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ウィーンまんぷく日記 51-53/369

 木曜日は大学へ。RADATZ(昨年、2区に住んでいた時によく行って、それからハマっている。美味しいし、楽)のお惣菜を持っていってキッチンで食べていたら、先生方がいらっしゃっていろいろおもしろい話を聞かせてもらう。お話を終えて研究室に戻ってきたら、取材依頼などをいろいろいただいていたので、ありがたくお受けすることにする。来週の帰国は、資料収集もできたらなと思っていたけれど、どうもあまり時間もなさそうなので、6月に帰国をもう一度増やしたほうが良いかもしれない。ベルリンのプレゼンの準備と、依頼されていた原稿を書く。
 金曜日はドイツ語の教室に行った後、ずっと予約していた服がようやく入ったというので買いに行った。日本の場合はお取り寄せというと国内他店舗からだが、ウィーンだと近隣諸国の在庫を全部調べてくれたりする。帰りに大学に行ったら、金曜日だからなのかあまり人がいない。先生が、天気がいいのでビールでもと誘ったので、二人で飲みながら少しお話した。来週日本にいちどもどります、と言ったら、買ってきてほしいものを頼まれた。ちょっと貢献できた気分である。実はこの日は夜も飲み会で、カンファレンスでウィーンに来られている歴史学の先輩と飲みに行った。
 先輩は東大駒場の出身の方で、私は大学院は本郷なので所属は違ったのだが、そのときとても親切にしていただいた歴史学の先生の会合でお会いした。その会合は学際的でオープンな雰囲気でとても好きだったんだけど、先輩と話していて、全然知らない分野の問題意識を耳学問だが知ることができるのもよかったし、当然のようにというか、そういう分野だからだが、資金を調達してガンガン海外に行っている人たちの活躍を見るのも楽しかった。いまたとえば、空き時間にゼミに参加させてもらったらどうなんだろうと思ったりするけど、ジャストア老害っていう感じにしかならないだろうな。だから自分の面白い場所は自分で作るしかやっぱりできないんだろう。ともあれ、相当色んなことをお話できて非常に楽しい夜だった。

 あまり実はお酒に強くないので、土曜日は半分くらい頭が痛くて眠ってしまっていて、大学には少しだけ行った。Südwind Straßenfestというのを開催していて、せっかくなので色々見学した。SüdwindというNGO団体の主催するフェスで、フェアトレードのNGOだったりアムネスティやattacといった団体だったり、非常に多様なグループがブースを出していた。食べ物や飲み物、ライブもあったりするし、こういうキャンプ/フェスにつきもののお金ない人用のゾーン、ワークショップゾーン、DIYや服のトレードなどもあったりする。詳しくは、この下で連続ツイートをしたので、そちらもぜひ見て欲しい。

 昔、洞爺湖G8サミットの抗議行動についての論文を書いていたとき、あるアクティヴィストの方が「そもそも、日本のキャンプと、欧米の(抗議行動でない、ふつうの、アウトドアの)キャンプっていうのが相当違うのかもしれないな...」と言っていたのが印象的だった。私はその意味がよくわかっていなかったのだが、ここに来るとなんとなく分かった気もした。何もせずにダラダラするということがもう目的を果たしている。もちろん日本でもそういう時間の使い方をできる人はいるだろうが、なにかキャンプと言うと「張り切って」しまう人もそれなりに存在するだろう。バーベキューやら何やらのためにあくせくしたり、何かしなきゃいけないと思うのは、少なくともこちらのキャンプとはやっぱりちょっと違うのかもしれない。想像だが、そのイメージの差はプロテスト・キャンプにもあるていど反映されていたのかもしれない。
 翌日からはベルリンなので、準備をして眠る。ベルリン編(といっても3日だけだけど)に続く。

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