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小学生とスマホの風景

午前9時の御堂筋線なかもず行き。
シートに座って電子書籍を読んでいると、緑地公園駅から遠足の小学生が乗ってきた。
赤白帽をかぶった3年生くらいの子どもたち。

僕は電子書籍から目を離して、楽しそうな子どもたちを見上げた。
子どもたちはつり革につかまって立ちながら周りをキョロキョロと見回している。
僕もつられて見回した。

子どもたちの目に映っていたもの。
それは、8割の大人が無表情でスマホを眺めている光景。
8割の大人が無表情で親指を動かしている光景だった。

そんな光景を日常から目にしてる小学生に、
「youtubeばっかり見てはいけません」「ゲームばっかりしてはいけません」
って言うのは無理ゲーじゃね!?と思った。

別に、個人個人がスマホを見ることを否定してるわけじゃない。
僕も顔を上げるまでは無表情で電子書籍端末をながめて、親指でページめくってたわけで。
だけど、8割の大人が同じことをしている光景を客観的に見てしまうと。

僕は読書に戻らずにそのまま小学生たちの様子を見上げていた。ちょっと微笑んで。
8割の大人が無表情で顔を下げている異様な光景に、反抗したくなったのだ。
そして僕は新大阪で降りた。小学生はどこで降りたのかな。


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