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最好映画。224 「カムイの剣」1985年。

角川映画には、強烈な個性を放つアニメ映画がありました。「幻魔大戦」「少年ケニヤ」に続く第三弾「カムイの剣」。大好きな映画です。2時間12分、真田広之の主演、宇崎竜童の音楽、幕末の蝦夷を舞台にした大冒険活劇。幕末に暗躍した隠密が、キャプテンキッドの財宝を付け狙う幕府と新政府の戦いに発展する・・。えらく壮大なお話です。主人公が天海僧正の罠にハマる冒頭、クセのあるキャラクターが駆け回り、忍者の走りに合わせた鳴り響くケチャがキョーレツでした。和のテイスト満載のアニメなのに、太鼓とギターの音楽なのに、アジアに連れて行かれて、2時間どっぷりです。「AKIRA」の公開が1988年なので、バリ島音楽が流行っていたんだろうと思いますが、こちらの方が早かったので「AKIRA」でケチャ発見!みたいなことを言う友人に一生懸命解説した覚えがあります笑。監督はりんたろう。「幻魔大戦」のおどろおどろしい新宿から、さびしい寒村の江戸末期へ一気に変わったのもすごかったですが、大友克洋の独特のキャラクターデザインから、村野守美のキャラクターデザインへ大きく変化したこともびっくりでした。「銀河鉄道999」の劇場版でキレイな星野哲郎を作った人ですから、その時々のトレンド作ってしまう監督という印象がものすごく強いです。忍者同士の数々の戦いも忘れ難いです。敵の中でも一番おっかない松前三人衆との戦いがものすごくて、絶対こんな人と会いたくないという怪物感と、その不可思議な動き。観たら絶対忘れないシーンです。蝦夷からアメリカへ渡るという設定も凄いですが、カリフォルニアでの拳銃vs忍者の戦いも鮮やかでした。伊賀での忍者同士の戦いでの忍者の変身は予告編としてテレビに流れまくって、おお!観にいきたい!と中学生には思えたものでした(⌒▽⌒) アカデミーサイズ(1.37 : 1)というスタンダードサイズ(1.33:1)と同じ、アナログテレビに近いフォーマット。画面に情報を埋めまくる感じは伊丹十三さんの映画を思い出しました。「お葬式」が公開された年です。「ゴーストバスターズ」「ビバリーヒルズコップ」「ビルマの竪琴」「乱」も同じ年でした。凄い映画ばっかりの中で、これ選んで観に行ったのは随分ませてたなと思います(⌒▽⌒) Twitter(x)で、松前三人衆のパートが流れてきて急に思い出しました。AmazonプライムでSDですが、レンタルできるのを知って見直しました。いや〜面白かったです。機会があればぜひ。


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