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自信をもって制作しているアーティストはいつか報われる時がくるから、安心して制作してほしい愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない

今日は銀座日本橋秋葉原を中心に15の展覧会をまわりました。しかもそこまで時間をかけていないので、それなりに急ぎ足。暇と自転車移動だからこそ為せる技かもしれません。

「そんなに急ぎ足でまわってどうするの?」

と思われるかもしれませんが、帰宅後にこうやってアウトプットする際に復習するので、まわっている時は、できるだけ多くをまわりたいのです。暇でも時間は有限。

最近は時代の流れもあって、撮影OKの展覧会がとても増えました。今日まわった15のうち、撮影NGと言われたのは1か所だけ。

昔は「実際に来て楽しんでほしいから撮影はNG」が当たり前でしたが、いつの間にかSNSシェア時代の波がやってきて、聞けばどうぞと言ってくれるし、ご丁寧に【撮影OK】【SNSシェアOK】と書いてくれるところもあります。

今日訪ねた銀座のギャラリー58では、顔を覚えられているのか、私が毎回撮影していいか聞くからか、「うちは年中撮影OKですよー」と言ってくれました。銀座のグッチの裏あたりにあるので、みなさんもどうぞ。

タイトルの話。ちょっと長くなってしまいましたすみません。

これは私の仮説なのですが、この10年以内に【ギャラリー巡り】という遊びが、今の何倍も主流な文化になると思っています。

それは音楽の需要まではいかなくとも、それに追随できるレベルで、多くの人がアートを身近にし、アートにおける概念を楽しめる日がくると思っています。

この数年【お金よりも大事なことがある】という認識がより加速しました。

それはクラウドファンディングにおける【お金がなくても夢を実現できる】という文化だったり、YouTubeやSNSなどの無料コンテンツを楽しむという文化、シンギュラリティによるAIの台頭。もしかしたらくるかもしれないベーシックインカム。

西暦も2,000年を越え、我々は狩りをしなくても死なないし、いずれは働かなくても食うに困らないし、日本にはセーフティーネットもあります。

そういった中で、新たな無料コンテンツとして普及していくのがギャラリーです。

日本で一番来場者数が多い美術館は国立新美術館で年間約260万人。続いて東京国立博物館の約190万人。3位が国立西洋美術館で約116万人。(すべて2016年来場者数)

昨年、私も行きました、森美術館で開催された「レアンドロ・エルリッヒ展:見ることのリアル」は約61万人の来場者数があったそう。

体験こそがアート!!『レアンドロ・エルリッヒ展』で不思議な世界を体験してきた | NOOE

1,500円のチケットですよ?

もちろん、とても素晴らしい内容でしたが、私が今日訪れた展覧会は15箇所すべて無料でした。

しかし訪れた15箇所のうち7箇所が、訪れた際、私以外の来客がゼロ。そうなんです。ギャラリーの大半は閑散としているんです。

お金を払うコンテンツには時に何万人もの人が殺到するのに、無料のギャラリーは閑散としている。

じゃあ例えば、有名美術館で企画展を行えば何万人もくるようなアーティストが、小さなギャラリーでひっそりと展示をしていたら、それだけの人がくるのか。おそらく有名美術館でやる企画展の何分の1だと思います。

理由はプロモーションが大半だとは思いますが(要するに開催すること自体の情報が行き届かない)、それだけではありません。

無料で見れるギャラリーの作品より、有料で行われている企画展の作品の方が優れているかと言われれば必ずしもそうではありません。

ではなぜでしょう?

要するにギャラリーは敷居が高いんです。

「買わないのに入りにくい」

「人が少ないので気まずい」

「どこで情報を探せばいいのかわからない」

まぁ理由はいろいろあると思います。

たしかにギャラリーは無料で展示をしているので、どこで収益を得るのかというと、展示中に作品を販売した際の手数料です。

なので、作品を購入しなければ、直接的にはギャラリーへ貢献できていないかもしれません。

しかしSNSシェアすることで、少しずつ認知の拡大をしていき、「アート作品を購入したい」と思える人が増えれば、それも貢献のあり方ではないのかなと思います。

なにより、インターネット以外で、無料でこれだけ楽しめるコンテンツはそうそうないと思っていますし、見ていくと、だんだん欲しくなってきたりします。

私も昔は「絵に何億とか馬鹿げている」と思っていたのですが、写真で見るのと実物を見るのでは、大きさも質感も全然想像と違いますし、なにより、現代アートは絵の綺麗さを売っているのではなく、概念を売っているのです。

現代アートのはじまりともいえる、マルセル・デュシャンの『泉』という作品。

100年前「綺麗な絵だけがアートじゃない」「これでもくらえ」って感じで、小便器に架空の名前を書いて提出したら、誰でも参加できるはずの展覧会から拒否られたという話。

これを機に、この100年、アート界では「その手があったか!」祭が行われ続けています。

では、今日まわった15箇所の展示から2作品を紹介。

東麻奈美氏の作品。

回転を用いて、永遠性(ループ)・次元・時間の流れを表しているようです。現代的なモチーフと油彩という古典技法で描くこともまた、大きな時間の流れを感じさせており、なにより、コントラストや細かな色の差異をこれでもかと楽しませてくれます。「その手があったか!」

次はこちら。

森洋史氏の作品。森氏はパロディ手法が多く、この絵自体もリキテンシュタインのものなので、それはいいのですが、こちらの作品、鏡面加工がされているんです。

しかも、ある部分はマットに、ある部分はエンボスになど、非常に精巧な技術で作られています。

アニメ調と精巧な鏡面技術の融合。「その手があったか!」

写真では絶対に伝わらない美しさがあるので、ぜひ生で見ていただきたいです。

今紹介した2つの作品は、有名美術館で有料で行われている企画展より劣っているのでしょうか?答えは各々の中にあっていいのですが、私はそうは思いません。

じゃあなぜギャラリーには人が集まらないのかって、それは【敷居が高いから】というだけなんです。ウィンドウショッピングは気兼ねなくできるのに、ギャラリー巡りの敷居が高いのは単なる思い込みです。

おそらくあと数年すれば、ギャラリー巡りという至福の遊びは一気に加速します。それがどのタイミングかはわかりませんが、大きな波がきたら、そこからはとても早いです。

私の仮説通り、今後【SNSシェア文化】や【無料コンテンツ】の流れで、ギャラリー巡りがもっと普及すれば、アートに興味を持つ人が増え、アート作品が欲しくなる人が増え、今の何倍ものマーケットになっているでしょう。

アート市場はとても大きいチャンスが眠っている分野です。

なので、自信をもって制作しているアーティストはいつか報われる時がきますので、不安よりも希望を軸に制作してほしいと思っています。

おわり。

はい、ここからは宣伝です。

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