Supershipを退職し、GCPにジョインしました

こんにちは。野本です。

この度、新しいステップを踏み出すことになったので、これまでを振り返りつつ、ご報告と簡単な所信表明をしたいと思います。

僕はもともと弁護士としてスタートアップ支援をやっていました(今もまだ資格は維持)。その後、リーガルだけではなくビジネス領域も本業として取り組みたいと思い、2015年にKDDIグループのSupershipホールディングス(当時のSyn.ホールディングス)にジョインしました。同社では経営戦略室長や子会社役員を拝命し、BizDev、戦略提携、M&A、政策企画について、戦略立案から実行・PMIまでを統括してきました。

そしてこの度、縁あって、2019年4月からグロービスキャピタルパートナーズに、キャピタリストとしてジョインさせていただきました。

要するに、

弁護士 → 事業会社のBizDev/CorpDev → キャピタリスト

という仕事の変遷なのですが、「なんでその年齢からキャピタリスト?」「バックオフィスやるの?」「なんで投資側?事業作りなさいよ。」といろいろ聞かれるので、転職エントリーなるものを僕も書いてみようと思うに至りました。

求人にも使えるかんじで、というコンセプトでの集合写真。

なんで弁護士?

そもそも弁護士になったのは、「クライアントと直接向き合って、個人として頼られるようになりたい」と思っていた自分が、大学生として知っていた「個人として頼られる仕事」が弁護士くらいしかなかったからです。渉外法務とか、刑事弁護専門とか、具体的な「やりたい仕事」像も特にありませんでした。

なんで戦略部門?

そんなかんじで特にこだわりもなかったので、最初は企業法務も市民事件も全般的に取り扱う弁護士として働いていましたが、学生時代の身近な友人・先輩たちがインターネット関連の事業で起業しはじめたのをきっかけに、スタートアップなるものに興味を持つようになりました。「同世代が何かを生み出そうとしている!一緒に何かしたい!」と思いから、まずはボランティアからスタートアップ支援をはじめました。

そうこうしているうちに、全体像を俯瞰できるようにビジネス全体に取り組みたい、という思いが強くなってきました。リーガルがビジネスの断面の一部だからか、オペレーショナルな側面が強いからか、なんだかいつも双眼鏡とか顕微鏡のような筒を通して事業を見ているような感覚でした。人生一回しかないのに視界が「筒」によって限定されてしまうのは、ちょっと物足りないなあと感じていました(あくまでも、個人的な趣味趣向としてです)。

MBAも考えたのですが、すでにロースクール(大学院)や司法修習を経てだいぶモラトリアムしていたし、むしろ、現場で揉まれて、独学では手に入らない暗黙知・身体知を体得するほうがいいかもと思い、スタートアップや事業会社のビジネスサイドで修行しようと決意しました。

そんな折に、たまたま経営戦略部門でメンバーを募集していたのがSupershipでした。

はじめて経験する「会社」勤めで、しかも法務部ではなく戦略部門へのアサインということで、最初は不安でいっぱいでした。実際、入社直後はパワーポインタのアイテムの中央揃えを目視でやってたり、「トップライン」の意味をググるようなレベルでしたが、周囲の手厚い援助もあり、最終的には経営戦略室長や子会社役員を任せていただくまでに至りました。

具体的な業務としては、電通との資本業務提携、中国大手JD.comとの戦略提携、多くのM&Aの戦略からPMI、グループ再編(吸収合併)、データビジネスの政策企画、KOIF3号のソーシングなどについて、戦略部門責任者としてプロジェクトを任せていただきました。一介の弁護士に過ぎなかった僕に、リスクをとってこのような挑戦の場を用意してくれるSupershipは、本当に懐の深い会社です。

「イノベーションを生む事業提携」のテーマでInnovation Leaders Summit(2018/10)にパネリストとして登壇した時の写真。EYの伊藤先生と、資生堂CSO留目さんと。

なんでキャピタリスト?

Supershipはとても刺激的で、それこそ無限に経験値を積むことのできる場です。

しかし、ボランティアとしてスタートアップ支援活動を続けていくうちに、よりスタートアップに近い立場で本業として支援をしたい。自分の専門性や経験は、もしかしたらもっと広い範囲のスタートアップにニーズがあるんじゃないか。なるべく多くのスタートアップを支援して、業界全体を下支えしていきたい。そんな思いが昨年あたりから強くなってきていました。

フリーランスとして独立することも考えました。それこそ「◯◯さんの会社だったら月◯◯円くらい払ってくれるかしら」とか皮算用しながら月次収支とかを計算していた時期もありました。しかし、苦楽を共に味わい、そして成長の果実を分かち合うのが、スタートアップの面白いところだったはず。

よくよく考えてみると、米国のベンチャーキャピタル業界では、投資をするだけでなく、バリューアッドの専門チームが採用・事業開発・エンジニアリングなどの側面から出資先を支援するスタイルが主流になっています。そして近年、日本でもこのスタイルが導入されつつあります。もしかしたらベンチャーキャピタルが自分のやりたいことに最も近いのかもしれないと思い、ご縁のあったグロービスキャピタルパートナーズにジョインさせていただくことになりました。

僕がスタートアップに貢献できそうなこと

これからは、弁護士×事業会社戦略部門というバックグラウンドを持ったキャピタリストとして、スタートアップ、そして、スタートアップ業界全体を下支えしていけたらなと思っています。

これまでの経験・バックグラウンドを踏まえて、僕ならではの得意技は、①BizDev/戦略提携、②政策企画、③M&Aあたりかなと考えています。

BizDev/戦略提携は、PMFが済んだアーリー・ミドルステージのスタートアップが事業をグロースするために使いこなしたい手段です。最近は大手企業もスタートアップとの連携に積極的なので戦略提携の機会もますます増えるかと思いますが、手違いがあると足枷にもなり得るので、慎重に進めたいところです。BizDev/戦略提携については、早速いろんなスタートアップから僕のところに相談が来ておりまして、みんな悩んでいるのに相談先がないのだなと感じています。

政策企画やルールメイキングは、PMF前に整理しておかないと、刺されたときに本当にいろいろなものが無駄になってしまいます。政策企画やルールメイキングのポイントは、法規制を形式的に解釈するのではなく、時代の変化を捉えつつ、事業のバリューと法制度のコンセプトとを行き来しながらルールの落とし所を探ることにあります。事業理解に優れた弁護士や官僚とディスカッションするのが大事です。

Public Meets Innovation(通称PMI)の集まり。官僚・弁護士などの若手法律家が、スタートアップとパブリックセクターを橋渡しします。よく見たら錚々たる面々。

M&Aは、事業が安定してきたミドルステージ以降のスタートアップのさらなる成長や、IPO後の成長のタネを仕込むために有用な手段ですが、受け入れ側PMIの経験がある起業家やキャピタリストはまだまだ少ないのではないでしょうか。個人的には、スタートアップ同士のM&Aも含めて、M&Aを通じたエグジットも増えていけばいいなと思っています。

また、この度グロービスキャピタルパートナーズは、6号ファンド(360億円規模)の設立を発表しました。

日経電子版
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO43768180V10C19A4TJ2000/

The Bridge
https://thebridge.jp/2019/04/gcp-360000000000-unicorn-fund

資金調達含め何かご相談がある方は、DM等でお気軽にご連絡ください。

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最後に

僕は退職しましたが、メンバーや、チャレンジを称えるカルチャー含め、Supershipは素晴らしい会社です。僕が抜けることで生じたシワ寄せを(文句を言いながら)笑顔で、温かく送り出してくれたメンバーにも、改めて感謝しています。

僕個人としてはスタートラインに立ったばかりです。少しでも業界に貢献できるようにコツコツ頑張っていきたいと思っています。

何卒よろしくお願いいたします。

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