名称未設定

夫婦の危機を救った娘からの話題提供とは

「なあ、ドラえもんの主人公って誰やと思う?」
風呂上がりの妻が唐突に聞いた。
妻とちょっと深刻めな意見の相違や感情の行き違いがあって、気まずかった1週間。

会話は何時に帰るとか、次女の修学旅行の準備とか、長女がテスト中で弁当がいらないとか。
情報交換しかしていなかった。
だから僕はその何気ない質問がとても嬉しかった。

「のび太やと思うけど何で?」
風呂で次女とそのことで議論していたそうだ。
次女はのび太だといい、妻はドラえもんだと思ってたと。

妻から遅れて風呂から上がった次女に妻は言った。
「パパものび太やって。よかったな」
またそれが嬉しかった。

そのあと、主人公の定義についてちょっと議論になった。
次女に「よかったな」といった妻だけど、納得はしていなかったようで、
「だって、タイトルがドラえもんやん。ハリーポッターと一緒やん」

妻が言うにはのび太の行動にいつも困らされるドラえもんが主人公ということだ。
僕は物語を通して変化して成長するからのび太が主人公だと思うのだけれど、
これにはそれぞれ自分を投影しているのかもしれない。

この1週間、気まずかった1番の理由は僕の働き方と収入だ。
なかなか安定しないぼくの働き方にいつも困らされている妻。
僕は自己中心で、自分の仕事がどうこれから成長するかに一番関心がある。

そこまでの話はその場ではしなかった。
だけど、どうでもいい「主人公は誰か問題」を話せたことでちょっと雪解け。
話題提供してくれた次女に感謝だ。

スキ「♡」をありがとうございます! 「サポート」はささやかな幸せに使わせてもらいます♪