漫画を描く上で、自分で(なるべく)禁止してる手法。

漫画はどんな手法でも許される土壌があると思います。特に日本には色々な漫画があるので。ただ自由だからこそ、ネガティブな意味で「この手法は禁じよう」というマイルールが幾つかあります。

「禁じよう」というからには、それらの手法を使いたくなる様な誘惑が多かれ少なかれあって、平たく言うと「使うと楽できる」類のものを禁じています。とは言え、細かく見直せば使ってしまっている手法もあるだろうし、これから使う事もあるかも知れませんので、ここは「なるべく禁ずる」くらいの意気込みで書いていこうかと思います。

また、これはあくまでマイルールなので、この手法を使った作品を貶めるつもりは一切ありませんし、取り扱いが難しいだけで上手く使えば効果的な手法もあるので、ただ単にぼくが苦手というだけの事ですのであしからず。

1)翌週に同じ台詞を繰り返す

「必殺!!メガトンパンチ!!」次週へ続く

翌週「必殺!!メガトンパンチ!!」

前話の最後から始まる手法です。煽りで「決まるか!?決死のメガトンパンチ」みたいに入ってて。前話で何があったか分かりやすい手法。ただ、ぼくは個人的に「単行本で読んだ時が漫画の完成」と思っているので、流れで読むとちょっと違和感があります。これの亜流は幾つもあって

「必殺!!メガトンパンチ!!」次週へ続く

翌週

モブ「出た…!!あれが…メガトンパンチ!!」

別キャラが繰り返すとかすると、その時間が戻った感は無くなります。個人的な趣味嗜好では、「同じ台詞を繰り返す」も「同じ話題を繰り返す」も、そこまで味として変わらないと言うか。臭みは少し減ってるけど、みたいな。ここでの臭みというのは「話が進んでない感」かなと、個人的には思って居ます。なので、例えば

「必殺!!メガトンパンチ!!」次週へ続く

翌週

敵キャラ「何だあれは…!?オーラの桁が違う…!?全身のオーラを一箇所に集め…くそっ!反応が間に合わない…!!直撃…!?やばい、こ…この技は…!?」

仲間「これが…メガトンチョップを超えた新技…!!メガトンパンチだ!!いっけぇええええええ!!!!」

これなら、メガトンパンチの技の解説が入っているので、話は進んでる様に感じる気がします。皆さんもメガトンパンチに1ミリも興味無いと思うので、この文章だとよくわかんないけど。この「話が進んでる感じ」があると無いとでは、二の足踏んでる感が格段に拭える、気がする。

言わずもがなですが、まずこの手法が使われる背景に「1週間経つと読者は内容を忘れる」みたいなのがあると思います。アニメ含めバラエティとかでも、CM明けに使われる手法ですよね。リマインド的な。ドラマだと流石に見た記憶無い。(前回までの24、はあった。)

これって、ぼくの主観では子ども向けの配慮で、集中力が持ちにくい小学生とかに「ほら、こっから始めるよ」と伝えるくらいのものというか。今連載しているジャンププラスは小学生も読んでそうな媒体なんですが、さすがにエレンは読んで無いかなと言う理由も含めて、使わないでおこうと。リメイク版の最新話で、アンナが「前話に出てきたプランの解説」をしてますが、この辺は上記を配慮した上で使っているつもりです。リズムをもう一度作るためが一番なので、あんまり解説でも無いけど。

そもそも、この手法使うくらいなら、時系列めちゃくちゃにする手法がそもそも無理だよねとか。

2)読者のためにキャラクターがバカになる

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