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オタクパパの映画レビュー

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#映画

いくらAIが進化しても大切な人との心の交流はサボっちゃダメっていう映画

いくらAIが進化しても大切な人との心の交流はサボっちゃダメっていう映画

この映画には大人と子どもが出てくる。
子どもに慣れていない大人と、新しく出会った大人に戸惑っている子ども。
2人は新しい関係を模索する。

この映画にはAI搭載のおもちゃが出てくる。
おもちゃは自身で学習して知識を増やしていく。
周りとの「人間関係」が、人間に追いつき、人間よりも上手くなっていく。

子どもには寄り添い、大人とは交渉する。
下手したら人間の大人と子どもよりも巧みなんじゃないってくら

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忙しいという文字は心を亡くすと書くから忙しいという言葉は使わないほうがいいって言いますけど逆だと思うんです

忙しいという文字は心を亡くすと書くから忙しいという言葉は使わないほうがいいって言いますけど逆だと思うんです

これは古代からの警告なのですよ。

あんまり忙しくしていると心を亡くすから気をつけやっていう。

その警告を忘れないために忙しい時は忙しいって言うべきだ。

そんな感じでめっちゃ忙しい時に見た2本の映画を貼っておきます。

どっちもめっちゃ面白いので騙されたと思って見てください。

騙されるから。

あ、うそうそ。

ほんまに期待を遥かに超えて面白かった2本です。

ゴジラとかゴールデンカムイみた

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人情ドラマがヌルいと感じた人のために、公開3日目に気づいたゴジラ-1.0の恐ろしさ

人情ドラマがヌルいと感じた人のために、公開3日目に気づいたゴジラ-1.0の恐ろしさ

ちょとまて、ゴジラ-1.0って想像以上に恐ろしい映画じゃないか。
初日初回の初鑑賞時は、ゴジラは恐ろしいけれど人間ドラマは甘い映画だと思った。
だけれどもその歪さがいいんだとも書いた。
 
めっちゃヌルいハッピーエンドだと思った。
海中に沈むゴジラ細胞の復活はお約束で、それが人間ドラマのハッピーエンドに傷をつけることはない。
ところが、2度目の鑑賞でラストシーンの典子の首に蠢く黒いシミに気づいた。

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狂ったバランスを取り戻す方法をゴジラ-1.0に学ぶ

狂ったバランスを取り戻す方法をゴジラ-1.0に学ぶ

ゴジラ-1.0はゴジラが凄い。ゴジラが怖い。
でも人間ドラマがツッコミどころたくさん。終わりが甘すぎる。
というのが世間の感想の多数派のようだ。僕の初見の感想も同様だった。
 
それが2度目の鑑賞で前回の記事の感想に変わった。
ゴジラが怖い。ドラマも怖い。
なんてこった!ただただ怖い映画になってしまった。
 
これでは劇中の浩一のようにPTSDが発症する。フラッシュバックで夜しか眠れなくなった。

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山崎貴が苦手な人にこそ観てほしいゴジラ-1.0

山崎貴が苦手な人にこそ観てほしいゴジラ-1.0

ありがとう。と感謝の言葉をまず述べる。
素晴らしいゴジラ映画を作ってくださって。
そして、国産ゴジラ映画をこんなに個性豊かにしてくださって。
 
僕は正直なところ、監督が山崎貴さんだということで不安も大きかった。
不安要素は山崎貴演出の特徴にある。僕が特に強く感じる特徴を3つだけ挙げる。
演技の過剰さ、芝居っぽい台詞回し、ストーリーの甘ったるさ。
 
これらの要素をここではまとめて「甘さ」と書かせ

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君たちはどう生きるかで観客全員が固唾を飲んだのはなぜか

君たちはどう生きるかで観客全員が固唾を飲んだのはなぜか

【君たちはどう生きるか】
初日に観ました。
どうしても、他人の感想が耳に入る前に観たくって。

事前広告がポスター1枚だけ。
情報何もなし。
舞台設定も主人公もお話も何にもわからない。

それなのにそれなりに埋まっている客席。
平日夕方なのに。
さらに、年齢層が小学生から高齢者まで幅広い。

全員が何にもわからないから、固唾を飲んで見守った2時間。
こんな空気の映画館も、こんな映画体験も初め

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ジャスティスはお嫌いですか?〜アンパンマンがヒーローである理由〜

ジャスティスはお嫌いですか?〜アンパンマンがヒーローである理由〜

月イチでNPO仲間とやっているオンライン読書会。
好きな本をプレゼンして、投票でいちばん読みたい本を決める。
前回のテーマは『正義』だった。

プレゼンした5人全員が『正義』が嫌いで、自分の好きな本を『正義』にこじつけていたのが面白かった。
正確には『正義』そのものが嫌いなんじゃない。
自身の『正義』に凝り固まった人とか、世間から押し付けられる多数派の『正義』に嫌悪感を抱いていた。

『正義』につ

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インディ・ジョーンズと感謝の逓減 〜変わったのは相手か自分か〜

インディ・ジョーンズと感謝の逓減 〜変わったのは相手か自分か〜

感動は逓減する。
感謝も逓減する。
最初にテレビでインディ・ジョーンズの1作目を見た時、これほど面白い映画があったのか!と驚愕し感動した。

中学一年生の頃だったと記憶している。録画したVHSを擦り切れるほど見た。
それから2作目をレンタルビデオで見た。3作目は映画館で見た。
3作目が公開された時は中学3年生になっていた。

インディ・ジョーンズの3作目が、初めて自分のお金で見た映画だった。
正直

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公開中の2本のヒーロー映画はどちらも「父親」の存在感がすごい

公開中の2本のヒーロー映画はどちらも「父親」の存在感がすごい

6月16日に同時公開された『ザ・フラッシュ』と『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』はアメコミ原作のスーパーヒーロー映画です。
どちらもすごく評判がよくて、アメリカでも日本でも大ヒット中。
私も2本とも期待を超えて堪能しました。

どちらも今流行りのマルチバースやタイムトラベルによる時間線の改変というSF的な枠組みのお話。
もしかしたら、この手の映画が好きな人にとっては最近多すぎて食傷

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ゆで卵を頬張った顔パンパンの娘、こんなん味方するしかないやんか! 〜魔女の凄さはギャップの凄さ〜

ゆで卵を頬張った顔パンパンの娘、こんなん味方するしかないやんか! 〜魔女の凄さはギャップの凄さ〜

韓国映画『The Witch 魔女』が凄かった。
まだ見ていない人はすぐ下のリンクで観てから戻ってきてほしい。
これから書きたい一番の「凄さ」がネタバレに直結するので。

もう一つ後押しすると、僕は韓国映画が苦手です。
古くは「シュリ」や「JSA」から、最近話題の「エクストリームジョブ」「パラサイト」「イカゲーム」全てにハマれず。
さらに好きなジャンルであるはずの「グエムル 漢江の怪物」にもハマれ

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ターミネーター新作の敵がChatGPTのようなオープンAIだったら

ターミネーター新作の敵がChatGPTのようなオープンAIだったら

ジェームズ・キャメロンがターミネーターの新作脚本を執筆中との噂。
過去作のターミネーターで人類は暴力的なAIからの侵略を受け支配されている。
キャメロンはAIの進化に合わせた新作を描くそうだ。

これはキャメロンじゃなくってChatGPTに書いてもらったシナリオ。
これが面白いかどうかはさておいて。
これをAI自身が書いているというところが面白い。

面白いを通り越して怖さも感じる。
AIはすでに

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塩を砂糖に変えたらいいんじゃない? 〜観客の映画へのダメ出しはちょっと荒い〜

塩を砂糖に変えたらいいんじゃない? 〜観客の映画へのダメ出しはちょっと荒い〜

1996年、『ミッション・インポッシブル』を試写会で観た。
その生意気な22歳の男子は、すぐにダメ出しをした。
なんで途中で黒幕をバラしちゃうんだ。最後まで黒幕がだれかわからない状態を引っ張った方が絶対に面白いのに。って。

ダメ出しをした生意気な22歳の男子は僕のことなんですけれども。
先日『ミッション・インポッシブル』の1作目を27年ぶりにじっくりと観た。
そしてまざまざと過去の生意気な自分、

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映画はわんこそばじゃない 〜『ザ・スーパーマリオブラザース・ムービー』この映画でもゲームでもない体験〜

映画はわんこそばじゃない 〜『ザ・スーパーマリオブラザース・ムービー』この映画でもゲームでもない体験〜

また書いてら。
「続編希望!」「次はいつ?」「すぐ続きが見たい!!」
公開されて間もないのに。ほとんどの人は一回見ただけなのに。

もちろん別に書いてもいい。「酷評」なんかよりは全然いい。映画の楽しみ方は自由。
でも僕はこう言う書き込みにイラッとするということを書きたいので書かせてもらう。
手間暇かけて作った料理を味をちょっと舐めただけで「はい次!」って。わんこそばじゃないんだから。(わんこそばも

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ハリウッド製の変な日本を楽むために 〜『ブレッド・トレイン』の日本はデタラメじゃない〜

ハリウッド製の変な日本を楽むために 〜『ブレッド・トレイン』の日本はデタラメじゃない〜

日本の小説が原作で、日本が舞台なのに、キャストの9割がアメリカ人のハリウッド映画。
『ブレッド・トレイン』を観ましたよ。
弾丸特急ゆかり号の中で起きる殺し屋同士のドタバタアクションコメディ。

ほんまにコメディ色が強くって終始ニヤニヤ、気づけば爆笑しておりました。
え、弾丸特急ゆかり号なんて聞いたことがないって?
そうなんです。この映画、現実の日本じゃなくってハリウッドが描く変な日本が舞台なんです

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