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プレべの塗装の話

私のプレべは高校のときに自分で塗り替えました。
もともとは、ポリウレタン塗装の3トーンサンバーストでした。
30年以上も前のモデルなので、もう現物が掲載されているサイトはありませんが、色味はこんな感じです。

これはこれで良かったのですが、だんだん自オリジナルベースが欲しくなり、見た目をかえることにしました。
と言っても、知識も経験もない高校生、
30年以上前、当時はいまのようにインターネットなどはなく、Playerという雑誌のコラムを参考に自分で塗り替える事にしました。

高校生にとって貴重なベース、失敗は許されません、雑誌のコラムを繰り返し読み、頭の中でシミュレーション繰り返しているうちに、成功に確信が持てるようになり、実行することにしました。

記憶を辿って、やったことを整理しています。

もとの塗装を剥がす

剥離剤というものがあるのは知っていました。
ただ、私が見た雑誌のコラムだと、木を傷つける可能性があると書いてあったので、剥離剤は使わず、全部紙やすりで削りとりました。
たぶん、全行程の中で一番、辛く時間がかかったのが、これだったと思います。

下地処理

ウッドシーラーという薬品で下地処理をしました。
塗料が木材に染み込むのを防ぐために塗ります。
近くの東急ハンズで取り寄せてもらいました。
いまみたいに、ネットでポチッという訳にはいかないので、お店に雑誌の切り抜きを持っていき、相談しました。実は塗装を剥がし始めた後に、ウッドシーラーの入手方法を考えていなかったことに気が付き、必死で探しました。
薄く3回くらいにわけて、吹き付けました。蝋の幕が出来た感じでしたね。

その後、サンディングシーラーという薬品で表面の凹凸を埋めて、目の細かいサンドペーパーできれいに仕上げて下地処理は完了です。

この工程は、塗装を剥がすのに比べると、完成に向かって進んでいくのが実感できて、楽しかったです。

着色(塗料の吹き付け)

いよいよ着色です。
これを失敗すると、ここまでの苦労が無駄になるので、完成間近のワクワクと、緊張感と、、、

色はなかなか決められず、サンプルを見せてもらうために、何度も東急ハンズに通いました。

普通に市販されているベースの色にはしたくなかったので、白とか黒は早々に候補から外しました。ブルーメタリックが発色がきれいで第一候補だったのですが、かの有名なスティーブ・ハリスと同じ色になってしまうので断念しました。
なかなかピンとくる色がなく、思い切って、メタリックグリーンに決めました。

塗料を吹き付けたときは、ただの「緑」って感じでしたが、クリアラッカーを吹き付けて、コンパウンドで磨きあげたら、ものすごいきれいなメタリックグリーンに!!出来上がった時の感動はいまも覚えています。

初のステージ

実は、秋の文化祭に間に合わせたくて、夏休みはほぼ、これに費やしました。仕上げは間に合いましたが、乾かすのに十分な時間がなく、更に、ラッカー塗装がデリケートであることも知らなかったこともあって、表面がボコボコになってしまいました。(泣)

30年経って

いま、ラッカー塗装って人気ですよね。
その中でも、わざと塗装を剥がしたり、クラックを入れるレリックが人気で30年間の時間を経て、それが完成した感じがします。
色も、30年前と比べると、緑の感じが少し抜けて落ち着いた感じが、他では真似ができない自分オリジナルになったように感じます。
自分と一緒にベースが日々成長していく感じがとても感慨深いです。

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ウエザーチェック
気温や湿度の変化で木や塗料が収縮して割れてしまう現象
ラッカー仕上げの証です。

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あちこち傷だらけです。(主には裏面・側面かな)

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最初は傷が嫌で、広がらないように木工用ボンドで応急処理をしたりしていました。それもいまとなっては良い思い出です。

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