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IBM Watsonの医療分野での苦戦が明らかに

ハイテク業界のニュースや仕事のお役立ち情報など、皆さんの役に立つネタを毎日紹介する記事をはじめてみようかと思います。それに加えて「今日のつぶやき」ということで、個人で進めているサイドプロジェクトのこと、日々の経営での気づきや考察などを綴っていきます。特にサイドプロジェクトについては、仕事と育児に毎日追われながら、いままでプロダクト開発も事業開発もしたことがない「素人」が手探りで進めている様子を綴っていくので関心がある方は、初月無料ですのでぜひマガジン購読してみてください!

IBMの人工知能「Watson(ワトソン)」による医療診断システムは「実用に耐えうるものではない」という主張 (GIGAZINE)

最近IBMのWatsonが医療分野で「役立たず」である、というニュースが増えています。この記事もその一つ。胸の痛みで訪れた患者に「珍しい感染症」をまず疑ったり、がん診断で教科書に載っているような治療法すら提示できなかったり、とテストケースとなった病院の医師や大学の専門家から否定的な声が多く挙がっているようです。これはIBMの構造的な問題とも言えるんですが、彼等は新しいソリューションを打ち出すときに「マーケティング」寄りすぎるんですね。最初に「花火」を打ち上げて、そこにテクノロジーを合わせようとする。過去の「Smarter Commerce」などがそうですね。ユーザー志向でテクノロジーを使ってその体験を高速で改善しようとするGoogleやAmazonに比べてクラウドやAIで差をつけられてしまう原因の一つと思います。

英ディープマインド、AIで目の疾患検出 熟練医並み(日本経済新聞)

IBMが苦しんでいる一方で、Googleと並んでアルファベットの傘下にある「アルファ碁」のディープマインド社が医療分野にも進出しているようです。IBMと大きく異なるのは、この開発されたシステムが権威ある学術誌の「Nature Medicine」に投稿されている点ですね。医療分野においては、学術的なエビデンスを積み上げることが重要ですから、この点でしっかりと歩を進めているアルファベットの強さを感じます。

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