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子どもは好きなことで働ける才能を持っている

ご飯をもぐもぐ。
すると突然、
ズボンがずるずる下がっているのに全く気にしないちっちゃな男の子が、
キャッキャと笑って私の目の前を走りさった。
ここはちっちゃな商店街の休憩スペース。
友人を待っている人、携帯を片手に涼んでいる人、私のように軽食をとっている人。
様々な人がこうしてここに集まっている。

そんな時に
どこからともなく現れた男の子を
かわいいなあ〜と思って見ていると、
なんだなんだ、天井から発射される光が地面に映り、それがウロウロと動いているのだか、それを無我夢中で追いかけているのではないか!!

動いていく光を追いかける、見失ってはまた追いかける。
ただそれだけのことをして、全く周りが見えていないよう。
いきなり方向転換をするので、大きな男性にぶつかりそうになったり、
唐突にボールをポーンと投げるので、母親がそれを拾いに行き、ボールの先にいたビジネスウーマンが微笑んでボールを返してくれたり。
さらには、どこからともなく現れた知らない男の子と
一緒になって無我夢中でその光を追いかけはじめる。
そんな彼の姿に、
私を含めた周囲の人たちがほっこりした温かい気持ちになったのが感じられた。

この状況は、「好きなことをして働く」ことの真髄と似ているように思う。

自分が面白いと思うことを周りが見えなくなるくらいがむしゃらにやると、
思いもよらぬリスクが目の前を通過し、

突拍子のないことをすれば、
見守ってくれている人ががフォローしてくれる。

共感した誰かが近づいてきて、無我夢中さに拍車がかかる。

それらの姿をみた周りが幸せな気持ちになる。

彼が、好きなことを無我夢中で突き詰めている人々と重なって見えたのだ。

でも、
大人になるにつれて、
無我夢中になれることが圧倒的に減ってきているのではないか⁇
あんなちっちゃな動く光にどうしてあそこまで無我夢中になれるのか?
きっと、彼にとってはちっちゃな穴だったり、道端の石ころだったり、毎日が刺激的で夢中になれるものばかりで、すんごいのだろう。

一方私のような大人とも言えないような大人は、こんなことに夢中になれるか!もっとでっかい、多くの人が凄いと思うものに夢中にならないといけないんだ!って思っているから結局のところ何も行動を起こせないのだ。

彼のまっすぐな姿をみてそんなことを思った。

子ども心を思い出そう。