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乳がん記録 #15 手術終了


麻酔から覚めて

2023年6月21日。20時頃に無事に手術が終了。
「終わりましたよ」と声を掛けられて、最初に気になったのが時間。
面会時間は17時までで、夫が「ギリギリまで待ってるから」と言っていたのが気になり、「いま、何時ですか?」と聞くと「20時です」と返事。
予定では6時間前後と言われていた手術だったが、11時間も掛かったのだ。
ああ、待たせたけど間に合わなかったなあ、と思っていると「ご主人、病室で待っていますよ」とのこと。
手術が予定より長引いたのが心配だったため、無理を言って待たせて貰ったらしい。
ただ、後で同じ手術をした人のブログなどを見ると、11時間はそんなに長いわけではなかったようだ。

そんなことよりも何よりも、目が覚めて一番に感じたのが、「足が重い!!」ということ。
自分の足が重いのでなく、足の上に乗っている毛布が、岩でも乗っているのか、というくらい重く感じたのだ。
「電気毛布が重いのかしら」と、看護師さんが退けてくれてもまだ重い。
布団も退けて、タオルケット一枚だけになってもまだ重い。
「タオルケットくらいは掛けないと病室に戻れませんね・・・」と言われ、重いのは何とか我慢。岩とまでは行かないけど、人が1人座ってる?と思うくらい重く感じた。
ただ、麻酔で低体温になっていたためか、タオルケットだけでは歯がカチカチなるくらい寒くて。
もう、訳のわからない状態で、結局自分がどこまで布団を着て寝たのか覚えてません(笑)

そしてようやく病室に戻って夫と対面。
この時のことはあまりよく覚えていないのだが、家にいる猫の晩御飯のことがとても気になっていたらしく、せっかく待ってくれていた夫に「猫のご飯は?早く帰ってご飯あげないと!!」と何度も言っていたらしい。

長い夜

2週間の入院生活の中で、やはりこの日の夜が一番辛かった。
まず、2時間おきに看護師さんが体温や血圧、心電図、傷の様子などを見に来るので当然眠れない。
・・・というか、それが無くてもきっと眠れなかったと思う。

まず、一番辛かったのは喉の痛み。
人工呼吸器のチューブが入っていたため、喉が痛くなるとは聞いていたが、気管支炎を起こした時くらい痛く、苦しかった。
酸素マスクは数時間で外せるのだが、私の場合、喉の痛みで呼吸が苦しかったため、朝まで鼻に酸素チューブを入れていた。
そのためうがいをすることも出来ず(お水は翌朝まで飲めない)、口が乾いて仕方がなかったのだが、看護師さんが水を含ませたガーゼを持ってきてくれて、それをチューチュー吸って口の中を潤した。
これにはかなり助かって、辛さが随分軽減した。
ちなみに喉の痛みは翌日にはほぼ解消したが、その後も2晩くらいは痰が絡み、夜中に何度か目が覚めたりした。

そして次に辛かったのが腰の痛み。
手術した傷の痛みは、痛み止めの点滴でコントロールされていたので、私の場合はあまり感じなかった。
ただ、真っ直ぐに寝ている時間が長かったことと、寝返りが打てなかったことで持病の腰痛がかなりキツかった。
夜中には少しベッドを起こすことも出来たのだが、起こすと尿を排出する管が動くせいか、尿意が強くなってしまい、これはこれで何とも気持ちが悪く。
唯一の救いはフットポンプで、(血栓防止のため、一晩中足にフットポンプを付けてマッサージされている)これが凄く気持ち良くて、随分と気が紛れた。

あとは、形成の手術でずっと下になっていた左半身の痺れ、浮腫み、高熱など、不具合のオンパレードではあったのだが、それもきっと朝にはラクになっているだろう、と思うと乗り越えられないほどではなかった。
痺れや高熱は翌朝には解消していたし、グローブみたいにパンパンに浮腫んでいた手も、2日くらいで元に戻った。

夜中、一度だけ傷口から多めの出血があり、「担当医に電話しよう」という場面があり少し不安になったが、それもすぐに出血は止まった。
結局、自分でナースコールを押したは多分2回くらいかな?
どちらも喉の痛みによる呼吸のしづらさで、傷の痛みで呼ぶようなことはなかった。

センチネルリンパ節生検の結果

そして、一番気になっていた手術中のセンチネルリンパ節生検の結果は、「リンパ節への転移はなし」とのことだった。
手術で切除した部分の生検結果が出るのは3週間後だけど、ひとまずホッとした。


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