「何故わたしなのか?」を明確にすること
フリーランスも3年目になり「この仕事どなたかやりたい方いませんか?」と聞かれ手をあげるよりも、ありがたいことに「この仕事を古性さんにしてもらいたい」という依頼が明らかに増えた。それは私自身のスキルを求めての依頼だったり、世界観を気に入ってくださりの依頼だったりと、理由は様々なのだと思う。
その時きっと曖昧にしてはいけないのは「何故私を指名してくださったのか」を明確にしておくことなのだ、と教えてくれたのは、友人でありPhotoli代表の涼くん。「受けた仕事がとっ散らかってしまって、一人で手一杯になっちゃってね。でもね、人にお願いの仕方があんまりよくわかんなくってね、パンクしてしまって。減らそうか悩んでいる」と泣きついたら、隣に座り、ゆっくり一緒に考えてくれた(優しい)
ひとりで出来ることは限られている。だからこそ、誰か信頼できる人の手をとって、乗り越えていかなければいけない場面がたくさんある。
そんな時、自分はどの部分を守って、どの部分を相手に託すのかを、きちんと理解しておかなければ、ちぐはぐなチームが、アウトプットができてしまう。「ひとりでやった方がよかった」なんて思ってしまうことだってあるし、最悪「もう古性さんには頼みたくない」と、依頼主から思われてしまうことだってある。
そうならない為に、相手が自分に何を期待して、何を求めて指名してきたのか「ここは外してはいけないポイント」を明確に自分の中に持っておく。世界観が好きだと手を差し伸べてくれたのなら、それはどこの、どんな部分なのか。写真であればタッチなのか、文章であれば心がまるくなるエッセイなのか、ハッと気づきを与えるノウハウ記事なのか。
それを知ってはじめて「さあどうしよう。仕事を手放そうか、増やそうか。この部分はわたしが守って、この部分はこの人にやってもらおうかな」がはじまるのだ。
全てに全力でバットを振ってるばかりでは、体力ばかりが削られる。私も今年は30代のスタート。ただやみくもに走り回るだけではきっともうだめなのだ。良くも悪くも、気合いや根性で乗り越えられないたくさんの壁にぶち当たる年齢だ。
この先にまだみたい景色があるのなら。
しなやかに、賢くならなければ。
どの手に選んでもらい、どの手を取り、誰と、どう歩いていくのか。
30代、そしてフリーランス3年目は、そんなことを頭の片隅に丁寧に、歩いてゆかなければならない時期なのかもしれない。
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