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西川和宏六段【将棋のこと】

私は将棋を観るのが好きだ。
そして山崎八段ファンです。

誰に頼まれた訳でもないのに、何故か自分に課してしまった毎週土曜の将棋棋士note。気がつけばもう37人ほど書いています。各先生方に思い入れの差が出ては失礼と、いつも1,500文字を目安に書き続けてきました。素直な気持ちを言えばそろそろしんどい。まだまだ好きな棋士はいるのですが、それだけの文字数を書くほどのエピソードや抱いた印象のストックがありません。そもそも私は棋士ではないので記憶力に乏しい。何かあっただろうけれども日々消えていきます。はてさて次はどうしようと書き終えた先週、救世主の如く目の前に現れたのが西川和宏六段でした。

そんなにも知っているのかと問われたら正直あまり知らない。関西所属ですし解説が多いイメージも無く最近はあまりお見掛けしなかった。それでもABEMAトーナメントで久々に観る西川六段は相変わらず優しそうで、何ならより優しそうになっていて、終始優しい人のオーラを放ち捲っていました。西川六段ならこのまま500文字未満で終わっても許してくださいそう。とはいえ当のご本人は菅井リーダーから「ちゃんとやって!」と喝を入れられていた。私もこのまま「西川六段は優しそう」の一本槍で残りの1,000文字を埋めてみようと頑張ります。

運命のいたずらで近藤七段との三連戦になってしまった西川六段。序盤はいい所を見せつつも勝ち切ることが出来ずの二連敗。明るく楽しい関西チームがノリで弄るもさすがに悲壮感が漂っていました。同じ相手に三連敗は出来ない、漢を見せてとコメント欄も賑わいますが相手がいささか悪い。西川六段でなくとも調子のいい近藤七段を相手にしては三連敗を喫する棋士は割と多いと思えてしまいます。そんな三局目の序盤、菅井リーダーも頭を傾げる出だしで指し難そうとの指摘。中盤で戻すも時間に追われた終盤、一手誤ったようで評価値が近藤七段に振れて私は悲鳴を上げてしまいます。さすがに三連敗では少し書きづらい。ここで勝ってもらってこそ優しそうでも漢を上げた棋士と書き褒められる訳で、このまま終わられてはと行く末を観つつ昔の記憶も漁っていました。

と、その時、ふと思い出したんです。何かの番組で観たフットサルをする西川六段のことを。前述の通り、私の記憶は当てになりませんから本当に不確かな情報で申し訳ないのですが、確かチームのエースでした。人柄だけでなく運動神経も凄くいいんです、西川六段。プロ棋士の父を持ち自身もその背を追って将棋に打ち込んだ人生、それでいて後輩からも遠慮なく弄られる穏便で大人しそうな人物がスポーツ万能だなんて、凄まじく偏見ですが思いもしなかった。西川六段があの優しい顔のままで走るんですけどメチャクチャに速い!その穏やかな表情のままにボールも捌くんですけど軽やかで上手い!何、そのギャップ!西川六段の最大の魅力はギャップなんだと思い出したその時、ボールよろしく桂馬を捌いての早技で体を入れ替えて逆転勝ちしました。

優しいだけでなく強さをも見せつけた西川ギャップ六段。控えめにしつつも最後の最後で漢を上げた西川ギャップ和宏六段。今回のABEMAトーナメントで新たなファンを獲得する最右翼は西川六段のような気がします。あのひたすらに優しそうな人柄は今の時代が求める人材。今晩も優しくて強い西川六段を大いに期待しています。

というところで1,500文字が近いです。「ちゃんとやって!」ブームが起きた先週のチーム菅井。ちゃんとやり切った西川六段のおかげで私も今週を書き終えれそうな気配で1,480文字。ちゃんと書けたかどうかまでは知らんけど…

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