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夏休みは忙しくって暇である

自分が子どもの頃の夏休みは、夏休みだった。それはつまり、ただただ長くて暑い休みのこと。
物心ついた幼稚園生のころから小学校を卒業するまで、同じような夏休み。
基本は毎日ぐだぐだと過ごすこと。

たまに家族で海水浴に行ったり、お盆で田舎に帰るなどのお楽しみはあった。
宿題をどうやっつけるかという課題もあった。
だけど、基本的には暇をもてあます、ただただ長くて暑いのが夏休みだった。

我が子の世代の夏休みは少し違うようだ。
和田家は僕が主夫だとはいえ、パートで働いていたので、子どもたちは保育園に通っていた。
保育園には夏休みはない。夏休み期間も生活の基本は同じだった。

小学校の夏休みは学童保育に通う。朝から夕方まで。
昼は給食じゃなくて弁当だし、勉強する時間は少ないけれども、生活のスケジュールは学期中と変わらない。
それでも我が子たちの夏休みの気分は、僕が子どもの頃と変わらないようだ。

その一番の理由は、空気感だ。
まず授業がないという開放感がある。その上に様々なレジャーの宣伝を目にする。
それは小学校で配布されるプリントやテレビや街のポスターからも漂ってくる。

夏休み映画、夏休みイベント、夏休みレジャー。
それらを目にすると、親もなんとなく夏休みの空気に取り込まれる。
そして、仕事のペースはあまり変わらないのに、夏休み中の土日には普段は行かないレジャーにでも行こうかという気分になるのだ。

我が子たちの夏休みは忙しい。平日は学童保育に通って、土日はレジャーやイベントに連れ出される。
学期中よりも忙しいんちゃうの?
と、うすうす子どもたちも気付いていたようで、長女も次女も高学年になって学童保育に通わなくなってから変わった。

あまり夏のレジャーに積極的でなくなったのだ。親が誘っても行かない。
家でゴロゴロしたり、近所の子とちょっと遊ぶことを大事にして、それで満足している。
うんうん、なんだか自分の子どもの頃の夏休みに似てきたぞ。

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書くンジャーズ、7月4週目の課題『夏休み』として書いた記事です。

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