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ひとりキャンプで米を炊く【3度目のソロキャンプ 】

妖怪「めし喰らい」と、家族から言われるくらいごはんが好きな私であるが、2泊3日のソロキャンプに米をどのくらい持っていくべきなのか問題にしばらく悩んでいた。
これまでのキャンプではお湯を入れて15分待てばできるアルファ米に頼ってきていた。
しかし、テフロン加工のラージメスティンに加えて、ダイソーの小型メスティンまで手に入れた私としては、メスティンでのほったらかし自動炊飯を家で練習した成果をキャンプで発揮したい。
そう思い、米を炊くことを軸に、キャンプ飯について真剣に向き合うことにした。
悩んだ末、一日一合でいこうと思い、一合ずつアイラップという素晴らしいビニール袋に入れてそれを3つ持っていくことにした。
ちなみにアイラップとは一見ただのビニール袋なのだが、冷凍したり袋のままお湯に入れて湯煎できたりする優れもので普段から愛用中。何かを混ぜたり和えたりする時も、このアイラップの中でやれば食器も汚れないから楽ちん。浅漬けもこれで作るし、メスティンで炊いた炊き込みご飯を混ぜたり、おにぎりを握ったりもこれでやる。まあ、普通のスーパーにあるただのビニールでいいんちゃうの?という疑惑もあるが、アイラップはマチがついてて広がるのと、何より熱に強いのが違い。冷えたおにぎりもこれに入れて熱湯にぶち込んでおいたらほかほかおにぎりになる。
もう私は完全なるアイラップ信者なのであります。
イワタニはやはり天才。


さて、アイラップを駆使して米を1合×3袋の合計3合持って行った私。
基本の炊き方をおさらい。
①米1合を水200ccに浸して1時間以上。
②メスティン蓋して固形燃料点火。
③勝手に15〜25分くらいで火が消える。
④消えたらひっくり返してタオルにくるんで15分位蒸らす。

では、初日から振り返ってみる。

①ツナの炊き込みごはん

キャンプ場に着くまでのバスに乗っている時間も無駄にせず、アイラップに水を180cc注いで結び、バスに2時間、米も私も揺られた。
キャンプ場に着いたら、まず固形燃料に火をつけてほったらかし炊飯を開始。
その前にメスティンに米と水を入れ、シーチキンをまるごとドン。
忘れずに麺つゆを大さじ1を足すのを忘れない。

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私はいい大人なので、5袋入りが648円する茅乃舎の金色の方の「極みだし」の袋を破いて粉ごと米へかけた。
贅沢の極み。
普段はほんだしかだしの素を使う庶民だが大分奮発した。
テントはMade in Chinaのよく分からないメーカーの安物だが、キャンプでのお出汁はブランド志向だ。

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焼売だって551だし、味噌汁もアマノフーズに加えて茅乃舎のものも持ってきた。
座布団は100均のものだが、寝袋の中に1万円を越えるシルクのトラベルシーツを入れて、それにくるまって眠っている。
なんてゴージャスでグラマラス。
これっていわゆるグランピングなのではないか?という気がしてくる。
お金をかける私独自のポイントがあって、出汁はとにかくいいものにした。
部分セレブの部分グランピングである。

テントを張る前に焼売をガスバーナーで蒸して米をほったらかし炊飯。
結論から言うと炊飯はあまりうまくいかなかった。
風が吹いていて火がずっと弱かったせいだと思うが、蒸らして蓋を開けた時まだベチャっていた。
ふじっこを混ぜておにぎりにして誤魔化したがイマイチ。
家の中とは違って風が吹くということが盲点だった。

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味は悪くなかった。
高価な極みだしが効いている。
2合目以降に期待しよう。

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②白いごはん

さて2日目。
今日はどうしても白いごはんを成功させたい。
なぜならば、昼ごはんが焼き肉だからだ。
高価なスーパー、モリタヤで買った1パックの味付きのカルビを凍らせて丸めていつものように「肉玉」にして持ってきている。
焼き肉は、白いごはんにタレ付きの肉をワンバウンドさせて白ごはんをたれで汚して食べたいタイプだ。
白いごはんは汚せば汚すだけうまい、気がする。
なので、どうしても白ごはんをふっくらと炊き上げたいのである。
悩んだ挙句、何としても失敗を避けたい私は、固定燃料ではなく火力の安定したプリムスのバーナーの力を借りることにした。

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きっちりと時間を計り慎重に炊く。
常に目の端で火加減を確認しながら待つ。
もう妖怪「めし喰らい」ではなく妖怪「めし炊きババア」化している。
そして火を止め、ひっくり返して蒸らして15分待つ。
蓋を開ける緊張の一瞬。

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ケ・ペルフェクトーゥ!!
思わずスペイン語で言う私。
米粒がピカピカとしていて、立っていて美しい。
完璧であった。
あまりに完璧で、焼き肉丼にして、思う存分白ごはんを汚した。

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ちなみに、フリーズドライの味噌汁が年々レベルが高くなっていくアマノフーズには感動しかないのだが、今の所のベスト1は「ほっこりかぼちゃの豚汁」である。
もうこのうまさ、奇跡です。


③焼き鳥缶の炊き込みごはん


3日目。撤収の日の朝。
80円くらいだった焼き鳥の缶詰で炊き込みごはんにして、おにぎりにしておいて、帰路のバスの中で食べてもいいなという狙い。
というわけで高価な「極みだし」が再び登場。
全部ぶち込みめんつゆを入れた。
今度は風があまり当たらない場所に置いて固形燃料で炊く。
昨日の完璧な白飯が私に自信を持たせてくれる。
やれる。
きっと。
そう信じてほったらかし炊飯開始。
テントを畳みながら、目の端で一応火加減の確認を怠らない。
もう初日の私とは違うのだ。
荷造りをしながら蒸らしタイムに入り、同時進行で炊き込みご飯を炊く私。なんだか慣れちゃったなあ、ソロキャンプ、キャンプ飯、炊飯。
走馬灯のように思い出される飯たち。
蓋を開ける時にはもう不安などない、そこには確信だけ。

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それでもやはり喜びの声が漏れる。
おお。美しかった。
炊き込みご飯をまるごとアイラップに入れて塩昆布のふじっこを投入し、よく混ぜ、おにぎり3つにした。
荷物をまとめてキャンプ場を去る直前におにぎりを1つ食べた。
そしてバスの中で1つ、最後に白浜温泉の風呂上がりに1つ。
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髪の毛を乾かす前にこっそり脱衣場で食べた。

1日1合ご飯は私には少し物足りない量ではあったが、合間にめはりずしやパンなども食べたから2泊3日3合はちょうど良い量だった。
ありがとう、お米。最高だったよ。

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そして帰りに白浜駅で買った駅弁の「弁鶏」もぺろりと食べる「めし喰らい」であった。(和歌山に行ったら「飲むみかん」を必ず飲むよ、美味しいよ。)



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