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瞑想会でのおはなし

「印を結んでいる感覚が途中からなくなって、不安に思って確認したらちゃんと結んでいました」と参加者のお一人がムドラー瞑想の後、そう話してくれました。
そのときに組んだムドラーは指が伸ばしにくく、つけるべき指もつけにくい形のものでした。
でもアーサナと同じで瞑想もただやるかやらないかだけなので、することといえば、組みにくい感覚を抱えながらもそのまま10分程度目を閉じて呼吸に意識を向けます。
そうすると、不思議と伸ばしにくかった指は大抵はまっすぐ伸びるようになっているのです。
そして、さらに冒頭の感想を述べてくれた参加者の方は印を結んでいる感覚さえなくなっていたとおっしゃっていたので、印と自身の体が一体化されたような感覚だったのかもしれません。

これはアーサナの練習と重なる部分が多いのではないかと思うのです。
印が結びにくい、指が曲がってしまうからといって、どれかの指をほぐしたりストレッチしたりすることで印が組みやすくなることはありません。
もしかしたら組みやすくなることがあるかもしれないけれど、その方法を勧める瞑想の先生に私は出会ったことがないし、ストレッチやほぐしで組めた印に内的な効果があるとは到底思えません。

アーサナも同様に、組みにくい感覚を抱えながらも呼吸に意識を向けて集中する。固いところをほぐしたりストレッチするのではなく、組んでいる感覚が解けるほど呼吸に意識を向けることで内側と外側がバランスされていくのです。

そうした方が意外とポーズができるようになったという感覚への近道かもしれませんし。



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