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オタクパパの映画レビュー

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#オタク

ナメていたら噛みつかれた山﨑貴とゴジラ-1.0

ナメていたら噛みつかれた山﨑貴とゴジラ-1.0

昨日の記事で山﨑貴監督は甘いと書いた。
ゴジラ-1.0はゴジラの怖さとドラマの甘さの両方があるのがいいのだと。
ところが、2回目の鑑賞でその評価はひっくり返った。

僕はクリエイターは基本的にリスペクトするべきだと考えている。
「誰かが貧乏くじ引かなくっちゃならないんだよ!」
予告編にも使われたゴジラ-1.0内の台詞だ。

ゴジラに立ち向かうことも、人気シリーズの続編を作ることも貧乏くじを引く

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映画鑑賞と恋愛の共通点〜シンシリーズを俯瞰して①〜

映画鑑賞と恋愛の共通点〜シンシリーズを俯瞰して①〜

特撮映画をリブートしたシン・シリーズが3本で一段落した。
『シン・ゴジラ』『シン・ウルトラマン』『シン・仮面ライダー』
僕はこの3本の映画を3本とも大いに楽しんだ。
(シン・エヴァンゲリオンはアニメなのでここでは除く)

振り返ればとても素晴らしいシリーズで、僕はすごく楽しませてもらった。製作陣にありがとうと感謝する。
けれど、同時にSNSや動画サイトでのレビューもすごく気になった。
2023年4

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映画に合わせて自分を変える 〜シン・仮面ライダーに寄せて②〜

映画に合わせて自分を変える 〜シン・仮面ライダーに寄せて②〜

つづきです。

春は映画の季節。
シン・仮面ライダーの評価が真っ二つ。
そしてどちらかと言えば賛否の否の声の方が大きいように思う。

僕は賛なのですが、もしかしたらシン・ウルトラマンでの経験がなければ否だったかもしれない。
シンシリーズの実写映画はこれが3作目。
1作目のシン・ゴジラは怪獣映画というカテゴリながらリアリティのレベルが高い演出。

オタクでも非オタクでも、多くの方が理解して楽しみやす

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賛で否でもいいけれど敬意は必要だ 〜シン・仮面ライダーに寄せて①〜

賛で否でもいいけれど敬意は必要だ 〜シン・仮面ライダーに寄せて①〜

シン仮面ライダーの評価が割れている。
ざっと観た限りは賛よりも否の声の方が大きく感じる。
僕は圧倒的に賛の方だ。と、立場を明確にしておいて。

どちらの意見でも面白い傾向がある。
否の人は「ダメな映画なのに監督信者の一部オタクが持ち上げている」といい、
賛の人は「素晴らしい映画なのにダメなオタクは細かい部分ばかり気にしている」という。

どちらもオタクの意見がダメだと言っていて、そういう本人はどう

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アニメや映画を楽しむのに誰かの「答え」なんかいらない

アニメや映画を楽しむのに誰かの「答え」なんかいらない

オンラインイベントで60分間、オタ話をした。
僕のアニメや映画の見方を60分にわたってインタビューしてくださるイベント。
アニメや映画の解釈方法を深堀りすることで人生のインプットアウトプットに役立てるのが目的だ。

主催の三浦さんは、僕が『ルパン三世:カリオストロの城』について書いたnoteを面白がってこの企画を立ち上げてくださった。
ある程度クローズの場だったので、安心して話をすることができた。

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旧作の予習復習は必要ない〜マトリックス新作に向けて〜

旧作の予習復習は必要ない〜マトリックス新作に向けて〜

12月に新作が公開されるSF映画『マトリックス』が話題だ。
前作から18年ぶりに公開されるシリーズ第4作。
それに伴ってSNS上では
旧作を見ていない方の「予習しなきゃ!」
旧作を見たけれど昔すぎてもう忘れた方の「復習しなくちゃ!」
という書き込みを多数目にする。

大ヒット映画の久々の新作、期待値が上がるのはすごくわかる。
だけれども新作に備えて予習や復習をすることを、僕はお勧めしない。
理由は

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アニメの中で作ったアニメはどう見えるか 映像研には手を出すな!

アニメの中で作ったアニメはどう見えるか 映像研には手を出すな!

書くンジャーズ、9月1週目のテーマは【このアニメがすごい!】
僕が推す最新のすごいアニメは『映像研には手を出すな!』

今さら、僕なんかが書かなくたって話題になっているアニメだ。
たくさんの人がレビューで「すごい!」と言ってるアニメだ。
だけれどもそのたくさんの位置付けが問題だ。

あくまでもこれはオタク向けのアニメだ。
一般社会においての映像研の認知度は鬼滅の刃の何分の一なのか。
おそらく分母の

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やっぱり『マンダロリアン』は『スカイウォーカーの夜明け』の200倍面白かった!

やっぱり『マンダロリアン』は『スカイウォーカーの夜明け』の200倍面白かった!

スターウォーズ初の実写ドラマ『マンダロリアン』のシーズン2が始まりました。4日遅れでエピソード1を見た感想。
必要十分な映像とストーリーとキャラクター。今シーズンも期待です!
マンダロリアンの何がいいかって、ジョージルーカスが作った世界を丁寧に継承しているところ。

その中でも僕が気に入っているのは、最新三部作でディズニーが無視したエピソード1〜3の世界観も差別せずに扱っているところ。
このあたり

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『一頭の巨象と百万匹のアリ』今、見るべき映画

『一頭の巨象と百万匹のアリ』今、見るべき映画

この記事は800字の間に3展開します。

人類の危機はSF映画で何度も描かれてきた。ウイルスや細菌が厄災をもたらす映画には『復活の日』『アウトブレイク』『感染列島』などがある。だけれどもこれらを今の状況で見るのはヘビーだ。あまりにも現実に近すぎる。
かといって宇宙人の地球侵略ものはどうか。『宇宙人東京にあわらる』『インデペンデンス・デイ』『宇宙戦争』などだ。これらは逆に今の現実と離れすぎてこんな荒

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スカイウォーカーの夜明けは同調圧力の犠牲者だと決めつけてみる

同調圧力が強い。日本社会の特徴だとが病理だとかいろいろと言われる。スターウォーズ9・スカイウォーカーの夜明けを見ていて、僕は日本社会のような同調圧力を感じた。圧力をかけたのは日本社会じゃない。圧力をかけたのは全世界のスターウォーズファンだ。
スターウォーズファンの中で一番声が大きくて多数派なのは、現在40代50代の元祖スターウォーズファン。彼らは最初の三部作、エピソード4・5・6が大好きだ。逆に次

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『マンダロリアン』が『スカイウォーカーの夜明け』の100倍面白い理由

『マンダロリアン』が『スカイウォーカーの夜明け』の100倍面白い理由

僕はまだスターウォーズの未来に失望してはいない。この記事はスターウォーズの未来のために書く。

主成分がスターウォーズのスターウォーズはつまらない。ディズニーが制作した最新三部作のことだ。最終作『スカイウォーカーの夜明け』公開初日の劇場に行った。1回だけ観てもういいやと思った。
僕はスターウォーズ信者だ。最初の三部作はビデオやDVDで何度観直したか知れない。次の三部作も全部劇場に行った。当時最終作

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アナ雪とスターウォーズに学ぶ映画の観方と恋愛の仕方の共通点

アナ雪とスターウォーズに学ぶ映画の観方と恋愛の仕方の共通点

アナ雪2に感動してからその評判が気になって、レビューサイトを見てる。
一般の方の「感想」が載ってるレビューサイト。
参考になるものも、あんまり参考にならないものもある。

参考になるものからは大いに勉強させていただく。
参考にならないものからは反面教師として学ばせてもらっている。
まずは参考にならないレビュー(感想)の典型を書く。

ぼくは密かにそれを「要するに」系と呼んでいる。
「(要するに)こ

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アナ雪2はスターウォーズの2作目に似ている。と、スターウォーズ信者のパパが歓喜する理由

アナ雪2はスターウォーズの2作目に似ている。と、スターウォーズ信者のパパが歓喜する理由

前回、アナ雪2が意欲的で素晴らしい続編だという理由を3つ書いた。
前作の音楽を使っていないこと、ストーリーが前作よりも難解なこと、演技が前作よりも良くなっていること。
この3つの条件を書いていて、何かに似ていると思った。そして気づいた。

アナ雪2はスターウォーズの2作目『エピソード5・帝国の逆襲』だ。
帝国の逆襲は映画として高い評価を得ている。
ゴッドーファーザーパート2、ターミネーター2に並ん

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アナ雪2にスターウォーズ最新作は負ける。と、スターウォーズ信者のパパが確信する理由

アナ雪2にスターウォーズ最新作は負ける。と、スターウォーズ信者のパパが確信する理由

アナ雪2は極めて意欲的な続編だ。
あの大ヒット、多くの人がハマって、みんな大好きなアナ雪。
その続編なんて誰がどう作ったって文句が出る。

実際、感想は「1にはおよばない」というのがほとんど。
でもこれ、製作陣も確信して作ってる。「1にはおよばない」と。
それでも作る、作らざるを得ないのが大ヒットした商業映画の続編というものだ。

アナ雪2は僕も「1にはおよばない」と思う。
だけれども、製作陣がこ

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