今年、あなたvsAIの戦いは「暗黙知」が決め手になる。
この記事を読んで、あなたが得られるかも知れない利益:今年あなたが果敢にAIに挑むなら、AIの構造的欠点をつけばいい。それはAIが「行間を読めないこと」だ。いわば「暗黙知」。すでに人間はAIに勝っているのに、それに気づかないと、いつまでもAIにおびえて暮らすことになる。トップ画はhttps://qr1.jp/3L7g1D
AIに勝つためには
またそんなこと言ってる。
頑固にAIに反旗を翻して戦うとか、勝つとか言ってるお前は時代遅れ、みんな使っているよ。
いやいや、それは経営学の発想ではないですね。
経営学とは反主流のことですから。
気概のことですから、逆らってなんぼであり、それがイノベーションというものです。
ただね、今回のAIがいままでのイノベーションと違うのは、人間の知性に挑戦してきている、ということです。
AIを使うのに、みかんの糖度で品質を選り分けするとか、犯罪多発地域でAIを使って、ある条件で優先すべきパトロール地区はどこかなどに使うのは、いいんです。
AIというテクノロジーと人間の正しい関係だと思うんです。
しかし、会議のアジェンダを書くとか、提案書を作るとか、キーワードを入れて企画書を作るというような知的作業をAIに代替させるんはどうか?、と言っているのです。
人間はデータの質と量でAIを凌駕している
プロジェクトの鬼と言われた、知り合いのAさんは笑ってます。
「私なら30秒で企画書を書いてあげるわよ、AIよりずっと速くて的確なんだから」と豪語するのです。
を熟知しているからです。
これらの要素を頭に入れておいて、プロジェクトのテーマをAさんに与えると、たちどころにAさんのコンピューターが作動して答えが出るわけです。
AIも同じ情報を持っているけれども、「行間」という物事を決めるのに最も重要な情報を持っていないのです。
暗黙知でAIに勝てる
行間とは何か、というとそれは暗黙知のことです。
言語や数字で表せない情報です。
例えば上の②時代は空気ですから、数字や言葉にならず、AIには伝わりません。
⑤の欲しい人材も、単に数字に強いとか、MBA持ってるだけではいいそのプロジェクトに最適な人材の情報とは言えないんです。
Aさんはプロジェクトに参加させる用意のある、6名のクセも弱点も見抜いています。
こういう芸当は、AIには無理です。
行間、つまり目に見えない情報、流行り言葉で言う「暗黙知」がないだけ、AIは情報戦で、つまり持っている情報の質と量で人間に負けているのです。
要するに問題はプロがいないこと
でも考えてみると、Aさんみたいなプロフェッショナルは、そんじょそこらにはいないですよね。
まずプロジェクトの鬼と言われるくらいだから、仕事熱心で、心から仕事をスキで愛しています。
だから、プロジェクトに関係することはすべて勉強しているし、スタッフも可愛がって、そして教育も熱心にやってます。
そういう人はAIに勝てるんです。
でも、プロフェッショナルに満たない人であれば、AIの助けを求めるでしょう。
なんでこう生成AIとかで、世の中がわちゃわちゃ騒ぐのか、その理由はプロフェッショナルがいないからなんです。
それすら気づいていない企業。
まずは、その仕事におけるプロフェッショナルとは何か、社長は、会社の人事はこれを定義できなければなりません。
いや仕事というものがわかってない、のかもしれません。
こんな状態では、AIを使ってもいい仕事なんてできないでしょう。
なぜならば、AIはいい情報を入れてあげれば上げるほど、出力が良くなるからです。
情報を上げるべきプロフェッショナルが存在しなければ、ガラクタAI決定でいいですか。
野呂 一郎
清和大学教授
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