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想いを形にすること

明日ビスポーク(レザージャケットのオーダーメイド)ご予約アポをされていたお客様が本日15時にフライングご来店されました。50年以上前、子供の時に観たウェスタン映画「抜き射ち二挺拳銃」に出てくるレザージャケットが格好良くって、ず〜〜〜っと憧れがあったそうです。「六番目の男」にも同じスタイルのものがあったかな〜記憶は定かではないけれど、とも。。。以後探しに探したが日本をはじめアメリカにもそのようなデザインが売ってなかった。。。

ゴローズ高橋吾郎さんと中学からのご友人だそうで1974年、そう44年前まだ青山にあったゴローズで無茶振りでそのウェスタンジャケットのイメージを伝えてオーダーされたそうです。ゴローさんはレザージャケットは本業ではないので断られたそうなのですが幼馴染のよしみで衣料用のレザーの手配や縫製は外注ならばとOKしてくれたそうです。
!!!!!!ゴローさん自作のシルバーコンチョ6点ついてる!!!!!!コンチョ1つで現在の価値でいくらするのか???マニア垂涎の黎明期オールドゴローズ!そんな超貴重なジャケットを触らせていただきましたが恐らくシープスキン?両氏とも素材感は気に入ってなかったそうです。フロントに6個コンチョとレザーフリンジが並列についています。前明きは閉めれない。10cmコンチョが平行になるシルエット。当時は平行についていましたが体重の変化からハの字になってしまっているので見た目がきになるとのことで造り直したいな〜と長年想われてました。なかなかレザーのいい仕立て屋が無くて時が経ってました。ノーノーイエスレザーテーラー東京本店大阪店姫路サロンの直営店舗以外に常設で西武百貨店の池袋本店と渋谷店に「レザーテーラー」コーナーショップを展開してます。たまたま立ち寄った西武百貨店で知りまして44年前お仕立てのジャケットをご持参でお越しになりました。

造った時は今より細い体型だったのが今じゃ自慢のウエスタンバックルが理想的な姿で見えない!サイジングもキツイ!数十年前はこのジャケット着用でアリゾナガンサイトにまで本物の拳銃を撃ちに行ってたがこれでは拳銃を出す立ち居振る舞いが格好良くない!素材感も当初から気に入らない!今回持ってくるために久々にクローゼットから引っ張り出してシルバーを磨いて(ピッカピカに光を取り戻している)レザーにミンクオイル塗って(オイルが浸透せずに匂いだけが表面に残る)来たがやっぱりこの革は40年以上経ってるのに格好良く育ってない!!!

などなどご要望をお聞きしまして私からご提案

レザー素材
理想のレザーをお客様のためだけに造ります。素材が顔料仕上げなのでネイキッドの染料仕上げだとオイルが染み込みますし経年変化や革を育てるお手入れする楽しみ増えます。
シルエット
サイジングは今の体型に合わせるのは勿論。立ち居振る舞いする際に最適な前明きになるよう型紙に工夫を凝らします。仮縫いとして革に近い厚みのシーチング(コットン)で仮縫い(オーダーメイドのフィッティングテスト用)を作成しご試着で絶妙なフィット感を目指します。
・接ぎ線(シームライン=構造線)
シルエット構成に最適化しますが素材やお顔立ちに合ったウェスタンヨークを形成します。
お気持ちにジャストフィット
お身体に合ったサイジングにするのは仕立て屋としてはクリアするのは前提ですが、お気持ちにもジャストフィットするように「お客様の想い」に理解を深めるために「抜き射ち二挺拳銃」と「六番目の男」を観て造詣を深めます!

オーダーメイド=ビスポーク=BESPOKE=be spoke お話をされたことを聞くこと。特にレザービスポークをご依頼される方はモノを求めに来られてる方は少ないです。ご自分の「想いを形にして欲しい」方が多いです。今日お越しいただいたお客様は幼少期にワクワクしたウェスタン映画に憧れを抱かれて西部劇に関わる仕事にを抱かれました。そして約40年前からウェスタン拳銃関係の会社を立ち上げられ未だ第一線でご活躍されてます。子供時代の夢や憧れを実現されています。とんでもなく凄いことです。また幼馴染との思い出の詰まった物語がこのレザージャケットのオーダーには想いが詰まっています。そんな「想いを形にすること」しっかりお仕立ていたします!理想を越える逸品お任せください!


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