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10年間追求したいテーマを見つけ出すことの重要性

最近改めて思ったのは、サラリーマンであっても、フリーランスであっても、自分の正気を保ったまま長いスパンで仕事をするのって難しいよねということ。

ビジネスできちんとした形のあるものを生み出すには、やはり5年から10年は平気でかかる。けれど、その長期戦にコミットして正気を保ちながら試行錯誤を続けるのは想像以上に難しい。1-2年は勢いよくやれる人は多いけれど、その集中を長い期間にわたって持続できる人はみんなが思っているより少なくて、多くの人はどこかで失速していく。

ちなみにこの5-10年かかるというのは、単なる会社の在籍年数でなくて特定の「テーマ」を追求する年数のこと。特定のテーマで世間的に価値のある成果出すにはやはりこのくらいは最低かかると思う。

私の場合だと「日本企業のグローバル化」というテーマで仕事をしたいとコンサルに転職したのが2007年。過去何度も書いているように、そこからリストラ危機もあったりして辛酸なめつつ、管理部門で米企業のタフな経営モデルと日本のタフな現場を繋ぐところに活路を見出し始めたのが2011年くらいで、そこではじめて具体的な成果と言えるようなものを出せた。そして、4年前に現職に移ってきて「ゼロイチ」的な環境で過去の経験を応用しながら、最近ようやく自分なりの型を作り出せてきている。ここまで約12年。

いま振り返ると、「日本のビジネス環境におけるグローバル経営」という長期で追いかけるテーマを持っていたことは重要だった。というのも、うまくいっていない時も関心あるテーマについて、実務で試行錯誤したり、専門書読んで勉強したりと地道にやってると、どこかで決定的な出会いやチャンスにつながる可能性が高まるから。私は2012年にオーストラリア人の「師匠」に出会えたことが完全に転換点で、そこでそれまでの努力が繋がった感じがあった。

2012年のある日のこと。私の作った分析レポートを師匠が見て「こういうのが欲しかったんだよ!作ったの誰だ?」と評価してくれたのがまさにその転換点。これは米企業の株主経営と日本の現場を繋ぐ方法論について自分なりに考え抜いていたのがポイントだったように思う。そこでようやく点と点が繋がった。

この個人的な経験から思うのは、自分が興味がありそこで勝負したいと思うテーマについて、実務の現場をよく見てそこで本当に効果のあるアクションをし続けること、専門書などをきちんと読んでその理論や背景について俯瞰的な視点を持っておくこと、の2点を長期に欠かさずやったことがポイントだったのかなということ。その観点からは、自己啓発書とかテーマと関連性の薄い資格取得は脇に置くほうが良いのかなと個人的には思う。

これに関連して、自分が長期に追いかけたいテーマをどう見つけるか、そしてそのテーマに沿ってどう試行錯誤を続けるか、どうやったら動機づけ高くそれを継続できるのか、といった論点は面白いし、特に最後の「動機づけ」の心理学的側面は最近一番関心が高いので引き続き考察していきたいと思う。

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★ボーナストラック★
師匠に見出してもらえた「転換点」となった資料作りの時に、私はどんなことを考え、どんな経験を注ぎ込んだのか、ということについて書いてみました

「転換点」となった資料を作っていた時は、上海の駐在から帰ってきたところで、実は希望のポジションにつけずに腐っていた時でした。

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