リア充になりたかった

ぼくはリア充だった事があります。こう言ってる時点で先天的なリア充で無いのは自明なんですが、ある一時は確かにリアルが充実してました。

人としてどっちが立派だったかと比べた時に「今の方が断然よい」と言いたい所ですが、無い物ねだりと言うかリア充だった時への憧れもある。

一番リアルが充実してたのは広告代理店でウェイしてた時です。ウェイをするのに忙しかった時です。ウェイの意味が分からない人、特にnoteを定期的に見ているうちの母、調べなくて大丈夫です。ウェイに意味を求める事は浮世の人間、つまり平均的なリアルです。ウェイはリアルが充ち満ちたリア充の世界の言葉、つまりはウェイです。ウェイは概念です。

ウェイが何かと具体的に言うと、まぁ合コンとかナンパです。合コンとナンパが忙しかった時期があります。見栄でも自衛でも無く、ぼくが先天的なリア充で無い事は改めてお断りしておきます。ぼくは先天的にはイケてない村の住人で、例えば高校受験も逃げたし、美大受験も浪人してるし、就活も対策だけで乗り切りました。つまり後付けで何とか見よう見まねやりくりしてきたタイプです。

なので、ぼくのウェイも身近に居た数多の天才的ウェイ職人たちの真似でした。広告代理店にはウェイ採用というものがあって(嘘です)ウェイ職人が多く働いています(本当です)

しかし、この「真似」という行為が今の漫画家としてのアレにウェイしてる気もしています。さっき思いました。

「ああ、こういう感じイケてる」っていう要素を見つけて真似る事を繰り返してました。モノマネです。本質的にはノットウェイでも、ウェイの文脈を理解して倣うという事をし続けていた時期があった。

この文脈を理解して倣うという習慣が、いわゆる「あるあるネタ」「共感ストーリー」っていうものの種になっている事は明らかです。

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