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【アメリカのコロナ事情Vo.11】米国・予防接種事情と、ワクチン政策の怪

コロナでは初めて。でも、この手の医療ミスはあるある!?

昨日、ショッキングなニュースが流れました。「薬局がインフルワクチンと間違えコロナワクチン投与」、米夫婦が訴え 子ども2人も接種 インフルエンザやコロナのワクチンは、ウォルグリーンやCVS等の大手ドラッグストア・チェーンでも打つことができます。 ともに無料です。そこでインフルエンザの予防接種に行ったところ、家族4人にインフルではなく、コロナのワクチンを接種されてしまった、しかも2人のお子さんはまだ未就学児(接種許可が下りていない)だった・・・というのが概要です。

普通間違える!? って思いますよね。コロナのワクチンでのミスは初めて聞いた話ですが、”違うお注射打っちゃった”は、個人的な印象では、わりと”アメリカあるある”です。

アメリカ予防接種事情

アメリカでは子どもの予防接種は、各自がかかりつけの小児科に行き、接種します。日本の予防接種とほぼ同じですが、ポリオの回数が違ったり、日本ではBCGを打つが、アメリカでは打たず、アメリカで打つB型肝炎を日本では打たない・・・等、当たり前ですが、風土病に合わせて必要な予防接種が決まっています。

もう1つ大きな違いは、副反応への反応。日本の方が敏感です。3種混合のようにあらかじめ一緒になったタイプでないワクチンも、スケジュール的に接種可能せあれば、同時に接種します。ですから、小学校の入学前に慌てて打ちにいくご家庭では、両手、両足にまとめて注射されます。1本だって嫌なのに、チクチクやられながら泣き叫ぶ子どもの姿は地獄絵図です(私も注射は嫌いですので)。

私がこれまでに聞いた最高記録は1回で9本です!

海外からアメリカに移住してきたお子さんで、学校に転入するために必要な予防接種をクリアするのに、これだけ打つ必要があったのだそうです。両手両足の場合でも、翌日くらいに会うと、筋肉注射が痛むのか、関節を曲げるのが痛いようで、ゾンビ風の歩き方で泣きながら近づいてくる姿が・・・かわいそうなのですが、ちょっとかわいい・・と思ったことがありました。日本にいた私だったら、病院に電話していたかもしれませんが、両親の反応としては、「痛いけど、がんばれ!」という感じです。

ちなみに、州によって異なりますが、テキサス州では、通常の予防接種は、学校入学の条件となっています。

余分なお注射はウェル・プロテクト!?

最近は日本でも、いくつかの注射をまとめて打つことがあると聞きましたが、これをしない理由は、万が一、重大な副反応が出た際に、どの予防接種が原因か分からなくなるため・・・と聞いたことがあります。9本も打っていたらいたら尚更・・・。ということは、重大な副反応は出るかもしれないということは、あまり気にしてないということになります。

本題はここからです。接種が終わって自宅に戻ると・・・

今日の予防接種なんですが、〜ちゃんの受けた、B型肝炎、間違えてました。  もう必要回数打ってたので、打つ必要なかったみたいです。

本日打った麻疹ですが、間違えて、3種混合売っちゃいました。

みたいな電話がかかってくることがあります。(ワクチン名はてきとうです。)そして、その後に続くのが、「大変申し訳ございません」等ではなく・・・。

よかったですね。ウェル・プロテクト(より一層、強いワクチンでお子さんを守ってくれますよ)ですよ!

いやいやいや。ウェル・プロテクトってなんだよ?です。一方で、ものすごく気にするのが接種間隔。特に問題になるのが、A型肝炎、B型肝炎です。

3本打つ場合、1本目は生まれてから24時間以内、2本目は1本目から1ヶ月後、3本目は1本目から6ヶ月後と厳密に決められているみたいです。ちょっと検索してみたところ、日本でも決まっているようなのですが、渡米が決まってから、日本でB型肝炎の接種を終わらせようとすると、必ずと言っていいほど、この接種機関が引っかかります。2回目と3回目の感覚が十分に開いていないため、無効とされ、「もう一回」となるケースが多いようなのです。
A型肝炎についても、1回目を生後12〜23カ月のときに打った後、2回目は6カ月以降にうつとされています。この間隔が十分でないとやり直しとなるようです。こちらも渡米に間に合わせようとして、無理やり2本打ってしまうと、アメリカに来てからやり直しとなってまう可能性があります。

これらは、この間隔がきちんと開いていないと十分な免疫が得られないからだと言います。そして、副反応について気にしていないため、”やり直し”して、”ウェル・プロテクトでよかったね!”となるようです。

未就学児に打ってしまったコロナワクチン

今回、ニュースになったケースは、通常の予防接種のように「Oops(テヘペロ)。でも、ウェル・プロテクトだね!」とはいきません。もともとコロナの副反応は他の予防接種とは比べられないほど、強いものが報告されています。

しかも、打たれたお子さんは4歳と5歳。FDAの緊急時使用許可(EUA)が出ているのは、12歳以上で、5歳〜11歳を対象とした低用量でのEUAはようやく申請をあげたという段階です。4歳については、まだまだ、申請の段階でもないのです。

記事によると、5歳の子は対象年齢のワクチンがEUA申請中とはいえ、治験で使用したワクチン量の3倍を打たれています。最悪なことは、副反応(有害事象)が2人の幼い子どもを苦しめているということ。発熱等のコロナワクチンで懸念されている有害事象が色々出ており、心臓専門医にもかかっているそうです。

同ドラッグチェーンの広報は、個別ケースには答えられないとし、「一般的に言って、そうした事例はまれであること、ウォルグリーンは問題を非常に深刻に受け止めていることを承知してほしい」と言っているそうです(記事より)。まれ・・・か・・・。これまで、打ち間違えても問題になっていなければ、打つ前の確認作業もそれなりになるかもな・・・と。これが”まれ”と思えない私は、今年はインフルの予防接種も躊躇ってしまいます。

コロナ・ブースター接種計画の怪しさ

8月27日付、ニューヨークポストの記事によると、バイデン大統領は金曜日、アンソニー・ファウチ博士とCOVID-19の追加接種を従来の8ヶ月ごとではなく、5ヶ月ごとに行うことを検討したと述べました。これに対して、ホワイトハウスの関係者は、8ヵ月後にブースターを投与する計画に変更はないと、慌てて訂正するに至りました。

前の章で、予防接種の接種間隔について、考慮の必要があるワクチンに関しては、アメリカは厳格に運用していることを紹介しました。これまで行われてきた議論から、コロナワクチンもこのグループのワクチンかと思います。重要なことにもかかわらず、政権内で統一し、関係各省とも相談の上、発表しないのが奇妙です。そこから、きっと、この手の決定は、ファウチ博士が扇動しているのだろうなと思います(バイデン大統領自身は、”健康上の問題”もあり、就任以来、自分の意思で決定した政策は恐らくないかと・・・)。

8月27日と言えば、ブースター接種がまだ正式承認される前です(9月23日付CNN:米FDA、ファイザー製ワクチンのブースター接種承認 高齢者など対象)。バイデン大統領は時折、「ああ、裏ではそういう風に決まっているのね」ということをポロリと暴露しますが、ファウチ博士らの本当の希望は、5ヶ月おきのブースター接種だったのではないでしょうか。コンセンサスが取れる脅しの前に、ポロリされ、この案から引くしかなくなった・・・と、邪推してしまいます。

同日、バイデン氏の上級医療チームも、2回目に接種後、8カ月が経過した成人は、9月20日からブースターを接種するという計画を発表し、これを訂正した際に、「この計画は、米国食品医薬品局の承認を得る必要があります」と付け足しています。”9月20日以前にブースター接種のEUAが決まる”前提で、2回目からの接種間隔についても好き勝手なことを言っている・・・・。ということで、「ファイザー社製ブースター接種のEUAが決まった後、FDAのワクチン承認部門のトップ2人が引退を表明しました」ということもありました。

FDAの現在の長官代理のジャネット・ウッドコック博士は、「壊滅的なパンデミックを確実に終わらせるために、重要なタイムラインを遵守しながら、科学を優先して進めることができる計画をまとめた」と言っています。大統領選までにワクチンの承認を取りたいとしたトランプ大統領には、猛反発していたメディアや科学者たちと同一人物とは思えない反応です。

メディアはトランプ大統領やテキサスのアボット知事が行う政策について、「政治的判断だー!」と言いますが、いつも思うのは、「彼らは政治家ですからね」ということ。それよりもファウチ博士やCDC、FDAら、”科学者”を名乗る人々が政治的な配慮、発言をしている方が問題です。

”9月20日”にこだわったのは何だったのでしょうか?

《邪推》子どもの接種を急ぐ理由

ブースター接種が全国民対象ではなく、重症化リスクのある人に限定されたことに対し、彼らはご不満のようでしたが、ここはFDAの科学者たちのせめてもの抵抗だったのかなという気もします。接種間隔も短くできず(リピート頻度が低い)、対象者の範囲も狭いという、期待外れのブースター・マーケット。だから、確実なマーケットを求めての、子ども対象としたワクチンのEUA承認、学校での接種義務化ということなのでしょうか。子ども(新規顧客)マーケットは毎年、自動的に拡大していきますしね。

子どものワクチン接種を推進している医師の中には、子どもたち自身のコロナリスクが小さいことを認めながらも(19−29歳を基準にすると、死亡リスクは75ー84歳で220倍、85歳以上は570倍)、子どもがウイルスを拡散するリスクについて言及し、「高齢者や重症化リスクのある人に配慮して打つべき」と発言する人がいました。大人にとっての有害事象でさえ、現在、情報収集している(治験)最中のワクチンです。インフルエンザを広げないための”1週間の学校閉鎖”から受ける負のインパクトとは比べ物になりません。重症化リスクのある人への配慮は必要ですが、そのために全米の子どもたちに負担を強いるというのもおかしな話。ワクチン以外の対策を検討するべきです。

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ワクチンの義務化・推進には様々な矛盾点が存在しています。教職員のワクチン接種は、「子どもたちを守るため」でしたが、年齢によるリスクを考えれば、守る対象はむしろ教職員側。教職員のワクチン接種を推進するために”子ども”を使い、子どものワクチン接種を推進するために、”高齢者”を使う・・・・そして、最後の決めゼリフは、”あなたとあなたの大切な人たちを守るために・・・”。

昨今のアメリカは、何かにつけて”ポリティカルコレクトネス”色をつけて、正当化し、考えを押し付けてくる傾向にあります。いろいろな考えがあって当然だと思うのですが、主流ではない意見を述べようとするなら、ポリティカルコレクトネスを使って言論封鎖されてしまいます。このような状態は、完全な全体主義ですが、リベラル主義を主張する多くの人がそれに気がついていません。なぜか?と言えば、アメリカの教育現場は、日本の状況よりももっと赤く染まっているからです。ここは追々・・・。

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