2018年 沖縄県知事選挙 青山繁晴氏による応援演説(豊見城市 / 9月26日) 文字起こし

 2018年9月13日(木)告示、9月30日(日)投票の沖縄県知事選挙は、玉城 デニー 候補、佐喜眞 淳 候補、渡口 初美 候補、兼島 俊 候補の4人の争いとなった。

 2018年9月26日(水)、青山 繁晴 氏(参議院議員 / 自民党 2016年全国比例)が、豊見城市内において、佐喜眞 淳 候補(無所属 / 新人 / 推薦: 自民、公明、維新、希望)の応援演説を行った。


■ 2018年9月26日(水)夜 青山 繁晴 氏 演説(文字起こし)

ありがとうございます。
皆さん、こんにちはー!

(聴衆「こんにちはー。」)

参議院議員の、青山繁晴です。
今日、ここに来るのを、誰にも頼まれてません。

(聴衆の笑い)

自由民主党にも頼まれてない。
安倍総理にも、頼まれてない。
(トーンを下げて) 本当は、佐喜眞さんにも頼まれてない。

(聴衆の笑い)

誰かに頼まれて来たりしない!
祖国の沖縄、日本の誇りの沖縄、その沖縄県民のためにこそ、今日、今朝、東京の国会から、この沖縄にやって参りました。
皆さん、豊見城でこんなに沢山の方に迎えて頂ける、ありがとうございます。

(聴衆の拍手)

この話が終わった後、下りて行って、みんなと握手したい、希望の方には、ハグも致したいと思います。
実は、僕はこの沖縄に、40年、ずっと通い続けてきました。
それは、ご存知の方、いらっしゃるかもしれません。
実は、南部戦跡の中の、あまり知られてなかった、「白梅の塔」、その自決壕、そこにお参りするために、26歳の時から、ずっと通ってきたんです。
実は、今朝も、早い飛行機に乗って、まず、 白梅の塔に行き、お水と、お花を捧げ、そして、あの暗い自決壕の中に入って、皆さん、選挙演説で、こんな話は珍しいかもしれませんが、40年前からすると、随分沢山の少女が、どこかはっきり分からないけど、おそらく、天上にお帰りになった。
随分、明るくなりました。
でも、まだ、おかっぱ頭の女の子1人と、お下げ髪の女の子1人と、15、16の女の子2人が、まだ残っていて、今朝も、はっきりそれを、感じました。
そして、僕はこの後、本当に、皆さんところ、下りて、握手だけじゃなくて、ご希望の方と、ハグしますけれど、それは本当は、73年前の沖縄戦の学徒隊、今の言葉で言えば、学徒看護隊の生き残りの少女が、今、80代後半のお婆様です。
来る度に、そのお婆様と、僕はハグします。
そうすると、僕の腕の中で、お婆様が、本当に15、16の沖縄戦の時のままの少女に戻られます。
そのお婆様に、実は、いつも申し上げているのが、『皆さんは、悪い日本に騙されて、沖縄戦で苦労されたんじゃない。人のために生きる。自分のためじゃなくて、天皇陛下が毎晩、私達のために、祈って下さるように、ご自分のためには一度もお祈りをされないように、私達は皆、 人のために生きる文化ですから、沖縄はまさしく、祖国の沖縄、祖国復帰運動で、「祖国」って言葉を、敗戦後の日本で教えてくれたのは、沖縄ですから、だから、人のために生きるために、みんなと一緒になって、本土から来た、当時の青年や、中年の男性達、ただのサラリーマンや、役場の職員が、戦士として、この沖縄に来て、沖縄を守るために、一緒に、沖縄を捨て石にしたんじゃなくて、沖縄を愛するから来た。
そのことを、実は、お婆様方は、語り部として語られていて、「今まで私達は、違うことを話され、話して来たんですか?」と仰ったんで、「話されたことは尊い、命を賭けて話されてきた。でも、その上で、実は、祖国の沖縄、沖縄は昔から、中国ではなくて、日本の沖縄であって、それを、守ろうとしてこられた、誇りある、73年です。」というような話をしてきました。
その中で、僕はいつでも、白梅の、白梅っていうのは念のため、沖縄県立第二高等女学校の学校のナースでした。
沖縄県立第一高等女学校と沖縄師範学校女子部のひめゆりの方々は知られていても、実は、全部で9つあって、沖縄二高女、三高女、私立の女子高、農業専門の女子高、その学徒看護隊は、すいません、ありのままに申します、遠慮無く言いますが、沖縄県民からも忘れられていた。
それを一緒に、思い出すための、40年でありました。
一度も、少女の顔に、お願いしたことは無いです。
いつも、僕は、皆さんがあって今の私達がいるって感謝を申し上げてきました。
今日だけは、2人残っている、1人はお下げ、1人はおかっぱの女の子に申し上げたのは、次の4年間が、沖縄にとってどのように大事か、この4年間で、中国からの観光客がいっぱい増えて、それでずいぶん沖縄は潤ったように見えるけど、沖縄県民の所得はちっとも増えてない。
全国で一番低い、213万円のままです。
そして、中国からの観光客、暖かく沖縄の人らしくお迎えしてる、素晴らしい、同時に、中国共産党が行くなと言ったら、1人の観光客もあっという間に来なくなってしまう
その方々を、これからも暖かく、うちなんちゅらしく、沖縄らしくお迎えするには、土台が必要で、それは、本土の日本にもできなかった、資源産業を作ることです。
沖縄は、本島も、石垣も、波照間も、黒島も、どこもどこも、みんな、西表も、全部海に囲まれてます。
だから、ずっと苦労なさってきた。
でも、今、それは、本当は逆になっていて、沖縄の海には、日本で初めての、自前資源の、凍ってる天然ガスの、メタンハイドレートが山のようにあって、不肖、僕は、想像で話は一言も言わない。
14年間、ずっと私費を投じて、今日、沖縄も自費で来ましたが、

(聴衆の笑い)

私費を投じて、実際に沖縄の海からも、メタンハイドレートの白い塊を掴み出してきたんです。
メタンハイドレートは、要は、海の底で、天然ガスが凍ってるだけです。
実際に僕達が、すいません、一瞬、かあちゃんの話しますが、青山千春博士らと一緒に、他の若い研究者と一緒に、掴み上げてきたメタンハイドレートは、新潟の佐渡島の南も、沖縄の海も全部同じで、コンビニで売ってる白いシャーベットそっくりです。
冷たいです。
そこに、100円ライターの火を近づけただけで、ヴォーッと青い炎を出して激しく燃えます。
どんなに優秀な資源か、その資源が、沖縄の海には山のようにあって、それを新しい知事が、新しい県庁が、政府と協力して取り出せば、資源産業ができます。
日本は資源の無い国だと思い込まされてきました。
日本は悪者だと思い込まされてきた。
それを、ご自分達、僕の話を鵜呑みにするんじゃなくて、今日の僕の話をきっかけに、ご自分で考えて頂ければ、実は日本は資源が沢山あって、それは、海の、海で囲まれた沖縄が一番有利で、青山千春博士は、実際に、水産庁の委託で、沖縄の海から、東シナ海から、メタンハイドレートを発見してます。
今までそれを、使おうとしなかっただけです。
なぜかというと、高いガスを海外から買った方が、儲けが大きいから、そういうことを打ち破る知事が必要です。
同時に、経済と行政の、実務を分かっている人が必要です。
名前が知られてるだけでは、そんなことはできないし、これは、沖縄県庁だけで採ることはできないんですよ。
必ず、政府と協力をし、それだけじゃなくて、すいません、不肖、私は、安倍総理にも言いたいこといつも言ってます。

外国人労働者受け入れ拡大、反対。

(聴衆の拍手)

消費増税、反対。

(聴衆「はんたーい」)

日韓合意、反対。

(聴衆「はんたーい」)

一体、何の演説でしょうか?

(聴衆の笑い)

要は、言いたいことを、言うべきことを、自分を捨てて言える人じゃなきゃいけない
それが、新しい知事です。
先程、佐喜眞淳さんと、握手をし、もう一度、話した時に、確信しました。
自分の命と人生を、沖縄のために捨てる覚悟ができている。
自分の利益のために考えてるところが無い。
沖縄は良い機会を今回、掴んだんです。
佐喜眞、佐喜眞淳さんを信じて、佐喜眞淳さんを信頼するから、僕は今日、来ました。
もう1回、くどいけど言いますと、自由民主党本部にも、安倍総理にも、佐喜眞さんにも、頼まれてない。

(聴衆の拍手)

そうじゃなくて、僕の本音を言うと、沖縄ほど愛した場所は無いです。
神戸で生まれ、そして、東京で仕事をしてきました。
ふるさとの神戸と全く同じように、40年愛してきたのがこの沖縄です。
ずっと僕の片思いです。
片思いの最後に、1個くらい願い聞いて。

(聴衆の笑い)

佐喜眞さんなんて聞いたことが無いって人が多いんですよ。
そりゃそうですよ、宜野湾の市民には知られてても、この、宜野湾から遠くない豊見城でも、みんな、なかなか知らないですよ。
僕だって、神戸市長の名前知ってるけど、隣の西宮市長っていったら分からないですよ。
そういうことに、誤魔化されないで、必要な人を選んで下さい。
僕の話をきっかけに、もう1度、ご自分で考えて、ご自分で考えたことだったら、家族とも、職場の人とも、居酒屋で会う人とも、話し合うことができる。
意見の違いは、違いのままでいいんですよ。
そのままでいいから、一致できる点だけ探して下さい。
中国の観光客にお願いする沖縄経済を、子供達に渡せるんですか?
ある日、突然、観光客が来なくなったら、一体、どうするんですか?
これからも、中国の方を、暖かく迎えるためにこそ、土台の、産業が必要です。
それも、沖縄は、本土ができなかったことをやって、まさしく、若い人も、高齢者も、誰も彼も、自信と誇りを持てる沖縄にして下さい。
そのためには、資源産業、どうぞ一緒に作りましょう。

(聴衆の拍手)

皆さん、僕は本当に今回、願いと祈り、「祈り」です。ね?
知名度があるとか無いとか、そういうことには左右されないで、沖縄県民が、自分の考えで、新しい知事を、作り出して下さい。

皆さん、実は、僕は民間人の時代から、沖縄県庁には随分、通いました。
仲井眞知事、前の前の知事の仲井眞さんは、長い、盟友です。
仲井眞知事に、白梅の塔、お話した時に、仲井眞知事は、とっても正直な人ですから、「私はその、白梅の塔っての、聞いたことが無い。」と仰って、そして、実は、天皇、皇后、両陛下に、お話をすることを、僕は知事に伝えました。
天皇、皇后、両陛下が沖縄入りされた時に、実は、白梅の塔に行って下さることになっていたのが、残念ながら、県庁の中で、「うちなんちゅが知らなかったことを、やまとんちゅの青山が知ってて、それで、両陛下が御出でになったら困る。」という人達がいました。
仲井眞知事は、そのこともご存知無かった。
でも、これは、僕は裏切りと思ってない。
その気持ちは当然です。
でも、両陛下は、沖縄に来られた時に、残念ながら、白梅の塔に来ら、行幸啓される、来られる話は潰されてしまったけれども、でも、あの、■■■■の近くの、お休み所で、白梅の塔に向かって、頭を下げられ、祈りを捧げて下さり、そして、僕の腕の中で、少女に戻る、白梅の少女の生き残りの方が、両陛下とお会いすることはできました。
こうやって、沖縄戦の本当の意味が、沖縄は日本の宝だから、日本中から若者がやってきて、守ろうとした。
石垣の島に、特攻隊の慰霊碑が、中山市長のおかげで初めてできました。
反対の方、きっといらっしゃるでしょう。
反対は反対でいいんです。
でも、事実として、特攻隊長はうちなんちゅだけど、後の特攻隊員は皆、東京であったり、兵庫県民であったり、本土の人間です。
石垣の海で、僕はその、特攻隊の慰霊碑に祈りを捧げていたら、隣に、石垣市の職員の方がいらして、「青山さん、私はこの沖縄で生まれ育って、昔から、沖縄は捨て石にされたと教わったけど、ちっちゃい頃から疑問なのに言えなかった。」と、「捨て石だったら、どうして本土からこんなに来てくれたのか。」と、仰ったので、「その通り、みんな、沖縄を愛しているから、ここに集まって来たんです。」と、「その中に学徒看護隊も、少年達の鉄血勤皇隊もあった。」と、ね?
戦争は絶対してはいけない、間違ったことですが、しかし、少年、少女や、沖縄県民や、日本国民が、力を合わせて日本を守ろうとしたことを、歪める必要は何も無い。
沖縄の歴史をもう一度、考えて、だからこそ、新しい沖縄を、本土ができない、資源産業を自力で興して、誇りある沖縄に変えて、どっかに頼むとか、誰かに依存する、沖縄ではなくて、そういう、新しい沖縄を、次の世代に渡しましょう。ね?

(聴衆の拍手)

僕は、これからも、沖縄に、自費で、ね、当たり前ですけど、ずっとこれからも来ます。
そして、頑張れ、女性、ねぇっ?
これは、本土でもそうです。
青山千春博士の話は、もう、これ以上しないけど、女の人はまだまだ力が活かされてない。
高齢者も活かされてない。
外国の方に無理に来てもらう必要は無い。
外国の方が要らなくなったら、帰れって言うんですか?
やがて、AIで仕事は無くなるんですよ。ね?
外国の方を大切にするためにも、まず、沖縄は、まず、女性です。
女性の力が今まであんまり活かされていないでしょう?ね?
だから、女性頑張れ。
日本男子は、女性を守るために生きてんです。
ね?やることもう、分かってますよね?
だんだん、選挙演説じゃなくなってきましたから、この辺にしたいと思いますけれども、一番大事な時期に、良き、佐喜眞淳っていう、実務者、誠実な実務者を持ったことを、どうぞ、大事にして下さい。
自由民主党のためでなく、もちろん、安倍総理のためでなく、祖国の沖縄、元々、日本の大事な宝の、ずっと古代から、日本を守ってきた、最前線で、南の最前線で守ってきた沖縄が、これから、輝く、もっと輝くように、今回の知事選を、このように、私達の生き方、日本人の生き方の問題として、生き方の新しい基本として、どうか、捉えて下さい。
皆さん、ありがとうございました。
じゃあ、下りて行って、握手致したいと思います。
皆さん、ありがとうございます。
ありがとうございまーす。

(聴衆の拍手)

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■ 琉球、沖縄の歴史

1429年 尚巴志王により、琉球王国が成立(第一尚氏王統)。
1462年 尚円王により、第二尚氏王統が成立。
15世紀 明の冊封国
1609年 薩摩藩(島津氏)による琉球侵攻、薩摩藩の付庸国となった。
17世紀 清の冊封国
1853年 琉米修好条約を締結、那覇が開港。
1871年 明治政府が、琉球王国の領土を鹿児島県の管轄とした。
1872年 明治政府が、琉球藩を設置。
1879年 明治政府が、琉球藩の廃止し、沖縄県を設置(琉球処分)。
1945年4月 米国が、沖縄本島を占領。
1972年5月15日 沖縄返還

 琉球王国は、1879年まで存在し、琉球は、中国でも、米国でも、日本でも無い、独立国だった。


■ 『玉城デニー圧勝の理由を選対幹部が明かす「本土頼みで自滅した佐喜眞陣営、沖縄主体で勝利」』(AERA / 2018年9月30日)


■ 『2018 沖縄県知事選 ① 自民が擁立する宜野湾市長「佐喜真淳さん」ってどんなひと !?』(Osprey Fuan Club うようよ対策課 / 2018年7月9日)


■ 『【ミッキー市長】沖縄知事選候補者の「さきま淳」さんは、宜野湾市長選時に「ディズニー誘致」を公約にした人だったことが判明!』(健康になるためのブログ / 2018年9月26日)


■『【沖縄県知事選】佐喜真淳氏がデマ公約!「携帯電話の料金を安くします」⇒知事に権限無し』(情報速報ドットコム / 2018年9月27日)


■ 沖縄観光の推移(沖縄県庁)


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