バンコク_のち最終2

タイ・バンコクで「暮らす」始めます。

「ああ。この国で暮らしてみたいなあ」
と思ったのは、世界一周に飛び出して1ヶ月目。
間抜けにも、すっかり予防注射を忘れ日本を飛び出してきてしまい「どうやら必要な予防注射はバンコクで受けられるらしい」と半泣きで調べた情報を頼りに、スワンナプーム国際空港に降り立った時だった。

足がバンコクの地面を踏んだ瞬間。このぶわっと鼻を覆うアジア特有の匂いも、体をじんわり包む暖かな熱も、鼻の奥でにごるような優しい発音のタイ語も。日本とは何もかも違うはずなのに、この国は、緊張でカチカチになった全身を何故かふうわりくるんで安心させてくれたのだ。


あの、思わず踊り出してしまいそうなくらいに浮かれた、でもとっぷり体を包んでくれた安心感が忘れられなくて、その後も何度もタイに足を運んでいたのだけれど。そのたびに発見があって、もっともっと好きになって。タイに体があるとしたら「ねえ大好き」ってぎゅっと飛びついているだろう。そんな感情を勝手に抱かれて、タイだって迷惑かもしれないけれど。


「住みたい」が「住もう!」に変わったのは実はもう1年も前のことだったのだけど(物件も探したのに)最後の踏ん切りがつかなかった。

友人に会えなくなってしまわないかとか。
家族に会えなくなるとか。
仕事がなくなってしまわないかとか。
口では「世界と日本に二拠点したい」なんて言っておきながら、本当はなんだかんだ、怖かったのだと思う。
そりゃそうだ。
思い返してみれば、わたし2年前はそもそもまず海外に出たこともなかったんだった。


場所はバンコクです。まずは2月11日から5月11日前後くらいまで物件を借りて滞在します(その前に沖縄にちょこっと立ち寄ります)。その後1回帰国して、フィンランド・インド・モロッコ(エッサウィラに、旅仲間の伊佐さんと住みたいって言ってる)を回って、その後またバンコクに帰ってくる。のかな?多分?多分。

「バンコクでどんなことするの?」
とみんなワクワクした瞳を向けて聞いてくれるのだけれど、
ごめんなさい特にないのです。高い目標も、特にないのです。

強いていえば、この目で見て、胸がいっぱいになったものはサボらずに、届けること。かもしれません。後は、なるべく「暮らす」をするために、小道をいっぱい歩いたり、行きつけのカフェをつくったり、大好きなFUJIFILMを連れて町を撮りたい。

町の空気をめいっぱい肺の奥まで吸い込んで、変換して。言葉やら写真やらイラストやら、もしかしたらスパイスとかお土産とか。分からないけれど何かに再編集して届けられたらこれ以上幸せなことはないし、それがキッカケでこの国へ足を運んで「ああ、来てよかった」って思ってくれる人がいたら幸せです。

…書き出したら結構あった。けれど、国内にいる時とほぼ何も、変わらないかもしれない。


あと密かに、実は夏頃チャイスパイスのブランドを立ち上げようとしているので、あいも変わらずタイでもたくさんチャイを淹れていると思います。

もしかしたら。
もしかしたら、私がすごくすごく軽やかに生きているように見えている人も、いるかもしれないけれど。
長期でひとりで、海外に暮らすのは初めてなので。
手に汗をかいてしまうレベルでは、ドキドキしています。旅する覚悟と、暮らす覚悟って、なんか使う筋肉というか、また違うんだなあと。はじめて使う筋肉なんだなあと、勝手にそわそわしている。

”暮らす” はじめます。

- Main Visual Photo by :  ニシムラタクヤ

ps : お仕事のご相談も、ご一緒できそうなものがあればぜひ、ぜひ。


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