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試合を「委ねる」って難しい(2022/2/17)

この前のFUJIFILM SUPERCAPでDOGSOが見逃された件が話題になりました。

ジャッジリプレイでもそれがフォーカスされていたようです(ただ、今回はこの件に関して特に取り上げるわけではありません)。

ジャッジリプレイはすごく良いコンテンツだなと思ってます。なぜそういう判定になったのか、今までもやもやしてたことが納得できる形で理解できるようになりましたからね。

昔は結構判定に対して怒っていたような気がします。

ただ、ツイッターを始めて審判の方本人のアカウントや審判クラスタと呼ばれる方々のアカウントをフォローしていくうちに「審判も人間なんだな」という当たり前の事実に気が付きました。

なので、最近では判定に対して怒りを顕にするということはほとんどなくなりました。

ちなみにこの2つの事象は、いずれもジャッジリプレイで取り上げられるくらい難しいケースでした。

  • 2021年 J2第5節 群馬vs北九州

これは「DOGSO」→「PK」→「得点」により、結果的に北九州としては得したケースになります。試合にも勝利しました(2-0)。

ちなみにこの試合に関しては現地で見てましたけど、ホーム側のゴール裏での事象だったため、アウェー側のゴール裏からは正直何が起こったのやら、という感じで、これが誤審だったかもと分かったのは家に帰ってDAZNで見返してからだったですね。

見事に帳尻合っちゃったよ…ってのが次の事象です。

  • 2021年 J2第31節 松本vs北九州

これは「得点取り消し」→「PK失敗」で損したケースですね。試合にも負けてしまいました(1-2)。

これに関しても本当に複雑で、一つ一つゆっくり紐解いていけば「アドバンテージ&ゴール」だったかも、というのがわかるくらいで。

また、コメンタリーのみなさんが「推測で」述べた判定までの経緯が本当にそうであったかどうか、というのも実際にはわからないわけで(この試合を担当した主審の村上さんは、ツイッター上でなにか「言いたげ」ではあったように記憶しています…)。

平畠さんもおっしゃってましたが、「その場でこういう複雑な事象を時間をかけずに判断する」ってすごく難しいことです。

なので、それが間違ったものであったとしても、やはりレフェリーに判断を委ねている以上、それは尊重しなければならないよなと思うのです。

審判がこれだけ難しいことを瞬時に判断して行っている以上、当然ミスは起こるものです。私としては、それを受け入れることを前提として、選手・審判が共に守られる仕組みがよりできあがっていけばいいなと願っております。

VARで多くのレフェリーが救われた

VARが入ったことで、多くのレフェリーが救われたと思います。それこそ2021年J1リーグ第1節の湘南ベルマーレvsサガン鳥栖で、VARのオンフィールドレビューでPKになりました。

そのレフェリーが試合後に「今までだと、試合が終わってからや翌日のメディアの反応がネガティブなものしかなった。けれどもVARが入って判定を正しい方向に持っていった。すると記事がポジティブなモノに変わっていた」と言っていましたし、その後研修会でも語っていました。

これまでだと「間違っていた」と報道されていたものが「VARで正しい方向に行った」と評価されたんですね。その後もそういう記事が増えました。「なぜこんなにVARが入るんだ」という記事もありませんよね。

そういうことも考えると、VARは辛い部分もたくさんありますが、救われている部分も多いと思います。レフェリーは自分で判定を下して、自分で映像を見て、自分の判断で判定を変えようとすることができます。

レフェリーにも引退試合があったっていい…審判を統括する扇谷健司が語ったVARとJリーグ【ごはん、ときどきサッカー】 - ぐるなび みんなのごはん
https://r.gnavi.co.jp/g-interview/entry/football/5292

「VARは審判を助けている」というのは審判関係者の方からよく聞く話です。さらに、「ジャッジリプレイ」により観衆の見る眼を養うことで間接的に審判を助けているとも言えるかもしれません。

サッカーはただでさえ判定の判断が主審の主観に委ねられる部分が大きいですからね。そこを認めつつ、競技規則の理解も深めつつ、審判の置かれている状況をより理解して、これからも穏やかにサッカーを見られればいいなと思っています。

それではまた!

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