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今が怖いんじゃない。この先もずっと怖い

「世界を旅したいけれど、1歩が踏み出せないんです」
そんなお悩みが、わたしと伊佐さん(アイキャッチはお気に入りの彼女)で設置した質問箱に届いていた。

(これ今ふたりで絶賛作成中なので、ご質問くださった方ありがとうございます...!もう少しだけお待ちいただけるとしあわせです..)

わたしも一歩がなかなか踏み出せなくて、気づけば11年経っていた人間なので、わかるなあ、わかるなあ、とうなずいてた。
この「一歩が踏み出せない」には色々理由があると思うのだけれど、わたしの場合はとにかく何もかもが怖かった。

英語が話せないのも、
海外に一度も行った事もないのも、
仕事がなくなるのも、
貯金がないのも、
友達の目も、
社会の目も、
自身のない自分も。
全部全部怖かった。

だから、せめてこの「怖い」の量が減ったら一歩踏み出そうと、ずっと機会を日々ひっそり待っていた。

けれど、ひとつ不安をつぶせばまたひとつ、また潰せばひとつと、いつまでも怖さも不安も減らず、その量も数も、結局11年後しびれを切らして世界へ半泣きで飛び出した時と何も変わっていなかったように思う。

心が怖さや不安でいっぱいになる人は、それはもう生まれつきの性格なんだ、というのが今のわたしの結論です。

「どうにかなるさ」と飛び出せてしまう人と、多分根本から違っている。
だから、どんなに待っても、不安の種を潰しても、怖さや不安がなくなることはない。「どうにかなるさ」と飛び出せる日もこない。
わくわくよりも不安や恐怖が先行する人は、この先もきっとずっと怖い。

では、そういう人はどうすればいいのか。
それはもう、弱虫のまま、不安なまま、怖いまま飛び出すしかないのだ。

昔、こんなコラムを書いた。

自由に世界を浮遊することに、強さはいらない。
自由に世界を浮遊できないことに、弱虫はきっと、理由にならない。

ちなみに私は今でも旅に出るのが怖い。(もちろん慣れた部分はあるけれど)初めての国は手足にじんわり汗をかくし、胸はドキドキするし。空港でキョロキョロしてしまう。

それでもわたしは旅をするし、わたしたちは旅をする。

怖いまま、弱いまま、そんな自分を受け入れてあげて。克服なんてしようと思わずに。涙でベタベタになりながら。多分、わたしたち弱虫は前に進むしかないのだと思う。

大丈夫。
弱さは、短所じゃない。自分の個性をつくってくれる、大事なスパイスだ。

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