赤道儀不要?ノイズ除去の合成ソフト「Sequator」

一部で話題の、星景写真のノイズを除去する無料の合成ソフト「Sequator」です。
検証というか、軽くテスト撮影してみました。
このソフト自体の説明はしません。興味あればぐぐってください。

基本的な使い方
①複数枚(4~16枚程度)の単純な「固定写真」を撮影(連写)する。②「Sequator」に撮影したファイルをセットする。
③大雑把に空を指定したりする設定を行う。
④Startすると処理が実行され、ファイル作成される。

このソフトが秀逸なのは、複数枚の「固定写真」を合成する際に風景は固定のまま、星だけ追尾したかの如く点象として合成してくれる事です。

通常、星景写真で高い画質を追い求める場合、どうしても
星空は赤道儀で追尾して、風景は固定で撮影して、後から合成する
という作業が必要になってきます。
固定撮影の15秒程度では、暗い星(天の川など)が満足いく画質で撮れないし、真っ暗に近い風景も15秒程度では諧調を出す事が困難です。

もちろん、ISOを12800くらいにしてやると、固定でもまあ満足出来る天の川は撮影出来ますが、さすがにほとんどのカメラではザラザラできついと思います。

星景写真の理想としては、ISO12800程度が完全に実用に耐えるカメラで(α7SⅡが一番近い?)
F2開放で周辺まで実用に耐えるレンズがあれば(Tokina FiRIN 20mm F2が一番近い?)
広角、超広角に限れば赤道儀はなくても良いかも知れないと思っています。

まあ、星空を赤道儀で追尾して、固定の風景と合成してやっても
実際はそう面倒な作業ではありませんが
どうしても「偽物合成写真」感が漂ってしまいますよね。
まあ、最近のSNSでは偽物合成写真ばかりなので、あまりこだわっても仕方ないかも知れません。

軽い愚痴はさておき、「Sequator」のお話です。
昨年一度使ってみたんですが、確かに上手く合成してくれますし、ノイズ除去効果もあります。
恐らく加算平均合成なので、4枚だとノイズが半分になるというパターンだと思います。

ただ、ノイズが減る分、特に風景のシャープさがスポイルされます。
ちょっとこれはどうなんだろう?という事で、それ以降使ってませんでした。

でも、星景の場合、ソフトフィルターを使う事も多いし、風景が暗ければシャープさにこだわる必要もないかと
もう一度試してみました。

その結果です。
小さな画面ではわかりにくいかと思います。
1枚撮りと8枚合成。
この大きさでは違いはわかりませんね。

画像1

星の部分の100%等倍画像のキャプチャー
ノイズが減っているのがわかると思います。

画像2

風景部分の100%等倍画像のキャプチャー
こちらの方がノイズの減り方がわかりやすいと思います。

画像3

という事で、あまり高精細な風景に拘らなければ、
十分に実用になると思います。
ポイントとしては、高ISO感度に設定してやる事です。
合成はしても、追尾しているわけではないので、暗い星が勝手に出てくるという事はありません。
私の例ではISO 12800でやっています。

赤道儀使用との厳密な検証はまたそのうち(^^)

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