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だれでもできる、紙芝居技術経験論

HMC6にご参加された方々、お疲れ様でした。また紙芝居を見ていただき、誠にありがとうございます。当日は主催者側も来られた観客もほんやくチームも、すごくたのしくすごせたんじゃないのかなと、参加者の一人として感じました。

こんかい、主催者さんには大変にお世話になりました。
おれのつたない芸をタイムテーブルに入れていただいて、本当にありがとうございます。
たくさんのお手間をかけましたが、無事に終えることができたのはHMCを続けてきた主催者さんあってのことだと思っています。
ニンジャスレイヤーのファンの集まりは、毎度楽しい集まりなんですが、こんかいは特に一日中たのしくすごさせていただきました。会場ではひらすら遊び続けるピンクの顔を見かけたかと思います。
みんなたのしかった? おれはたのしかったよ。

ということで、そろそろ本題に入ろう。
今回はひたすら遊ぶことに集中しすぎて、紙芝居の演者としては30点くらいの出来だったなと。
ただそんな中でも、見ていていただいた方に楽しんでいただけたって実感はあるし、TLの感想(AC部の紙芝居が同日深夜に放送されたため全然ひろいきれなかったけど。おのれAC部!)を読ませていただく限り、事実その通りなのかなと思う。
今回の演技で紙芝居は3回目。素人芸ではあるけど、3回もやってりゃある程度ああできるな、こうしないといけないな、という演技する上でのポインヨみたいなのが少し見えてきたので、忘備録を兼ねてここに書いておく。
しょうじきおれ自身、以下に記したことができているとは思っていない。でも理論と実践は別だからね、頭で考えたことをできるようにしていくのも、また稽古の一環なわけで。
ここに書いていることを実践すれば、おれを上回る紙芝居の演者になれるはずなので、みんなどんどん紙芝居にチャレンジしてほしいと思う。
やってみてね。いや、やってみろ。全員ぶっとばしてやるからな。

・観客に読み取らせる時間をつくる
紙芝居は、紙芝居の絵を「見る」ことと、演者の言葉を「聴く」ということの2つの要素を同時に供給することで、観客にお話をたのしんでもらうのだけど、そのどちらか片方が欠けてしまうと、観客は「いま何をやっているのだろう」とお話を認識できなくなってしまう。
特に「見る」要素が曲者。まあ席によっては10m近く離れたB4サイズの絵を見ても当然といえば当然なんだけどね。だから喋りとしての流れを重視するより、一語いちごかみ砕いて喋って、観客になにが起こっているのかを伝えた方がいいと思う。
幸い、観客の目線も集中力も絵に向かっているので、それに甘えて噛まないように喋ろう。

・無音をおそれず、空気感をつくる
観客に「見る」「聴く」両方を満足せたなら、いままでお話を読み取ることにリソースを割いていた観客に、お話をたのしむ余裕ができる。余裕ができると観客は、こんどは「次はどんな絵が、どんな言葉が待っているだろう?」と期待する。
そこまでいけたら、あとは思うまま。無言のタメをつくり、客の期待を高めよう。軽くのびをしたり大きく深呼吸をするのもいい。上演中はきほん、紙芝居の絵に視線が集中するけど、そこだけは演者が主役になる。だからたっぷりと見せつけてやれ。
(HMCのときは時間の都合でしっかりタメを作れた感はなかったんだけどね)

・観客の熱伝導性は会場によって変わる
ニンジャ万博とHMCでは、会場の規模も観客の数も違う。会場の規模や観客が多くなればなるほど、演技が伝わる速度が変わる。演技中にキメたいシーンがあるときは、必ず箱の規模に留意して演技をしよう。具体的にいうと、一番奥の観客が反応するまでね。
だからキメたら、観客がしっかり反応するまで待つ。そのタメの演技は箱の規模で変わる。最前の客が反応したからって次に移行してはいけない。観客の反応は前から奥に向かって熱のように伝わる。だから箱が大きければ大きいほど、しっかりとキメて、しっかりとタメよう。
ただ、最前の観客の熱が引く前に次の演技に移行するのも大切。だから会場が大きくなればなるほど、演技のテンポ自体をゆっくりにしないと、場がもたなくなったりするから気をつけようね。

・お約束の遊びを入れることで、観客の一体感をつくる
ニンジャスレイヤーのテンドン部分と紙芝居ってものすごく、ものすごーく親和性があって、特にカラテの場面なんて「イヤーッ!」「イヤーッ!」って言って二人のニンジャがなんかしてる絵をいったりきたりするだけで場が成り立っちゃうの。
これヤバくない? すごいよね? ちょっとでもステージに立ったことがあるひとなら、上記だけで場がもつことがヤバいってことを理解してくれると思う。
でもそこからさらに一歩進めると、もっとすげーことになる。
せっかくみんなが紙芝居を見ているんだから、みんなでできる遊びを設けることで、もっと一体感を産むことができるんだ。
観客の腕を上げさせて、声をあわせて「「「「イヤーッ!!」」」」ってする。これで完璧。観客の声援と紙芝居が一体化して、上演している場すべてがカラテのための場になるんだ。紙芝居は演者だけじゃない、絵だけじゃないから、場を作ることで観客をアゲさせよう。せっかく演者も観客もニンジャを知っているのだから、それを最大限活かすやりかたをしよう。

とまあこんなところかな。おれは役者じゃないし、役者のトレーニングを積んでいるわけでもないから、演技にかんしてはほんとうに下手くそだ。
ただおれは、以前から場を使ってどうやって楽しんでもらうかってイロイロ考えてて、そのアウトプットとしてニンジャスレイヤー紙芝居を作った。それを褒めていただけるのは、ほんとうに嬉しいことだ。
だけどそれはおれの出来がよかったからじゃなくて、オニギリさんのちょー格好いい絵と、ニンジャに慣れ親しんだノリの良い観客と、ニンジャ万博やHMCといった場をくれた主催、そしてなにより、ニンジャスレイヤーって作品があったからこそのモノだ。べつにおれじゃなくても、あるていど経験積んでいるやつなら誰だってできることだ。
でもだからこそ、紙芝居を通じてタノシイを提供できたことを、すごく嬉しく思ってる。
次はどこでやるかな。オッファーとかスケジュールとか、なんか都合があえばってことで。
まあそんな感じです。

#HMC_nj

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