見出し画像

化粧品に込められた願い

今日はね、長女が私の指に一生懸命自分の子供用マニキュアを塗ってくれたんだよね。
誕生日のお祝いにプレゼントした、子供用のお化粧セットの中に入っていたマニキュア。
この子供用化粧セット、当人がAMAZONで悩みに悩んで選んだもの。
私が出かける用事があると言ったら、
「お出かけするならきれいにおしゃれしないとね!」
と言って塗ってくれたんだ!

アップの写真で見ると、長女の手と私の手の対比がすごい(笑)
年取った手をしてるなぁ、私。


それはさておき。
長女は4年生でおしゃれも大好きだけど、この化粧セットを欲しがったのには理由があるんだよね。
それはね、お友達と親密になるために、お友達の興味をひくものが必要だから。
少なくとも、そういうものが必要だと長女は思ってるんだよね。


長女はコミュニケーションが苦手。
これは自覚済みで、保育園時代から
「2人までならいいんだけど、3人になるとどうしたらいいか分からなくなっちゃう。」
とか
「4人までなら一緒に遊んでも混乱しなくなったよ!」
なんて報告があるくらい。


それでも小学校1年生の時までは人と一緒にいたい気持ちっていうのがすごくあったんだよね。
だけど小学校の2年生の時にクラスメイトとトラブルがあったのね。
相手の子は長女と仲良くなりたくて面倒をみようとしちゃうんだけど、長女がそれにのってこないと凄く怒っちゃうっていう。
だから悪気があってとかいう感じでもないんだけど、長女にとっては相手がなんで急に怒るのか、何を言われているのかさっぱりわからず混乱するばかり。
結局その子とは、和解してはまた同じようなトラブルがあり…って数回繰り返して、相手の子がトラブルのたびに長女をより理解してくれて仲良くなれたんだけど、長女の方は他人と遊ぶことがすごく難しいと感じるようになったみたいなんだよね。

自分から率先して声を掛けなくなったし、お外遊びもしなくなった。
お外遊びが嫌な理由は、低学年の子の遊びの定番である『追いかけっこ』に意義を見出せなかったから。


自分が走り回りたいときに走ることは大好きだった長女が、『走ると苦しい』ということに気が付いたのが1年生の運動会の練習の時。
走りたいときじゃないのに走ると疲れを感じやすかったんだろうと思うんだけど、これでてき面走ることが嫌いになったんだよね。

だから、追いかけっこなんて絶対にしたくなかった長女。
必然的に室内遊び派になりました。
学校では図書館に行ってたけど、放課後の遊びは誰かが『追いかけっこ』がしたいって言いだしたら自分は逃げ場がなくなるから、『追いかけっこ』を避けるためにできるだけ誰とも約束してこないようになったのね。
そしてその頃からこう言うようになったんだ。
「私、おとなしいからお部屋で本を読んでるのが好きなの。」


現在4年生になって、長女は凄く仲良くしたい子を見つけたんだよね。
何度も遊んだことのある子だけれど、今までよりももっともっと親密になりたくなったみたい。
その為に、お外遊びは苦手な長女だから、相手の子と共通の興味である『おしゃれ』に着目。
お化粧ごっこが出来たら、私も相手の子も楽しいはず。
きっともっと仲良くなれるはず!
そんな風に、長女の中で期待が膨らんでるのがすごくよく分かる。


不器用で、私の爪に塗ってくれたマニキュアは、爪の半分も塗れてなかったんだけど、長女は一生懸命。
誰かに必要とされたい。
一緒に遊べる友達が欲しい。
誰かに大好きでいてほしい。
大好きな人が欲しい。
そういう願いが込められてる化粧品なんだよね。
だから、どんなにへたくそでも、私は長女のマニキュアの練習台になってあげたいんだ。


最近は、自分が『おとなしいから部屋にこもってる』なんて言わなくなってきた長女。
それはお外の世界の誰かと繋がりたい気持ちと、繋がれるかもという希望が湧いてきたから。

勇気を出して新しい世界に飛び込もうとしてる長女を、私は応援して見守ってあげたい。
がんばれ!



『発達障害』という言葉認知度は上がったと思いますが、実際の発達障害児の生活や家庭内の状況ってなかなか実感していただけないなぁと思い、書き始めました。 子育てに必要な勉強を続けていくために、「投げ銭」という形でご支援いただければ励みになります。 よろしくお願いします。