見出し画像

不動産ライターの、のりべぇ。第18回です。

金曜日は、よりゆる〜いお話をお送りしています。

今日はほぼ自虐ネタ…というか、自爆ネタと申しましょうか…

 毎週金曜日は、いつも以上にゆるいお話をお送りしております。と言いましても、これまで、「一般的な不動産関連のお話」から結構離れたことばかり書いているような気もするのですが、今日も例外ではありません(笑)。ですが、どうかお付き合いのほど…。

広告系ライターに明日はない?(あるいはアイツに仕事を奪われる?の件)

 以前、第4回の際に「不動産テック」っていう、すんごいやつという記事でも書いたことがあるのですが、不動産に限らず、とりわけ広告に関して、もうすぐライターの仕事ってなくなっちゃうんじゃないの?と感じております。広告系ライターって国内にどのくらいいるかは知りませんが、これ、文章系クリエイターにとっては切実な問題です。
 原因は今話題の生成AIであり、まさかそれを私が「アイツ」呼ばわりすることになるとは、私自身、想像もつきませんでした。しかし、今はまるで、T-800「ターミネーター」を追って1984年にタイムスリップしてきたカイル・リースの気分です(笑)。これまで先人たちが培ってきた広告ライティングの流れを、生成AIごときに「ターミネート」(終結)されてたまりますか!(爆)。
 なんて言ってみたけど、確実に流れはきてるんだよなぁ…。どういう意味かって?じゃ、次にそのお話をしますね。

気の利いた一言より、正確な一言が優先される「世界」。

 マンションのパンフレットやネット広告ならばまだしも、いわゆる広告系媒体であれば、真っ先に求められることは「気の利いた一言より正確な一言」。先行して広告代理店さんが製作するパンフレットなどの広告物を、正確に表現。そして「不動産の公正競争規約」に抵触せず、さらに広告媒体で決められた規定にも抵触しないよう、決められたフォーマットに収めることが求められます。とはいえ、集客に貢献できなければ、容赦なく切られてしまいますので、きちんと集客に貢献できるものでなければならないわけです。それでいて、当然のように締切時間は厳守です。クリエイターなんて一括りにされることが多い仕事ですが、案外と必要なのは、お客様(この場合は広告主に相当する、マンションの売主様や販売会社様)との交渉能力、継続的に仕事をこなせる体力、そして、最後までやり抜くための努力と根性です(爆)。私個人としては努力と根性が最も大切だと思っています(笑)。

実は生成AIにとっては得意分野、かもね。

 こうしてみてみますと、少々皆様が想像しているクリエイター像とは異なっているの、お分かりいただけますでしょうか?広告規模の小さい、一戸建てなんかとは違い、マンションは企画段階からコンセプトやキャッチコピーなどをしっかり決めていきますので、むしろ他の媒体(at homeとかsuumo、home'sなんかの広告媒体)に掲載する際は、それらの決められたコンセプト・コピーを勝手に変えちゃいけないわけです。しかも「複写」じゃいけません(というか、「相応のオリジナルな部分」がなきゃ、お金もらえないし…)から、それなりのアレンジを加えることも求められます。
 それだけにとどまりません。前述の通り、不動産広告には厳しい規定・規約が定めれており、守らねばならないことがたくさんあります。ルールを破ればペナルティがあるのは、他の広告でもあることですが、「商品価格が高い」不動産の場合は特に多いと思います。生命と直結しかねない医薬品も厳しい広告ルールがありますが、ある種似たところがあると思います。
 ところが、こうしたルールに縛られ、それらを忠実に守って文章をまとめることというのは、生成AIの得意分野なわけです。特に自然言語にも対応できるようになった現在の生成AIであれば、ルールを学ばせるだけで、各社のフォーマットに沿った広告ページが作られてしまうわけです。今すぐは実現できないとしても、いずれその日は来るでしょう。それだけ生成AIの学習スピードは加速しています。そして、いわゆる「ヒューマンエラー」が起こらないわけですから、いずれ人の手による製作は淘汰されるかもしれません。

じゃあ、不動産広告系ライター、辞めるの?のりべぇ。

 結論から申しますと「辞めるけど、辞めない」です(笑)。分かりやすく書きますと、「専業は辞めましたが、完全には辞めません」ということです。実際、専業は2020年をもちまして終了させていただき、書くジャンルを不動産以外の分野にも広げました。一方で、不動産にまつわる文章は書き続けています。今後もライティング分野に関しては現状維持でいければと思っています。
 前述の通り、決まり事の多い不動産広告は専門性も高く、そのためか、熟練ライターは結構多いです。私のように10年ちょっとじゃ、まだベテランとは言い難く、私の知る限り、普通に30年、40年のキャリアという方がいる世界です。ただ、多少進路変更を余儀なくされるのは、時代の変化の結果と言わざるを得ません。まあ、私のようなゆる〜い文章はさすがにまだ生成AIにはできない「ニッチな芸当」かもしれませんけどね〜(笑)。ただ、繰り返しますが、「とってもニッチ」です(笑)。

最後はやっぱり「努力と根性」じゃない?

 映画「ターミネーター」においても、しつこいまでにサラ・コナー殺害をやめないT-800の攻撃に対し、最後は努力と根性?でその攻撃を食い止めます(もっとも、カイル・リースはT-800に対し、トドメをさせなかったんですけどね)。同じように、生成AIが人間の仕事に取って代わるでしょうが、最後まで、努力と根性で自分たちの居場所を守るのは、ちょっと似ていて、面白いかもしれませんね。やっぱり、人間、努力と根性、ということで…。

土日はお休みをいただきます。次週月曜日にお目にかかりましょう。次回もお楽しみに!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?