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少人数ベンチャーにおける採用のリアル

こんにちは!株式会社LIFE PEPPER執行役員のヨシダノリヒロです。

僕は2018年の9月末からHRの責任者をやっているのですが、経験もない領域だったので当初は右も左もわからない状況でした。特に「どんな経路でどんな人が採用パイプラインにのってくるのか」が分からず、何から手を付けようか悩んでしまったんですよね。

ノウハウもそこまで流通してないので、手探りで開拓する毎日、、。

ですので、この記事では弊社がどんな採用戦略と施策をとったのか、そしてその結果を同じような悩みを抱えている方に共有できればと思います。
迷えるベンチャーの採用担当さんに届け!
※ 4,000字弱なので長いです、、。

アジェンダはこちら↓

1. 工数配分の話
2. LIFE PEPPERの採用戦略と結果(2018.10-12月)
3. インバウンド採用の話(Wantedly運用)
4. データ活用の話(Wantedly運用)
5. アウトバウンド採用の話(Wantedlyスカウト、リファラル)
6. まとめ

工数配分の話

営業やマーケティングと兼任で人事をやっているので、すべてのリソースを採用に投下できるわけではありませんでした。
特に時間のかかる面談やスカウトメール送信は内部で分担したりアウトソーシングしていたので、実際にHR担当の僕が使った工数は次のようになります。

時期により波はありましたが、期間中の個人リソースをならすと概ねこんな感じです。採用に割けたのは戦略や施策を考える時間を入れても30%くらいが限界でした。

LIFE PEPPERの採用戦略と結果

前述したとおり営業やマーケター兼任だったこともあり、いかに工数をかけず結果を出すか、が採用戦略の軸でした。それが↓です。

マーケティングで勝ち抜く

僕自身が現役のマーケターということもあり、採用ペルソナの設定や市場でのポジショニング、母集団形成などにおいてがっつりマーケティング視点で攻めていきました。

経営レイヤー全員採用

多くのベンチャーでボトルネックになりえる「採用、特にスカウトやリファラルに工数足りない問題」を解決するため、執行役員と社長の経営レイヤー全員が採用担当として活動するという戦略です。

タレントの厳選にこだわる

限られた工数の中で効率よく採用活動を進めるために、面談前のスクリーニングをかなり狭めました。本来であればたくさんの人に会うべきなのですが、現時点ではそれもかなわないため、なくなくレジュメや応募フォームで選考しています。とにかく人数が必要というフェーズではないからこそ成り立った戦略ですね。
ここは採用人数の目標が引き上がったタイミングで間口を広げ、機会の最大化をはかる予定です。

その結果、2018年10月から12月の3ヶ月間で

【Wantedlyオーガニック】社員2名、フルコミットインターン1名
【Wantedlyスカウト】Webエンジニア1名
【リファラル
マネージャークラス1名、社員1名

の6名に内定承諾していただけました!(うち5名は既に入社しています)
10月時点では社内のフルコミットが15名でしたので、かなりのペースで採用できていることになりますね。

かかった費用としては、

・Wantedly:2.5万円 × 3ヶ月 = 7.5万円
・Wantedlyスカウト:20万円 × 2ヶ月 = 40万円
・アウトソーシング:10万円 × 2ヶ月 = 20万円

概算このくらいなので採用単価は11.2万円です。これを高いと見るか安いと見るかは会社さん次第ですかね。弊社としては想定以下でした。

インバウンド採用の話(Wantedly運用)

過去エントリーにもあるように、僕が人事担当になったときから本格的にWantedly運用を見直しました。会社の知名度が低く予算も工数も限られていたので、本質的ではないかもしれませんが、マーケティング会社らしく狙ってWantedlyをハックしてます。

その結果、下記のように3ヶ月間で329エントリーを集めることができました!やったね!
 ※ 期間指定の都合でエントリーが330となっていますが329が正しい数字

推移としては10月(120)→ 11月(93)→ 12月(116)と、右肩上がりではなく波のある状態です。
変動要因はまだ掴めていないのですが、募集公開や修正直後に応募が増えるというわけこともなさそうですね。

そして皆さん気になるであろう、「どんな人が応募してくれているか」のデータがこちら

※前職や保有スキルではなく「どの職種にエントリーしたか」での割合

弊社がマーケティング会社ということもありますが、想定以上にマーケティング職へのエントリーが多くなっています。ここはデータを取っていませんが、前職もマーケターだった方は少なく、これからマーケティングに挑戦しようという方が多い印象です。

また12月からオープンポジションの募集も掲載したのですが、これの調子が良くて単月で30名強のエントリーがありました。

↑は形態別の集計です。Wantedlyはインターンの応募が多いイメージだったのですが、転職や新卒などフルコミット希望が多くなっています。
また外国人比率が高く、実に述べ49名(14.9%)のエントリーがあったことが特徴かなと。

↑は期間中多くエントリーを集めている4つの募集記事です。
10月からはフィード投稿も行わず、ほぼ全ての流入をタイトルと写真のみで獲得しているので、工数対効果がめちゃくちゃ高くて助かります。
運用手法はこちら

あとよく聞かれることとして「エントリーフォームって記入してもらえるんですか?」という質問があるのですが、3ヶ月で137名に記入依頼をして67名(48.9%)に回答していただけています。
事前に応募への熱量を把握できるのと、プロフィール情報を補完できるので、より採用の生産性を引き上げることが可能です。

データ活用の話(Wantedly)

採用に限らずなんらかの媒体を運用するうえでデータ分析→改善は必須だと思うんですが、Wantedlyのアナリティクスだけではエントリーまでしかトラッキングできないんですよね。募集窓口や年齢、ファネル通過率などが俯瞰して見ることができず、感覚に頼る採用になってしまっていました。

↑弊社がベースにしている採用ファネルです

それぞれの通過率がわからないのでKPI設定や課題発見も難しいですし、分析改善なんて無理だよねというのが2018年9末までの状況。

ここに関してはスプレッドシートで管理することで解決しており、思ったよりも工数かけずに順調に運用できています。
今は週に20-30エントリー程度なので手打ちでも対応できていますが、どこかで自動化しないといけないので良いツールがあれば教えてください!

↑手打ちしたRAWデータをピポッドテーブルで加工して見ています

アウトバウンド採用の話(Wantedlyスカウト、リファラル)

スカウトやリファラルなど、こちらから仕掛けていく採用に関しては11月頃から本格化しています。
特にWebエンジニアさんや事業責任者クラスになってくるとオーガニックでのエントリー確保が難しかったので、能動的な動きが必要でした。

当初は動いてくれるメンバーが少なく、思ったように進められなかったのですが、経営レイヤー全員にKPIを持たせることでワークしました。

最初から全社でリファラルやスカウト送信に取り組んでいくことは難易度高いので、まずは熱量高い役員レイヤーで結果を出していくことが重要かなと。

これがWantedlyのスカウトメールの結果です。45通と送っている数は少ないのですが、返信率31%と平均よりも高い数字を残しています。
理由はいくつかあると思うのですが、最もクリティカルなのは「経営陣が自らスカウトを送っている」に尽きるでしょう。会社のことを理解し、必要な人材の要件も把握しているので、自然と内定承諾までの確度も上がります。

ちなみにスカウト経由で内定承諾していただけたWebエンジニアさんは、社長が送ったスカウトメールがきっかけでした。

流行りのリファラルは正直言うと上手く進められていないというのが現状です。。
ひとまず社長含む交友関係が広い4名が積極的に動いており、3ヶ月で2名の内定承諾に至りました。
年明けからは下記のようなミートアップに知り合いを招待したりと、少しずつ動きを強めています。(仲良しのPOLさんと共同開催でした)

余談かもですが、Wantedlyのミートアップ募集がめちゃくちゃ優秀で、2週間で3,000PVと39エントリーを集めることができました。
閲覧に対して募集が少ないのでブルーオーシャンなんでしょうね。

今後はより本格的に社内全体がリファラル採用の重要性を理解し、能動的に動いてくれるような文化や仕組みづくりに取り組んでいきます!

まとめ

めちゃくちゃ長くなってしまったんですが、

【良かった点】
・工数かけずオーガニックで応募をあつめることができた
・経営メンバーでスカウトや面談に取り組むことができた
・データを分析して検証改善のサイクルを回すことができた

【改善点】
・組織全体で「採用に取り組むぞ!」という文化作りができなかった
・Wantedlyフィード投稿のような中長期的な種蒔きができなかった
・効率重視なため応募者一人ひとりに向き合うことができなかった

これが3ヶ月間採用をやってみて良かった点と改善点です。
やるべきこと、やりたいことはたくさんありますが、強い組織をつくるためにガシガシ進めていきます!

引き続き仲間を募集してますのでぜひ!

記事中にも引用してますが前に書いた運用手法はこちら!


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