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【漫画感想】「パパと親父のウチご飯」〜どんな家族の形でも、子どもがご飯を美味しく食べられればそれでいい

こんにちは。

ゴールデンウィークですが、今年もステイホームということで、家で過ごされる方も多いのではないでしょうか。

そんな中、「子ども」や「家族の形」を考えるのに素敵な漫画を見つけたので、「子どもの日」も近いということで、連休中のお供にぜひ読んで頂きたく紹介します。

それは、こちら。

パパと親父のウチご飯

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気丈夫な元カノとの間に出来た子どもを預けられた、整体師の千石(せんごく)と子どもを引き取り妻と離婚した、漫画編集者の晴海(はるみ)。仕事と子育てを両立させるため、シングルファーザーである2人は郊外マンションのルームシェア生活を選択する。自己主張が強い子ども達に食べさせる料理を作るのに四苦八苦するものの、美味しくご飯を食べてもらおうと、ゼロから料理を学び、子育てに奮闘する父親達を描いたオトコの家庭料理漫画。

主人公でシングルファーザーの千石と晴海は、料理はからきしダメで、子ども達のために、良かれと思って作った料理も、当初は受け入れられず、四苦八苦します。

(最初は、苦労して作ったご飯を子ども達が食べてくれないので、イライラしてしまう千石。。。)

しかし、なんとか子ども達に美味しく食べてもらおうと、野菜嫌いな子どもが食べやすいようにミキサーで混ぜる工夫をしたり、料理の腕を上達させようと料理教室に通ったりと、父親2人が日々奮闘する様子がとても微笑ましくもあります。

なんといっても、漫画の中で、悪戦苦闘しながらも作る料理(カレー、出汁巻き玉子、焼き餃子などなど)が本当に美味しそうで、読んだらお腹が空いてきてしまいます(笑)。

そして、美味しそうな料理もさることながら、この漫画で一番印象に残ったポイントは、「父親同士のルームシェアっておかしい」、「母親がいない家庭で子どもを育てて本当に大丈夫か」という周囲の声があっても、「子どもの幸せは何か」をとことん考えて、追求する千石と晴海の2人の父親の姿です。

それを感じたのは、1巻の第4話のエピソードです。

この話では、千石の娘の愛梨ちゃんが、通っている幼稚園で「パパしかいない家なんて変だ」と同級生からバカにされ喧嘩になってしまい、「もう幼稚園に行きたくない」と拗ねてしまいます。

そんな傷ついた愛梨ちゃんに対して、千石は、

「ウチは変だ。ハッキリ言って、よそのウチから見たら変わっている・・・・でも、変わっているけど、よそのウチに負けねーくらいに楽しい家にしてやる・・・(親父だけってのも悪くないって、胸を張って言えるように)」

と、真っ直ぐに声をかけて勇気づけます。

そして、かつて愛梨ちゃんの母親と一緒に食べた思い出のあるハワイアンパンケーキを、今度は娘である愛梨ちゃんと一緒に作って、同居している晴海父子とみんなで美味しく食べます。

千石の言葉と、美味しい食事で愛梨ちゃんは元気を取り戻して、また幼稚園に行けるようになります。

このシーンで感じたのは、

「どんな家族の形でも、子どもが、美味しくご飯を食べられればそれでいい」

ということです。

世の中には、シングルファザー、シングルマザー、あるいはステップファミリーなど様々な形の家族があると思います。

けれど、どんな家族の形であっても、みんなで美味しく食事をする、子どもが楽しく食事をする、それが出来れば一番の幸せではないか。

この漫画は、そう思わせてくれます。

漫画「パパと親父のウチご飯」は、2020年11月に全13巻で完結しました。

グルメ漫画という点だけでなく、家族や子育てを考える上でも面白い漫画なので、このゴールディンウィークの連休中で、もしお時間がありましたらぜひ読んでみてください。

ちなみに、この漫画を書かれている豊田悠さんは、「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」(通称チェリまほ)という、漫画も書かれています。

こちらは、「30歳で童貞を迎えた青年が、触れると人の心の声が聞こえるようになる魔法を身につけてしまい、ある時、同期のイケメンの心が自分への恋心でいっぱいになっているのを聞いてしまって、、、」というあらすじです。

BL(ボーイズラブ)というジャンルの漫画になりますが、同期のイケメンのストレートな愛情にドギマギしてしまう主人公の青年の様子が笑えるコミカルな作品になっています。

ドラマ化もされておりますので、こちらもご興味あればぜひ。

では、良い連休を。





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