乗越 貴子@ DRIVEキャリア事務局

「はたらくって尊い」を届けるnote。「こんな仕事あるんだ」という発見から、「自分も仕…

乗越 貴子@ DRIVEキャリア事務局

「はたらくって尊い」を届けるnote。「こんな仕事あるんだ」という発見から、「自分も仕事がんばろう」というささやかなモチベーションアップまで。NPOや社会的企業に特化した求人サイト「DRIVEキャリア」の事務局スタッフ(NPO法人ETIC.)

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  • DRIVEキャリアの日々

    働く人の思いとやりがいをマッチングする求人サイト「DRIVEキャリア」で事務局をやっています。仕事で感じたことを中心につづっています。 DRIVEキャリア:https://drive.media/career

最近の記事

不便の価値

「映画館で映画を見るのが好き」 と、いう話を同僚としたことがある。映画ならAmazonPrimeやNetflixを使ってスマホ一つで簡単に見られる。でも、家にいると仕事や家事が気になって、2〜3時間、映画だけに集中するのは難しい。 それに引き換え、映画館に行けば、強制的に映画に集中させてくれる。映画に没頭することができる。“何かに集中する”状態が心地よいのだ。 最近、これと似たような例で「コンビニで新聞を買う」がある。 紙の新聞なんて後生買うことはないのだろうな、と思って

    • スキージャンプで思ったチャンスを見逃さない呪文

      今年、人生で初めてやったことの一つに「スキージャンプを生で見る」がある。 スキージャンプのワールドカップが、札幌市の「大倉山ジャンプ競技場」で開催され、先月、中学生の娘と一緒に見に行ってきた。近くで見るジャンプ台は想像以上に高い。会場に入っての第一声は、「嘘でしょ」だ。「こんな高いところから飛ぶの・・?」。観客席からでは、ジャンプ台のスタート位置にいる選手は、全く見えない。 プロ野球では、バッターボックスに立つ時に選手ごとに異なる登場曲が流れるが、スキージャンプでもそこは

      • 越境体験で、自分の悩みを抽象化する

        20代後半、「階段の踊り場」という感覚を味わいました。 仕事の内容が変わらない。既視感しかない。 工夫しようと努力しても、自分の工夫の手札に自分が一番飽きている。 未来を見ても目の前の仕事が変わっていけそうな気配がなく、ずっと同じ階の階段の踊り場をぐるぐる回っているような感覚でした。 振り返って、今日思ったんです。 あの時の私に「Beyonders」があればよかったんだな、と。 「Beyonders」とは、3ヶ月間限定で社会課題解決のプロジェクトに飛び込める、プロジェク

        • 自分の大切にしたいことを、大切にしながら生きられる社会をつくりたい

          あっという間に3月ですね。私は昨年4月に北海道に引っ越したので、まだまだ雪降る毎日を過ごしています。枝の間からハラハラ落ちる雪は、散りゆく桜に似ていて、一足早いお花見のようだなぁと思っています。 さて、私の勤めているETIC.(エティック)では、3月は「振り返り」の時期です。今期の自分の仕事を振り返ったり、来期の業務や目標を考えたりしています。給与も評価も自分で決める(チームメンバーからのフィードバックも加味されて決定しますが)ので、振り返りが大切な意味を持ちます。 頑張

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          ウェルビーイングを取り戻すプログラム参加と自分の変容について

          「役に立たないと、存在価値がない」 自分の思考の癖に一番最初に気づいたのは、 ザ・メンタルモデルを読んだときでした。 目標を掲げて、努力して、何かを成し遂げる。 そのことで誰かに貢献できる。 それが正義だと思っていました。 いろんな事に「これって意味あります?」と、思っていて 旧態依然とした非効率な仕組みが大嫌いで、 スマートに物事が片付いていくことに快感を覚えました。 これで上手く回っていることもたくさんありました。 と、言うより、私の人生の成功体験は、 すべて上記

          ウェルビーイングを取り戻すプログラム参加と自分の変容について

          ブロックチェーン✖️社会課題解決の可能性

          「私たちがつくりました!」 そんな吹き出しと生産者の方の顔写真を、スーパーの地産地消コーナでよく見かける。見るからに新鮮な野菜はそれだけで魅力的だが、作り手の顔も添えられると2割増しで美味しそうに見える。 一方で、魚売り場では見かけない。「私たちが釣りました!」っていうPOP。野菜は生産者の腕が質を左右するけど、魚は誰が釣っても同じでしょ?と思ってしまう。が、とんだ間違いだ。 美味しい魚が、美味しく食卓に並ぶためには、裏で数々の漁師さんの努力があるらしい。たとえば、関あ

          ブロックチェーン✖️社会課題解決の可能性

          社会課題解決中マップと子どもの宿題

          言わずもがな、「ドラえもん」は世代を超えて愛される名作だ。子どもの頃の私も、今の私の子どもたちも、変わらず好きだ。 しかし、たまに、「これって子ども理解できるのかな」と思うことがある。たとえば、固定電話。我が家にはスマホしかない。「ドラえもん」に出てくる電話の形をしているのは、我が家ではインターホンである。インターホンで「しずかちゃん、3時に行くね!」とウキウキ話しているのびた君は謎でしかないはずだ。(今、行けばいいのに) そして、今日。子どもと話していて、「宿題忘れた」

          社会課題解決中マップと子どもの宿題

          スキルの正体

          先日、和食を食べに行ったときのことだ。 目前で、シェフが魚を炙ってくれた。片手にバーナー、もう片方の手に備長炭を持ち、魚の真上で備長炭を焼きながら炙る。 「こうすることで、香ばしくなるんですよ」 と、教えてくれた。 我が家でも、よく魚を炙って食べる。太刀魚を炙って塩とレモンで食べるのが、子ども含めて家族の好物だ。カツオを皮つきのまま買ってきて、皮目をこんがり炙るのもいい。でも、備長炭をかざす技があるとは知らなかった。えらく感動していたら、シェフが「お土産に持って帰って。家

          コロナで困った飲食店と困窮家庭を両方支援!Table for Kidsの仕組み

          お腹が空いた、と席を立ち、ラーメンを茹でる。耳には無線イヤホン。Bluetoothでつながれたスマートフォンから、「Twitterスペース」の音が流れる。 この日聞いていたのは、ETIC.ソーシャルイノベーションセンターのTwitterスペース。NPO法人夢職人の岩切さんをゲストに、ETIC.スタッフの野田さんが1時間トークする。 夢職人さんは、子どもたちに野外の体験活動を提供していたが、コロナで事業が全面ストップ。しかし、困窮家庭の子どもたちが、コロナ禍でさらに苦しい思

          コロナで困った飲食店と困窮家庭を両方支援!Table for Kidsの仕組み

          「笑える革命」に学ぶ求人記事の作り方

          ここ大事 覚えておこうと 貼るけれど 大事が分からぬ 付箋の山脈(字余り) 何言ってるのかって?こういうことです。 夢中でペタペタ貼ったは良いものの、枚数が多すぎて結局どこが大事なのかよく分からなくなるって言う。皆さん、こういうことありませんか。私はよくあります。 付箋が貼られている本のタイトルは、「笑える革命」。認知症の人たちがホールで働くレストラン「注文をまちがえる料理店」を企画した小国士朗さんの本です。 「どれだけ大切なことだったとしても、伝わらなければ存在しな

          「笑える革命」に学ぶ求人記事の作り方

          連載記事「キャリア相談の現場から」始まりました

          DRIVEキャリアでは、「DRIVEキャリアコーチング」という無料のキャリア相談をやっています。 NPOで働くことが、以前と比べたらだいぶ市民権を得たものの、一般企業からの転職はまだまだハードルが高いです。「社会課題解決を仕事にしたい」と考える皆さまの、さまざまなご相談にのっています。 DRIVEキャリアコーチングは、答えの8割は相談者の方の中にあります。(キャリア相談ってそういうものですよね)「自分がどうしたいのか」がすべてのスタートなので、相談にのる人は、「問い」によ

          連載記事「キャリア相談の現場から」始まりました

          Beyondワークβで、ゆるやかな、他流試合を

          人生100年時代、終身雇用の時代は終わった、副業解禁、とキャリアの自立があちこちで叫ばれています。 少し前の話になりますが、「横浜市イノベーション人材交流促進事業」で副業として参画したお三方と経営者の方々に、取材したことがありました。(下記で引用している記事です) 副業で関われた皆さまが、驚くほど優秀なのです。自身の本業をしながら、業務時間外でダブルワーク。能力の高さとキャパシティの広さに、ただただ驚愕しました。 「横浜市イノベーション人材交流促進事業」は今年も実施される

          Beyondワークβで、ゆるやかな、他流試合を

          雑談から広がるあれこれと副業の話

          「自分が傷つきたくない時ほど、得意技に逃げがち」って聞いて、ドキっとする。 先日、同僚たちとオンライン雑談したときのことでした。 副業する人は、自分のスキルや経験の幅を広げるために挑戦することが多い。でも、副業先で自分の得意技ばかり使っていては、自分の仕事の幅は広がらないよね・・と、そんな話でした。 副業はしてないんですが、つい自分の得意で楽にできる仕事に目がいく習性を突かれた気がして、ドキドキしたんです。 自分が得意で慣れ親しんだところ=コンフォートゾーンから出るのは

          雑談から広がるあれこれと副業の話

          「新・朝市夜市」に思う、買い物の古くて新しいカタチ

          車窓に映る山脈を眺めながら、絵本のような時間だったなと思っていました。 先日、とある用事で山の中に出かけたのですが、浴びるように「丁寧な手仕事」に触れたのです。 すぐ売り切れてしまう、1日数十個しか作られない豆大福。14時で閉店する、店主こだわりの蕎麦屋。ジブリに出て来そうな、木製の小屋で売られているパン。職人の方が一つひとつ作っている木彫りの器。 大量生産、大量消費の逆張り。お客さんがたくさん来たら、一瞬で商品が売り切れになってしまう。どのお店もひっそりとしているので

          「新・朝市夜市」に思う、買い物の古くて新しいカタチ

          NPOの経営管理メンバーを迎え、仕事のリアルに迫る!採用オンラインイベント

          まだ、大学生のときのこと。 とあるプロジェクトに関わっていた時に、 「プロジェクトは、お金回りとか事務手続きとかバックオフィス機能がしっかりしている事が、めちゃくちゃ大事」 と、リーダーの方から言われました。 大学生の私には、前線で営業したり、事業推進している人の方が目立つし、輝いて見えていました。だからその時は、「そんなものなんだな」としか思わなかったのですが、今は、とてもよく分かります。 自分の職場(NPO法人ETIC.)がコロナ禍を経ても、大きな混乱もなく回ってい

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          「それ、新品じゃなくてもいいんじゃない?」新宿マルイで見たメルカリの広告に思う、若い世代の感覚

          先日、新宿のマルイに行きました。 新宿には何度も来ていましたが、マルイに立ち寄ったのは、約20年ぶりくらいではないかと思います。大学生の頃、バイト代を握りしめて、服を買いに来たのが多分、最後。とても気に入って購入したセーターが、すぐに破れてしまって、お店の人に交渉して交換してもらったのは、確かマルイだったはず。 可愛い洋服がずらりと並び、でもいつも財布とにらめっこせざるを得なかった、当時の思い出に浸りながら現地に着くと、まず目に着くのは大きな「りんご」の絵でした。1階は巨

          「それ、新品じゃなくてもいいんじゃない?」新宿マルイで見たメルカリの広告に思う、若い世代の感覚