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いいコトバ

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あらゆるメディアで(インターネットを除く)、巷の会話で、私が「いいな」と思ったコトバについて書きます。
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記事一覧

100%の障害者もおりませんし、   100%の健常者もおりません。

100%の障害者もおりませんし、   100%の健常者もおりません。

「第23回ありのまま自立大賞」の
授賞式における
選考委員長の瑤子女王殿下の言葉です
(先日の『皇室ご一家』)。 

この賞は、障害を持つ人々が、
社会の中で自ら切り開いて
自立した生活を送り、
なお高い理想を掲げて
生きようとする活動を支援する目的で
設けられました。        



一応、「健常者」に入るであろう私も、
年齢と共に身体能力の衰え

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とりとめのない愚痴は、相手をゴミ箱にしているのと一緒。

とりとめのない愚痴は、相手をゴミ箱にしているのと一緒。

■愚痴は大嫌いこれは、
相手の愚痴に悩む相談者に
美村里江さんが紹介した言葉だ
(先日の『日本経済新聞』朝刊/なやみのとびら)。

よくぞ言ってくれた。

*私は新卒入社した花王(当時、花王石鹸)の
社員食堂で愚痴を聞くのが大嫌いだった。
「そんなに嫌ならなぜ辞めないんだろう」
恐らくそれが私の社

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思い出すことによって、相手を殺さずにいられる。

思い出すことによって、相手を殺さずにいられる。

■余命5年のラッパーの言葉医師から「何にもしなかったら、
あと5年で亡くなりますよ」と
余命5年の宣告を受けて、いま6年、
日本のフリースタイルバトル、MCバトルの世界を切り拓き、
いま国立民族学博物館の人類文明誌研究部・特別客員教員
(特別客員教授)としても活動する
ラッパーのダースレイダーさんが
言った言葉だ
(先々週の『MOTIVE!!』)。

■曖昧な生と死の境界線ダースレイダーさんは、

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0歳からが第1幕。その後は25歳から、50歳から、75歳から、と四半世紀ごとに区切りをつけて、「人生4幕」と考えているの。

0歳からが第1幕。その後は25歳から、50歳から、75歳から、と四半世紀ごとに区切りをつけて、「人生4幕」と考えているの。

そう言ったのは、80歳になられた
加藤登紀子さんだ
(先日の『読売新聞』朝刊)。

「春夏秋冬とも重なるの」と言いながら、
「人生は秋(50歳からの第3幕)
からがいいのよ」と、
“お登紀さん”は言う。
そして、
「冬(75歳からの第4幕)は木々が立ち枯れて
見晴らしがいいのよ。
自分の歩みがクリアに見えてくる」とも。

そんな風に達観できる
「人生の冬」には
実績的にも年齢的にも遠い私だが、

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ちょっとのズレなら、ぐっとこらえて寛容になりましょう♪ 大目にみましょ♪

ちょっとのズレなら、ぐっとこらえて寛容になりましょう♪ 大目にみましょ♪

クドカン、ありがとう!それこそ、この令和の時代に訴えたい
メッセージだ!
             *

「片っぽがアップデートできてないとしても、
もう片っぽが寛容になれば、
まだまだつきあえるでしょう」。

この「寛容になりましょう」を歌い出す前に、
サカエ(吉田羊)が、こう言っていた
(『不適切にもほどがある!』最終回)。

これは、

私が言いたかったことと、同じじゃないか!

ちょっとの

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いまは思う。誰かの幸せを願うとき、私もまた幸せなんだということを。

いまは思う。誰かの幸せを願うとき、私もまた幸せなんだということを。

朝陽が昇るのを見るのが
趣味だと言う
千崎(岡山天音)の横顔を見ながら、
ともに朝陽が昇る水平線を、
見たカナコ(宮﨑あおい)は、
帰りの車中で、
もう一度、
彼の横顔を見ながら、
そう心のなかで呟いていた
(【夜ドラ】ユーミンストーリーズ
「春よ、来い」第4話)。

私はnoteで、
「幸せだと思ったときが幸せ」
と書いてきた。

であるなら、
誰かの幸せを願おうと、
自分だけの幸せを見つけよう

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ダメな自分にやさしくなる。

ダメな自分にやさしくなる。

■ryuchellのやさしさryuchell(りゅうちぇる)さんの著書
「こんな世の中で生きていくしかないなら」
の中の
「自分にやさしくなることから始めてみる」
という言葉を、
簡潔に冒頭のようにまとめたのは、
生前、彼と対談した平野啓一郎さんだ
(先日の『スイッチインタビュー peco×平野啓一郎」EP1』)

とも、ryuchellさんは述べている。

■「自分」を励ます「ダメな自分」を感じ

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個性っていうのは、好きなことを集めることからスタートするから、あなたの好きなものを探してみなさい。

個性っていうのは、好きなことを集めることからスタートするから、あなたの好きなものを探してみなさい。

「進撃の巨人」のエンディングテーマ
「悪魔の子」がヒット中の
ヒグチアイさんが22歳の時、
ボイストレーニングの先生から言われた言葉です
(今週の『ACROSS THE SKY』)。

彼女は、先生に
「私、個性がないんです」と
アーティストとしては
致命的とも言える告白をする。
冒頭の言葉はそれに対する答えなのだが、
「好きなこと」がもつ力を
改めて教えてくれる。 

実際にヒグチさんは、この言

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成功は復讐する。

成功は復讐する。

柳井 正・株式会社 ファーストリテイリング
代表取締役会長兼社長の言葉です
(先日の『栗山英樹 ザ・トップインタビュー』)。

「傲慢になったり奢ったりすると、
すぐ失敗する」と、
この「復讐」の意味を説明されていました。    

  *

私は、
「失敗は、(木を登りきって地面が近づき)
もう大丈夫だと思ったときに、必ずしてしまう」
と説いた「木登り名人

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僕がこの地球に生きてることもね。やっぱり冷暖房の家に住んで、できるだけ旨いもの食って、自分の欲望なりに生きようとして。本来、がん細胞である僕たちが、いつか地球を滅ぼして、自分も死ななきゃならん。それをがん細胞が教えてくれる。

僕がこの地球に生きてることもね。やっぱり冷暖房の家に住んで、できるだけ旨いもの食って、自分の欲望なりに生きようとして。本来、がん細胞である僕たちが、いつか地球を滅ぼして、自分も死ななきゃならん。それをがん細胞が教えてくれる。

■自身の「がん」を客観的に見つめて

自分の中のがん細胞が
肉体を侵すことにより、
自分が死んだ時点で、
がん細胞自身も死んでしまうという関係を、
自分(がん細胞)と地球環境との関係に譬えた
大林亘彦の言葉だ
(先月の『最後の講義』)。

1920年に死去する直前の収録で、
足元おぼつかず、あたかも今こそ
“地球の死”が近い状況であると
警告を発しているかのような
メッセージを含んでさえいた。

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できないと思ったら、できない。反対に、やれると思ったことは、やれるんです。

できないと思ったら、できない。反対に、やれると思ったことは、やれるんです。

大谷翔平の登場により、
野手と投手の“二刀流”の元祖として
再び注目されることになった
ベーブ・ルースが、
ある神父から言われた言葉だ
(先日の『yes!〜明日への便り〜』)。

学校には行かずに、近所の不良仲間と
遊んでいたベーブ・ルースは、
ついに父によって
孤児や罪を犯した不良少年が入る
全寮制の矯正学校に、
7歳で放り込まれてしまう。

勉強ができず、
細かな作業も苦手だった彼は、
同級生

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「やり方はいくらでもある」と、おばあちゃんは猫でテーブルを拭きながら言った。

「やり方はいくらでもある」と、おばあちゃんは猫でテーブルを拭きながら言った。

というフィンランドの諺を
イラストレーターの金井真紀さんが紹介していた
(先月の『NHK短歌』)。

布巾の代わりに猫の体毛でテーブルを拭く
という発想には笑うしかないが、
ビジネスの成功者は、
多かれ少なかれ
インパクトある常識破りを行ってきた。

恐らくその中には
この「猫」レベルの挑戦もあったはずだ。

だからこそ、自らにも問いたい。

自分がすること、選ぶこと、見ること、聞くこと、自分の身に起こること、全て「宝くじを買っている」と考えればいいのではないだろうか。

自分がすること、選ぶこと、見ること、聞くこと、自分の身に起こること、全て「宝くじを買っている」と考えればいいのではないだろうか。

と言ったのは、
ヨシタケシンスケさん。
ご近所のカフェで手に取った
「& Premium」(22年5月号)で見つけた。

宝くじが外れても人は
それほど落胆しないように、
生きることの全てに
ほどほどの期待を抱きつつ、
それが仮に期待外れの結果になっても
過度に反応しない。
むしろ、

災難とも言えるような
マイナスな出来事にも
大当たりの期待を込めて、
全てが今後の糧になると思えるくらい
楽観的

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ミラーボールのように多面的な顔を見せるのが人間だ。

ミラーボールのように多面的な顔を見せるのが人間だ。

と、実に5度の直木賞候補となっている
柚木麻子さん
(先日の『100分de名著』)。

「ほとんど住家と云うものを
持たないで暮して来た。
どこへ行っても木賃宿ばかりの
生活だった。」

「放浪記」に自らの生き方をこう記し
同棲と別離を繰り返した
著者・林芙美子の奔放さと、
養子・泰に見せる母の顔との
落差などを踏まえた発言だが、
正に人間は
相対する人によって、
時間によって、
立場によって変わ

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