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社外広報がもたらす、「知られる」以外の見えにくい効果

平成最終日。そして月末なのでまた(滑り込みで)、広報について考えたnoteを書く。実は今回で丸1年続けてきたことになる。
これは(いつも滑り込みだけど)令和になっても変わらず続けたい習慣のひとつ。

4月は、期せずして広報の基礎を振り返る場に恵まれた。広報という業務を様々な人から学ぶと、また違う視点が見えてくるからおもしろい。
私が認識している広報とは、一般論からしたらかなり偏っているだろうが、人や情報をうまくつなげることによる組織づくり・価値づくりの活動をできていると思っているので、そのことや気づきをもっともっと掘り下げて明確化していきたい。


「知られる」以外の、社外広報の見えにくい効果

広報というものは、人によって指している範囲やものが違うことが多い。範囲が違いすぎる場合も少なからずあり、そんな時は気持ちを分かち合えないなと思うことすらある。
ちなみに何で違うのかというと、前から度々noteでも申し上げている通り、「各社で広報の目的が違う」からである。手法論やセオリーはもちろんあるのだが、目的が違い、会社の置かれている状況が違うと、効果的だったか否かまで、まるで変わってきてしまうのである。

先述の通り、私は(40人ほどの小さい組織に所属しているからできるのだが)、人や情報をうまくつなげることによる組織づくりの活動をひっくるめて「広報」だと認識している。なのでおそらく、世の中の認識よりも、広報の範囲をやや広く捉えている。

外を見て、中を見て、と視点をくるくる変えながら日々広報活動をする中で、世の中には社外広報の効果が3つあると最近思うので、整理して紹介したい。


【1】拡散としての広報

「知られる」という、最もメジャーな効果。広報の目的としてこれを求めている人も多いはず。

ただし、拡散するためにはただ声高に自社の名前や事業のことを言えばいいわけでもない。悪いことをして有名になっても仕方がない。

マスメディアは特に一過性(1回の知られる範囲)が非常に強いが、社外広報を効果的に進めるなら掲載やプレスリリースなどを一連で考えていくことが大事になる。以降の2つの効果を含め、積み重ね、実績の一覧化、連鎖を意識すると効果が高まるのでぜひ意識してみていただきたい。


【2】物語としての広報

目的に向かって、組織や製品が知られるように広報活動を頑張ったとする。広報活動をやったことがある方はご存知であろうが、思ったようには知られないことも、一方で想像したものとは違う知られ方をすることもあるはずだ。

「知られ方」はどんなものであれ、社会やターゲットから見た優れた点や、人の感情を揺さぶるような価値が含まれていることが多い。知られ方を紐解くと、その優れた点や価値が含まれる「ストーリー」が明らかになるということである。

広報活動では客観化は必須だが、身内での自己評価では見逃された価値が明らかになる効果があるのだ。また、そのストーリーは、社会やターゲットに受け入れやすくなっているので、別の媒体の取材誘致活動にも使えたりする(1つの媒体に載ると別の媒体から取材依頼され掲載連鎖することがあるが、これもこの一環だと考えている)。


【3】確認としての広報

「【2】物語としての広報」のその後として、この効果がある。

先にも少し触れたが、メディアは社会的に価値があると思ったストーリーを使って報道・発信する。それが客観的価値が高いストーリーになっている確率が高いものだ。
メディアに載るほどのインパクトがある、社外の人がいいとおっしゃっているという事実を通じて、その内容が社内外で改めて評価されることがままある。お墨付きがもらえることで、価値が見直されているのである。

それはまるで、見えない自分を見つけだすような効果である。

組織内で地味だった取り組みが、メディアに取り上げられることで一気に社内で注目されたりなどもあるので、社内広報に取り組んでいるならば、この効果は決して無視はできない。


今回は社外広報を中心にまとめてみたが、経営者と社員、社員同士など、社内広報においても含めて考察し、今後まとめてみたい。


#広報 #PR #PublicRelations #社外広報

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