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北海道食材その1 ニシン

とある地域において、なぜか特異的に消費されるもの。北海道ではその一つがニシン。生ニシン、糠ニシン、身欠きニシンといったものをスーパーでよく見かけますし、冬が近づくと家庭ではニシン漬けなども作られます。もちろん近海物だけではなく、ロシアやアメリカなどからも輸入されています。

昔はたくさん取れていたということもあって根付いているのでしょうね。

生ニシンって北海道以外では目にすることが限られているように感じますが、生ニシンの塩焼きは一度食べて欲しいです。もう、めっちゃふわっふわでジューシーなんですよ。

さて、ニシンの売られ方にもいろいろあります。

生ニシン
個人的に、できればいつもスーパーにあって欲しいのがこの生ニシン。塩焼きにしてもおいしいし、燻製にしても美味しいです。

丸干し
字面通り、丸ごと干してあるニシン。数の子と一緒に干してあるものが多いです。ただ数の子は後から詰めたものが多そう。もちろんセパレートで干さないと乾きが悪いということもあるのでしょう。で、焼くときはそのまま時間をかけて弱火で焼き上げるか、見た目は悪くなりますが数の子を取り出して一緒にグリルで焼きます。

糠ニシン
糠サンマなんかもそうですけれど、糠味噌で漬けてあるわけではありません。使われるのは糠と塩。ぎゅっと身がしまっていい感じになっています。そのまま焼いてたべるほか、三平汁にも使います。

身欠きニシン(本乾、ソフト)
これはもう説明の必要もありませんね。甘露煮をそばに乗せるとニシンそば。京都でもよく食べられていますね。ほかには昆布巻きがよく食べられているのでしょうか。そのまま焼いて食べたり、煮物にも使います。本乾というのはカリカリに乾燥させたもので、米のとぎ汁などで一晩戻して使うことが多いので若干手間がかかります。ソフトのほうはそのままでも使うことができるので便利。

ニシンの切り込み
主に塩や米麹で細かく切ったニシンを漬け込んだもの。塩辛みたいな感じです。

北海道でニシンはだいたいこのように売られています。

さて、世界中を見渡してみるとニシンはかなりポピュラーな魚で、スウェーデンのシュールストレミングという強烈な臭いで有名なニシンの缶詰や、数の子をイカスミで色付けして燻製したスペインのアブルーガ、イギリスでは朝食に塩漬けニシンの燻製をパンとともに出しますし、オランダやドイツでもよく食べらています。カナダでは子持ち昆布も。

身が柔らかい点に気をつける必要があるものの、それほどクセがないのでいろいろと応用が利きそうな魚です。

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