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健康保険証の裏面【夫婦のこと】

先日、新しい健康保険証が送られてきた。
いずれ無くなると言われている紙の保険証。

いつからだったか、裏面に臓器提供の意思を記入するようになった。
私は死んだら何も無し。無です、という単純な考えです。
ですから、臓器にも未練がありません。
もし使えるというのであれば、どうぞ必要な方がお使いください、と気前よく思っています。もちろん、生きてる間は嫌ですよ。年々弱っていく臓器でもクタクタになるまで、私だけで使い切ってやるつもりです。
ということで裏面は、一つ〇を付けて日付書いて自署して保護シール貼っておしまいでした。

ただ、結婚してからは妻の署名も必要になった。
署名してもらうのだから妻の意思も確認。基本は一緒でしたが、ただ唯一、眼球の提供はやめて欲しいとのこと。もっともらしい理由はなく、なんとなく嫌だからという理由だったと記憶していますが、でも、頑なに嫌だと。
妻らしいなぁと思いましたし、何故だか少しだけ嬉しかった。

是が非でも提供したいというほどの奉仕の心まではありませんし、使ってみてくださいと自信を持って言えるほど、私の臓器は立派じゃない。
妻の希望を押しのけてまで譲りたい気持ちは微塵もありませんので、今は眼球だけ提供しないと記入している。

そうなって知ったのですが、提供しない臓器には〇ではなく「×」を記入するんですよね。眼球という文字の上に「×」を付ける。

せっかく妻の希望に応えて目だけ残そうとしているのに目潰ししたみたい。で、それを妻に確認署名してもらって、目隠しする。なんか変な感じ…
目も当てられないほどの、こじつけですけど…

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