見出し画像

ちょっと東京湾二周してきた

じてんしゃに乗りたくなってきた。
10月。夏に猛威を振るったコロナも落ち着きだしてぼちぼちと人手が出るようになり、なんか自分も突発的になにかやりて〜って発作がでてきた。
たまになんかひたすらに自転車に乗りたくなるのは発作と言っていいよね。
とわいえわざわざ切符を買ってまで出かけるのも、泊まりがけで行くのも億劫で、スパーッと一日で終わるの何かなって調べてみたら、東京湾一周ってのがひっかかった。
一周180km前後、獲得標高は400mくらいの平坦コース。千葉〜神奈川間の湾口は東京湾フェリーで船の旅。何かあった時も輪行で2〜3時間で帰れるしなかなかに良い条件。
でもちょっとつまらない。
10時間くらいで走りきれるくらいの距離だし、エグい登坂もない。なんかおもしろい要素がないかとブラウズしてたら、東京湾フェリーの時刻表が目についた、

これ二周できるわ。
金谷港の始発6:20の便から最終の19:30まででインターバル13時間。一周あたり10時間、パンクトラブルで1時間かかるとしてもまだ2時間の余裕。
距離は二周で360kmほど。ここ6〜7年は一日150km以上乗ったことないけど、昔は名古屋〜東京で360km走ったことあるし大丈夫でしょ、箱根もないし!
ということで、

7年ぶりの日本橋元標からスタート。
深夜1時。ここから千葉県の金谷港までの最短ルート105kmを5時間以内で走ることを念頭に出発。
ドリンクボトルに水道水、背中に薄皮つぶあんパン5個入りと名古屋時代と変わらないスタイルでひた走る。
15km走った先の江戸川水閘門で職質に引っかかって5分ほどロスするも、さっくりと千葉県突入。

でも千葉県県境が見つからなかったのがざんねん。
ここから船橋競馬場にまでいたるルートが難しかった。
こんかいは東京湾岸道路経由で江戸川水閘門〜船橋競馬場〜マリンスタジアム方面へって進んだのだけど、東京湾岸道路は完全に物流の道路で、自転車は歩道を走った方がよい場面もちらほら。自転車乗ってる知り合いに聴いたらこのあたりはどうも良いルートがないみたいね。

※こんな速そうな走りかたはできませんよ
とにかく路肩の広く安全な道路までたどり着いたので、夜の平坦をたんたんと進む。千葉市を抜け蘇我を越えるとそこはひたすら続く道、ひたすら続く工場、ひたすら続く夜。ひとつ、石油系施設の煙突から炎がともる。暗闇でひとつ、炎がゆれる。
2時間くらい無心で走り続けて、木更津から始まる登り坂で意識をとり戻す。微妙な追い風傾向もありふだん目にしないようなペース。どう考えてもフェリーの始発に間に合いそうなので休憩をはさみつつ、

金谷港到着。まだ真っ暗でやんの。コンビニ休憩挟んでもなお一時間先着なのは計画がヌルすぎた。
とりあえず夜明け前は寒い。最寄りのセブンイレブンで時間を潰して6:20の東京湾フェリーに乗船。

夜明けの鋸山はきれいですね。
東京湾フェリーはパッキングとかしなくて良いのですごく楽。朝イチなのに車で乗り込む人がそこそこいた。自転車乗りもいた。朝からみんな活発なんだな。
出航したら暖かい船内で即仮眠を決め込む。40分程度でも仮眠、トイレ、休憩を挟めるのはわりと貴重だったりする。

7時頃にほぼ定刻通りに久里浜港到着。
まずは東京湾一周することを優先したため、観音崎には向かわずJR横須賀線近傍〜R16のルートで走る。なんか細かい登りをくり返すわ信号多いわで走りにくいんだけど。いま考えるとR134〜R16経由のほうが良かったかも。三浦半島って海沿いのルート一択でかつ道幅が狭くてちょっと走りにくさを感じる。きっちり沿岸ルート走ればまた印象変わるかなあ、また走りにいこう。

※この画像のどこにも赤レンガはない
横浜は駅前を通らずみなとみらい経由で第一京浜へ。ここまでくれば名古屋〜東京を走った記憶も思いだせてすっごい気楽。
さくっと都内に入って、

今日二回目の日本橋。
10:24、170kmを9時間半と微妙なタイム。もっといけるやろおれ。
ここで経過報告ついでに小休止して、ハラマキやトゥカバーといった耐寒装備をはずしたり、日焼け止めを塗りなおす。大森でコンビニ休憩取ったついでにやっておけば良かったな。10:40ころに再スタートを切る。

1時間もかからずに2度目の千葉県入り。いや千葉県の標識が見つからなかったので千葉県に入れなかったのかもしれない。千葉県はどこ、シュレディンガーの千葉。
基本二周目の周回も一周目とおなじルートを通る。10時間を超えて走ってると、知らない道を通るってのはけっこうストレスになる。リスク回避を考えると、同じルートを同じように走るってのは怪我とか迷子とかを回避できて安全に……

千葉飽きた。
もう船橋から袖ヶ浦まで50kmくらい平坦。ひたすら平坦。観光っぽさを感じるのは幕張だけでそんなのはとっくに通り過ぎたあと。ルートを選んだおれが悪いのだけど、さすがに千葉に飽きた。ついでに左膝が痛くなってきたし、薄皮つぶあんぱん(2袋目)にも飽きた。
そこで木更津からルートを変え、富津岬に向かって、

即ミスコース。
ね、言ったとおりになるでしょ?
あと風が悪い。微妙な向かい風。踏める踏めないで言うと踏めるのだけど、いっこうにペースが上がらない。

※こんな速そうな走りかたはできませんよ
エアロバーでTTポジションもどきを作っても姿勢を維持できない。風の抵抗が少しでも減るように祈りながら、だましだまし姿勢を低くして走る。

富津岬。富津公園ついてからが長いのがちょっとムカつく。
このとき15時。ええかげん足が売り切れたのと、富津岬が意外と遠かったのが重なってさすがにモチベーションが切れてきた。
カキ氷買ってだらだら休憩。お店のおばちゃんに「どこから来たの?」と聴かれて「久里浜から東京湾一周してきた」って答えたらドン引きされた。ごめんなおばちゃん、実はもっと走っとるんや。

15時半くらいに出発。もうペースを上げるようなことはせず、適当に走ってれば着くでしょって方針に変更(残り100km弱)。
金谷の海岸線がなかなかきれいで気持ちよいね。今日2回目の走行でようやく気づく。まっくらだったからね1回目は。なんでこんなことやってんだろうね。

金谷港に着いたらフェリーが出航5分前だったので慌てて乗船。さんが揚げとクリームソーダとか食いあわせを全く考えないメニューを胃袋に放り込み仮眠。ロング中に空調の効いた場所で仮眠が取れるの本当に助かるわ。

17時20分くらい。久里浜港ちかくのファミマで食料を買い込み、もう一度日本橋を目指す。
足がないので観音崎はやめて横浜を目指す。久里浜〜横浜間はやっぱり走りづらい。一周目は朝のラッシュ、二周目は夕方のラッシュと被ってたのかなあ。狭い二車線で車が渋滞気味だとペースがあがらない。ムリする足もないのでちんたら走る。

横浜に入ったあたりでなかなか横浜っぽい写真が撮れなくて東横インでお茶を濁そうかと思ったら、

5分もせずにコレ。ばっかでー。
あとはもう惰性。第一京浜も2回目だし道幅は広いしで信号運さえ良ければ結構快適。ド平坦なのもいい。さすがに300km越えると登りで踏めんくなるからね。
川崎で長めの休憩を取ってから、

6度目の県境越え。
もうあとちょっとでゴールなので休憩なしで走る。新橋あたりから街灯と信号がドンと増えて東京すげーなーって感じるよね。でも信号大杉でペースあがらないの。

東京はいつだってキラキラしてる。
まあでもここまでくればあとは惰性でたどり着いちゃうもんよ。

着きました。今日3度目の日本橋元標に到着です。
GPSでトータル357km、1時スタートの21時着なんできっかり20時間。平坦だしもっと速く走れる(グロス20km/hくらい)かなと思ったけど、そんなには甘くなかったね。
6〜7年ぶりにロングを走ったけど、怪我なく、強い痛みもなくきっちり完走できたのが嬉しいね。速度は昔から遅かったし、むしろ体重の増えた今だからこそ、だんだん速く走れるようになるといいな。
東京湾は一周するなら難易度が低いし、休憩もしやすいし、輪行もしやすくトラブルの対応が容易なので、はじめてのロングに向いていると思います。
12〜13時間くらいかけて急がず走れば、たのしく走れるんじゃないかな。

これからも無理しない程度に走っていくよ。
取り急ぎは来年1月の200kmブルベが目標。いまさら初ブルベなんでどうなることやら。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?