当初、本作の特徴が原因で炎上していたので、覚えていらっしゃる方も多いのではないだろうか。
その特徴とは何か、物語の説明等も含めて、順を追って紹介していきたいと思います。

紹介を始める前にですが、なぜ炎上していたタイトルをプレイしようと思ったかというと、X
BOXストアセールで驚愕の388円!だったからです。

驚異のワンコイン未満価格

あまりの安さに釣られて、もう飛びついちゃいましたよね…はい。

それでは始めていきます。


ストーリー

本作は「仏教×SF」が基礎となっている、世界観の作品です。
筆者は宗教に疎いので分からなかったのですが、wikiによるとインド神話もモチーフになっているようです。

主人公アスラと大量の宇宙戦艦

今作は主人公アスラの「怒り」が話の軸になっており、仲間の裏切りや家族愛などが描かれています。
他作品でいえば、「God of War」「NARUTO」を彷彿とさせる物になっています。
話の軸の「怒り」に関しては、"家族愛"や"他者愛"、そこからの"喪失"と判りやすく順を追って描けていたと思います。

美人奥さんと美人娘との家族愛
リア充主人公アスラの悲劇の物語

ですが、主人公と敵対する元仲間達の「七星天」の描き方が早急というか雑だなという印象でした。
7星天という組織名通り7人ものメンバーがいるのですが、半分以上が掘り下げ不足で退場してしまうのです。

個性的なメンツの揃う七星天
二人足りないのは内緒で🤫

それぞれが個性的で魅力的なデザインなのに、メンバーによっては表舞台に登場した途端に瞬殺されたりと、なんとももったいない話です。

本編は3章まであり、そこから更に話数もある構成になっています。
アニメの進行のように、
「本編→アイキャッチ→本編→次回予告」という風になっており、まるでアニメを見ているような感覚にさせられます。

アニメを一話ずつ見ていく感覚


QTE要素のあるムービーパート

前述の前置き内で"本作の特徴"と書きましたが、それは「ムービー(QTE)パート」の事である。
炎上するほどのムービーパートとは「なんぞや?」と思った方もいるかもしれないが、簡単に言ってしまうと、とにかく長く多いのです。

割合にして、7~8割ほどをムービーが占めており、残りの2~3割ほどがアクション・シューティングパートという構成になっています。

ムービー中QTEの一例
ボタン連打やスティック操作を求められる。

事前情報で知っていた筆者は比較的スムーズに順応できましたが、事前情報なしでこのムービー量を体験したユーザーは、さぞかし驚いただろうと容易に想像ができます。

ムービーは長いですが、全編を通してカメラワーク・演出のクオリティが非常に高いです。
CC2お得意演出のバトルシーンや破壊シーンの迫力、規模感は見物です。

場面によってモノクロ演出になったりと、こだわりの演出が随所に見られる。

ちなみにムービー中のQTEに関しては、失敗してもゲームオーバーになるものではなく、入力タイミングの合否でクリア後の評価が変わってくる程度のものになってます。

クリア後に表示される評価画面


アクションパートについて

まず始めにアクションについてですが、例えるならGOWのような戦闘になっています。

突発的にカウンターQTEが表示されるので、瞬発力も要求される戦闘

弱・強攻撃を使い分けて戦い、最後はQTEアクションを叩き込みフィニッシュという流れです。

処刑QTE入力画面
ボス雑魚戦の随所で発生する。

もちろん、オリジナル要素もありQTEによるカウンター攻撃や攻撃に怯まなくなるゲージアクション等も存在します。

ただなぜかな…こういったアクションゲームには必ずと言ってもいいほど搭載されてる、あるシステムが無いのです。
それは「成長システム」である。
アクションパートの割合が少ないという事もあり、無いのにも多少の理解はできるのですが、育てて強くしていく楽しみ・実感が味わえないのは、流石に寂しいとしか言いようがありません。


シューティングパートについて

次にSTGパートについててですが、操作性としてはかなりシンプルな作りとなっています。

攻撃手段は通常射撃とホーミング射撃のみとなっており、合間にQTEによるカウンター攻撃が発生するといった具合です。
ステージによって、2Dと3Dステージで違いがあるので、製作者側の飽きさせない配慮が見えたりもしました。

ちなみにACT・STGのパートの割合としては、だいたい半々ほどでしょうか。

感想

事前情報通りムービー配分が多すぎるというのが一番に感じた事でした。
ムービーの映像や演出はPS3世代でもトップクラスなので、配分ミスで評価を下げる対象になっているのは、本当に勿体ないと思います。

アクションに関しては、可もなく不可もなくな出来で、もっとこちらに力をいれるべきだったのでは?とも思ってしまいました。

宗教的な世界観も合わせて、結構人を選ぶ作品だと思います。

敵デザインから楽曲にいたるまで、宗教テイストを感じる物となっている。

"仏教×SF世界観が気になる!という方"
"長いムービー&QTEに耐性のある方"
"CC2お馴染みのド迫力演出を味わいたい方"

上記の方々にお勧めしたい作品でした。

現在、XBOXストアでワンコイン未満で購入できるので、気になる方は是非とも購入してみてはいかがでしょうか。

乱筆になってしまいましたが、ここまで読んでくださった方、ありがとうございます!

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