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北京入院物語(87)

 入院当初付き添ってくれた周さんとは、初めのうちはドンドン外出をしていましたが、だんだんと彼も外出を渋り始め、季節も冬を迎えたこともあり、あまり外に行かなくなりました。

 今度の付き添いの包さんは、毎日5kmの道を自転車通勤していることもあり、足腰は強く、少々長い外出も気にしません。
車椅子を押して遠くまで行ってくれます。
そうなると、またムクムクと好奇心の虫が騒ぎ始めました。

 私は北京の本屋で買った地図とにらめっこすることにしました。
そうすると、西安というところがあり、そこには秦の始皇帝の墓があり、兵馬俑(へいばよう)といわれる名所があるということが書いてありました。
もうそうなると、どうしたらそこにいけるかを調べまくりました。
なんといっても旅行社の友人がいますから、列車の手配やホテル、ガイド等々すぐに話は進みます。

 

平成12年10月に1週間広州に出かけて2ヶ月後、12月初旬にこの付き添いの包さんとまたまた西安に列車で出かけたのです。
列車で散々に苦労したのに何でまた夜行列車で旅行に出たのといえば、極々簡単に言えば、私は馬鹿なのです。
先の経験で懲りるということを知らず、持ち前の好奇心の誘惑の前には、分別も常識も計算も理性もすべて崩壊してしまうのです。

曰く
結婚するのは判断力の欠如
離婚するのは忍耐力の欠如
再婚するのは記憶力の欠如

私の場合はそのすべて?
北京入院物語(88)

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